中古で買える国産スポーツカーのおすすめランキング6選【自動車目利き人が厳選】

更新日:2021/05/07

「車種が多すぎて、どんな基準で買ったら良いのかわからない」「見た目優先で選んでしまうと失敗しそう」「プロがおすすめする国産スポーツカーを中古で買いたい」などなど、アタマを悩ませている方々に向けて、これまで何百車種と乗ってきた自動車ジャーナリストたちが、おすすめする国産スポーツカーを厳選してお届けします。

国産スポーツカーが欲しいけど、車種選びで迷っている、まだどんな車種を買ったら良いのかわからないという方は、愛車選びの参考にしていただければと思います。

文・三好 秀昌/松田 秀士

【目利き人】松田 秀士氏が選ぶ!国産スポーツカーのおすすめトップ3

直6を積んだFRスポーツが復活。トヨタ スープラ RZ

現行モデルとなる5代目がデビューしたのは2019年。先代(4代目)の生産終了が2002年なので、じつに17年ぶりの復活ということになります。

ただし現行スープラは、トヨタオリジナルのクルマではありません。BMW社との共同開発によって生まれたモデルなのです。このため製造もオーストリア。BMW Z4の姉妹車ということになります。

ラグジュアリーなオープンモデルのZ4に対し、スープラはルーフを持つ走りを重要視した純スポーツモデルで、歴代スープラの伝統ともいえる直列6気筒エンジン、そしてFRという駆動型式も受け継がれています。

エンジンは、BMW製の3.0L直列6気筒ターボに、2.0Lの直列4気筒ターボのSZもラインアップされます。

ホイールベースとトレッドの比率を1.6以下にすることが、スポーティなハンドリングに寄与することからスープラではその比率を1.55とし、アジリティのあるハンドリングを実現しています。

筆者は愛知県にあるトヨタの下山テストコースでスープラ RZを走らせたのですが、とにかくステアリングを切り込めばどこまでも良く曲がり込む印象でした。

エンジンとプラットフォームはZ4と共通ですが、開発はそれぞれ別々に行っていること、またオープンとクローズドという異なるボディ形態であることから、BMWとはひと味違ったクルマに仕上がっています。

新しいスポーツカーのカタチ。ホンダ NSX

NSXは、ホンダによる本格派ミッドシップスポーツカーです。

初代はバブル末期の1990年にデビュー。アイルトン・セナが開発テストに参加するなど、注目を集めました。

エンジンは、高級セダンのレジェンドに使用されていた3.0L V6エンジンをチューンして、FFと同じように横置きでミド(車体中央)に搭載されていました。当時のフェラーリよりも高性能を目指したのです。

その2代目となる現行モデルは、2016年に発売されました。エンジンは同じくV6ですが3.5Lのツインターボ。これを初代の横置きから縦置きに変更しています。

そのスペックは、最高出力373kW(507ps)/6,500-7,500rpm、最大トルク550Nm/2,000-6,000rpmというもの。

それにハイブリッドシステムが導入され、エンジンとともにリヤを駆動する1つと、さらにフロント左右に1つずつ、合計3つのモーターが装備されます。モータ出力はフロントが27kW(37ps)/73Nm×2基。リヤが35kW(48ps)/148Nmです。

フロントの左右のモーターは、コーナリング中にはコーナー外前輪を内輪よりおおきく駆動してトルクベクタリングによる高いコーナリング速度を実現。

またコーナリング中は内輪側モーターに回生(発電)をさせてよりコーナリングを補助し、回生した電力で外輪を駆動するというスーパースポーツでありながらも環境にも配慮したモデルとなっています。

神戸の六甲山で行われた試乗会ではじめて触れたNSXは、あまりステアリングを切り込まなくても面白いようにコーナリングし、とてもピュアで楽しめるハンドリングでした。

ハイブリッドなので、市街地ではエンジンが掛からずモーターだけで走行するシーンも多く、またサスペンションのコンフォートモードは、この手のスポーツカーとしてはとても乗り心地が良いのです。このモデルは北米で生産されています。

誰でも、どこでも速い!真のスーパーカー。日産 GT-R

GT-R(R35)のデビューは、2007年。それ以前に販売されたスカイラインGT-R(R32~R34)とは、設計を含めてまったくの別モデルです。

プラットフォームは、日産の他のどの車種とも供用しない専用設計。そのコンセプトは「誰でも、どこでも、いつでも運転できるスーパーカー」で、運転しやすくどのような気象、路面条件でも安定した走行が楽しめるとしています。

エンジンはFR車と同じようにフロントに縦置きで、通常エンジンのすぐ後ろに繋がるトランスミッションは分離され、後輪のアクスル(駆動軸)上にマウントするトランスアクスル型式をとっています。

エンジン出力軸とトランスミッションはプロペラシャフトで繋がり、単体なので低くマウントすることが可能となり、後輪により荷重を掛けることができます。つまり後輪のトラクションレベルが上がり安定性は増します。

エンジンスペックは、発売当初は最高出力353kW(480ps)/6,400rpm、最大トルク588Nm/3,200-5,200rpmでしたが、毎年年次改良を重ね、現在では419kW(570ps)/6,800rpm、637Nm/3,300-5,800rpmまで高められました。

ドイツからベルギーにかけての試乗会ではアウトバーン速度無制限区域(ドイツ)で、日本のJARI高速周回路でそれぞれ300km/hオーバーを体験しましたが、非常に安定して走行できることを確認しました。

デビュー当初から同じプラットフォームを踏襲。14年経っても超一線級のスーパースポーツであることは、まさに技術力の証ですね。

【目利き人】三好 秀昌氏が選ぶ!国産スポーツカーのおすすめトップ3

いつまでも色褪せないスパルタンなモデル。トヨタ カローラ レビン/スプリンター トレノ(TE27)

ここ最近のスポーツカーは電子制御でコントロールされていて、誰でも安全に速く走れるのが特徴です。ただあまりにもがっちり固められていて、ドライバーがクルマをコントロールするという意味では、やや窮屈な感も否めません。

そんななかでエポックメイキングだったクルマが。1972年に登場したトヨタ カローラ レビン/スプリンター トレノです。

TE27という型式番号のほうが、クルマ好きにはピンとくる通称「ニーナナ」は、もともと1.2L直列4気筒エンジンが搭載されていたボディに、ソレックスキャブ2基をセットした1.6L DOHC直列4気筒エンジンを‘ぶち込み‘、太いタイヤがはけるようオーバーフェンダーまで装着したスパルタンなモデルでした。

1.6Lエンジンの最高出力115ps/6,400rpm、最大トルク14.5kgm/5,200rpmは、いま見ればたいしたものではありませんが、フロントにストラット、リアにリアリーフリジッドという組み合わせのサスペンション形式では、フロントヘビーなボディとパワーを受け止めるにはあまりにもプアで、まともに曲がる操縦性ではありませんでした。

だから、当時TE27で速く走れたドライバーは、クルマを無理やり曲げるためにドリフト走行を多用していたのです。

そんなジャジャ馬なTE27ですが、ソレックスキャブの吸気音を含め、独特の雰囲気がある素晴らしいクルマです。

最近、人気再燃中!?スバル アルシーオーネSVX

2台目はスバルのスペシャリティカーとして、1991年に発売されたアルシーオーネSVXです。いまでもたまに街で見かけると、ジウジアーロデザインの流麗なフォルムに見とれてしまいます。

内容もスペシャルで、フロントに3.3Lの水平対向6気筒エンジンに、リヤ寄り駆動(フロント35:リヤ65)のトルク配分と4WS(4輪操舵)を組み合わせた電子制御4WDを装備

室内の装備も豪華で、当時としてはヘビー級(約1.6t)のボディでしたが、サーキット走行では4WDなのにリヤタイヤをスライドさせながら気持ちよく走れたのには驚きました。

このクルマが悲運だったのは、登場がバブル景気がはじけたころだったことです。

また乗った人が少なかったために、このクルマの良さが世のなかに伝わらなかったということもあります。当時のスバルの販売力が、非常に弱かったというのも一因でしょう。

近年は、ジウジアーロによるデザインや大排気量の水平対向6気筒エンジンなどが再評価され、軽くレストアして乗る人が増えています。

クルマの対話を楽しめる国産スーパーカー。ホンダ NSX-R

最後は、ホンダ NSX-Rです。これは日本が誇る、真のスーパーカーの1台です。

その凄さは外からは見えない部分に隠されています。もちろん目に見える部分でも、オールアルミニウムのモノコックボディ、素晴らしいエキゾーストノートを奏でるスペシャルなエンジン、スパルタンなバケットシートなどなどありますが、このクルマの真骨頂は操縦性にあります。

ミドシップレイアウトのクルマの操縦性は、シャープでシビアなコントロールが必要と言われています。

この高価なNSX-Rで、テールスライドなんてしようと思う人はそうそういないでしょう。ここからは私がミニサーキットで経験した、驚くべきドリフトコントロールのしやすさについて解説します。

NSX-Rは全開走行からブレーキング、荷重が前にあるときに少しステアリングを切り込むとリヤタイヤがスライドし始めます。

普通のミッドシップカーでは、ここからのカウンターステアもアクセリングもものすごく繊細なものが必要です。雑に扱えば、簡単にスピンします。ところがNSX-Rは、その状態からアクセルを全開にできるのです。

アクセルを踏み込むと、リヤタイヤにズンッと荷重が移動し、スライドするよりも、トラクションでどんどん前に進んでいくのです。アクセルを踏むことにより逆にスピンしない操縦性なのです。

そのときのフィーリングは、まさに「クルマと対話」する、です。開発した人々は称賛に値します。

コツさえつかめば、たぶん誰でもこの感触は体感できます。そこに踏み込むのは大変ですが、驚くような奥深さを秘めているのがNSX-Rというクルマなのです。

情報提供元: CarMe[カーミー]