日本、アメリカ、ドイツ、イギリス、韓国…世界の自動車税事情

更新日:2017/07/11

若者のみならず、クルマ離れが議論になっている昨今。さまざまに理由はあるものの、やはり維持費が最大のネックになっているのではないでしょうか。その維持費で毎年、ユーザーの懐を直撃するのが「自動車税」です。日本、そして他国の自動車税事情をチェックしてみましょう。

やはり高過ぎやしないだろうか?日本の自動車税

クルマを維持するためは、さまざまなお金がかかります。ガソリン代、駐車料金、通行料などは、使用頻度に応じて跳ね上がるものですが、「自動車税」は、使う使わないに関わらず、登録されているだけで発生します。

税金を納めることは義務であり、納めなければ車検を受けることができません。また、車検切れであっても登録したままであれば請求がきます。毎年5月になると戦々恐々とする方も多いのではないでしょうか…。

そんな自動車税、日本では排気量で税額が上がっていく仕組みとなっています。それだけに、小排気量モデルのニーズが高く、特に軽自動車は7,200円と優遇されており、人気を支える理由のひとつになっています。

また、ガソリン車は新車登録から13年、ディーゼル車は11年、経過した車は、環境負荷が大きくなるという理由から、自動車税が割増になります。他にも、車検時には車重に応じた自動車重量税も納めなければならず、日本はクルマに対して重課税であると断言できます。

■自動車税額(自家用乗用車)
1.0リッター以下…29,500円
1.0超〜1.5リッター以下…34,500円
1.5超〜2.0リッター以下…39,500円
2.0超〜2.5リッター以下…45,000円
2.5超〜3.0リッター以下…51,000円
3.0超〜3.5リッター以下…58,000円
3.5超〜4.0リッター以下…66,500円
4.0超〜4.5リッター以下…76,500円
4.5超〜6.0リッター以下…88,000円
6.0リッター超…111,000円

さて、こうした現状を嘆いた上で、他国の自動車税事情をチェックしてみましょう。

アメリカの自動車税事情

高額の税金となる5.0L越えのアメリカンマッスルカーなど、大排気量車のニーズが高いアメリカの自動車税はどうでしょうか。

アメリカは、州ごとに差異はあるようですが、毎年1,000〜15,000円ほどのナンバープレート発行代(車両登録税)で済むとされています。

また、車検も排ガスチェック程度といったケースが多く、日本よりもはるかに緩く安価といえるでしょう。そもそもガソリンも安いですし、そうした理由から大排気量車に乗る文化が成立していたといえます。

自動車文化先進国、ドイツは?

自動車先進国というべきドイツの税事情は、日本と少し似た部分もあり、排気量100ccごとに課税される仕組みです。燃料によっても税金が変わります。

また、CO2排出量が少ないほど税額は安く、走行1kmあたりのCO2排出量が100g未満のクルマは免除になるというインセンティブもあり、概ね日本よりも税額は安くなっています。

何より特徴的なのは、皆さんご存知の「ヒストリック登録」。30年以上前のモデルかつ、オリジナルの状態を保っていることが認められると、工業製品文化遺産に認定され、”Hナンバー”が付与され、自動車税は約1万8000円で済むとされています。

モータースポーツを愛する国、英国は?

現行モデルの自動車税の課税基準は、CO2排出量と使用燃料の種類に応じたものとなっています。排出量が少ないほど税金は安く、排出量100g以下は税金免除となっているため、排気量や車種によっては高額になる制度でしょうね。

課税区分(CO2排出量)
BAND A(100g/km以下)…税額0円/年
BAND B(101g〜110g/km)…税額3,630円/年
BAND C(111g〜120g/km)…税額5,445円/年
BAND D(121g〜130g/km)…税額19,964円/年
BAND E(131g〜140g/km)…税額23,593円/年
BAND F(141g〜150g/km)…税額26,316円/年
BAND G(151g〜165g/km)…税額32,668円/年
BAND H(166g〜175g/km)…税額37,205円/年
BAND  I  (176g〜185g/km)…税額40,835円/年
BAND J(186g〜200g/km)…税額48,094円/年
BAND K(201g〜225g/km)…税額51,724円/年
BAND L(226g〜255g/km)…税額88,022円/年
BAND M(255g以上~)…税額90,744円/年

もっとも排出量の多いBAND Mでも約9万円なので、日本と比較すれば自動車税が若干安いのは間違いありません。

また、英国はヒストリックカーを維持するのに優しい国としても知られています。なんと「1974年1月以前に製造された自動車は課税対象外」とのことですし、ヒストリックカーそして文化への理解が深いといえますね。

さらに、2001年3月以前に登録された車両に関してもネオヒストリック的な位置づけの旧車としての課税設定がなされており、

・1549cc未満のモデル…約26,000円/年
・1550cc以上のモデル…約42,000円/年

となっています。

しかし、CO2排出量で課税額を決める制度が基本となっていることから、古いクルマでも環境性能が優れたモデルであれば税額が上がってしまう、という逆転現象もあるようです。

いずれにせよ、古いモデルやヒストリックカーに優しいというのが欧州の傾向といえそうですね。

お隣、韓国の自動車税事情

日本含め、ほとんどの国では、排気量やCO2排出量で自動車税を決めていますが、韓国は少々異なります。排気量ではなく、自動車の「販売価格」に準じて税金を決めるのだとか。

つまり、海外製の高級車に乗っていれば、排気量や環境性能を問わず税金が高くなるというもの。ダウンサイジングが主流の現在、排気量が小さくても価格が高ければ、税額も上がるという逆進性も指摘できる制度です。いずれにしても、高級車に乗る高所得者は多く納税すべき、といった考えなのでしょうか…。


以上、国によってさまざまな課税の考え方がありますが、いずれにしても日本の自動車税は非常に高い、というのは揺るがぬ事実ですね。

その分私たちの所得が上がっていれば不満もないのかもしれませんが、現実はそうではありません。なんとかこの税制度を改善してほしいと切に願うところです。


情報提供元: CarMe[カーミー]