憧れの「トヨタ 2000GT」を購入できたら…維持費はいくらかかる?

更新日:2017/08/12

今回は、トヨタ 初代 2000GT(MF10)の維持費について紹介します。

トヨタ自動車とヤマハ発動機の共同開発によって、日本初の本格的なスポーツカーとして1967年に登場したのがトヨタ 2000GTです。海外オークションでは、1億円以上の価格で落札されたこともある超のつくプレミアムな旧車。そんなクルマを持てるとしたら、維持費にどれぐらいかかるのでしょう?

トヨタ 2000GTってどんな車?

トヨタ 2000GTが販売される前に初めて披露されたのは、1965年の東京モーターショーでのことです。当時の国産車は、まだまだ満足のいく乗り物ではない上に、中古でもクルマを購入するということは容易ではない時代でした。そんなときに、流麗なスタイルを持つスポーツカーが登場したことで大きな話題となったのです。

総生産台数は337台、新車価格は238万円。当時は大卒の初任給が2万ちょっとだった時代ですから、初任給の約100倍!いかに高額なクルマだったか、おわかりになるでしょう。

販売期間は短く、1970年には販売が終了しました。短い販売期間で、生産数も多くありませんでしたが、販売終了後50年経つ今でも名車としてクルマの歴史に名を残す1台となっています。

トヨタ 2000GTのデザイン性の高さ

トヨタ 2000GTはデザイン性の高さも注目ポイントです。2000GTのインテリアに使われているウッドステアリングやインパネなど、高級志向のパーツは楽器製造で木工技術に長けていたヤマハの技術が多数盛り込まれました。 

そして、このインパネには7つものメーターが埋め込まれています。当時はメーターが多いほどスポーティーとする風潮があり、それに倣って高級スポーツカーらしく仕上げられていることもひとつの特徴です。1969年8月にマイナーチェンジが行われた後期型のモデルでは、インパネ部分をつや消し仕様のものに選択することも可能でした。

ボディーは全長4,170mm×全幅1,600mm×全高1,160mmと現代の水準から見れば小柄ですが、とても存在感のある美しいスタイル。当時としては先進的と言える流麗なボディーに逆三角形のエンブレムが装着されています。現在では、樹脂製となっているものがほとんどですが、2000GTのエンブレムは七宝焼でつくられていました。

ヘッドランプは日本車としては初めてとなるリトラクタブル式を採用していることなど、インテリアとエクステリアのどちらにも、細かな部分のこだわりを感じることができるデザインになっています。

トヨタ 2000GTのスペックは?

トヨタ 2000GTはデザイン性以外にも、当時としてはかなり優れた走行性能を備えていました。足回りでは、サスペンションはトヨタでは初となった前後ともにダブルウィッシュボーン式を採用。4輪ディスクブレーキは、国産車としては初めての採用となりました。

エンジンは、2.0Lの直列6気筒で、最高出力は150PS/6600rpm、最大トルクは18.0kgm/5000rpmを発生。当時としては高性能なエンジンを搭載していました。最高速度220km/h、0-400m加速は15.9秒と、2.0Lクラスのスポーツカーにおいて、世界でもトップレベルの性能を実現。

モータースポーツやスピードトライヤルでも活躍を見せ、鈴鹿10時間耐久レースでは優勝。谷田部のテストコースでは3つの世界記録と13の国際新記録を樹立し、今でも伝説として語り継がれています。

現在もなんと!9割以上が日本で現存している

トヨタ 2000GTは総生産台数337台。そのうち国内販売は218台でした。

国内はもちろん日本車の旧車人気が高まっている海外のオークションでも、2000GTは高値で落札されています。

2014年に開催された海外オークションでは、日本車史上最高の1,155,000ドル(約1億2千万円以上:2014年のドル円相場平均換算)もの価格で落札されました。2000GTは、世界中のコレクターにとっても憧れのクルマなのですね。

しかしながら、現在でもその9割が日本に現存していると言われています。

トヨタ2000GTって買えるの?

トヨタ2000GTは、大変希少な車なので、中古車はほぼありません。まれにオークションなどに出品されます。

日本円で1億円以上というとんでもない値段がついていますが、レストア、内部機関の状態によって価格は大きく異なってきます。

ちょっとしたレストアでも、300万とも1000万円とも言われていますから、フルレストアとなったら、それこそ高級スポーツカーを1台買える金額になるかもしれませんね。

2000GTの維持費はどれくらい?

では、万が一、幸運にも2000GTを手に入れることができた場合の維持費について紹介しましょう。レストア費用は別にして、すぐに乗れる状態で入手したとします。

・税金
これは2000GTに限ったことではありませんが、古いクルマは「自動車税」と「重量税」が高くなります。重量税は初年度登録から13年超えで34,200円と約1.3倍弱、18年超えで37,800円と1.6倍弱の割増となります。
2000GTは18年以上経過しているので、通常のクルマよりも税金面が約1.6倍弱多く課税対象となります。自動車税は初年度登録から13年超えのため、45,400円。しかし、海外から輸入した場合、そのクルマが過去に国内で登録されていなければ、新車扱いになるので、税金も新車と同様になります。

・保険
旧車は車両保険に入れないとよく間違った解説を見かけますが、旧車であっても一定の条件を満たしていれば、車両保険に加入できます。ただし、基準となる同型車がないので、保険会社によっては断られたりする場合もあるようです。
ちなみに、現行のランボルギーニやフェラーリの5,000万円級モデルになると、年間の保険料が約100万円。生産台数が少なく、パーツの入手も困難な2000GTのような車両では、さらに高くなることが予想されます。 

・修理代
旧車は維持費がかかると言われる最大の理由は、修理代です。古いクルマですから、当然、経年劣化による故障も多くなります。エンジンなどの構造はシンプルでも、メーカーが部品を作っていないので、部品交換が不可能なケースも多々あります。過去にはマグネシウム合金のオリジナルホイールの腐食を心配したオーナーズクラブによって、アルミ製のレプリカホイールが制作されたことがありました。

しかし、2020年7月6日にトヨタからGRヘリテージパーツプロジェクトとして、2000GTの補給部品を復刻して再販売することが発表されました。廃版となっていた純正品のパーツが再び製造されるため、安心・安全に修理することが期待できます。

・駐車場代
2000GTを野ざらしの駐車場に保管する人はいないと思いますが、駐車場は当然屋根付きですよね。自宅保管であればよいのですが、ガレージにも普通のクルマよりはお金がかかりますね。

【合計】
年間の維持費は、大きな故障や修理がなくても、100万円以上といったところでしょうか?2000GTを買えるような経済力がある方は、維持費等たいした問題ではないのかもしれませんが。

日産 スカイラインGT-R など名車と呼ばれるようなクルマは数多くありますが、日本を代表するクルマと言えば、やはりトヨタ 2000GTが挙がるでしょう。高いデザイン性も走行性能も50年経った今でも色あせることなく多くの人を魅了し続けています。

年間で100万円以上と考えられる維持費や流通台数の少なさ、販売価格といったハードルはありますが、それだけ価値があり、手に入れてみたいと思わせる魅力ある1台といえるでしょう。

情報提供元: CarMe[カーミー]