現在のSUVブームのように、過去にはセダンやクーペのブームもあったのか?

更新日:2017/09/21

2017年現在、自動車業界は、これまでスポーツイメージで売ってきたメーカーがSUVをリリースするなど、ちょっとしたSUVブームです。過去には、ミニバンブームなんてものもありましたが、車の基本形となるセダンやクーペにもブームはあったのでしょうか?

セダンとクーペのブームは長かった!

1960年代に日本でもモータリゼーションが起こり、各メーカーから実用性と経済性に優れる大衆車が、数多く世に送り出されました。その頃の乗用車といえば、3ボックスのスタイルが基本で、1990年頃までセダンとクーペ(2ドアハードトップ)に人気車が集中していました。

その裏には、ワンボックスやバンは商用車、RV系は特殊な用途の実用車といった偏ったイメージがあったからで、大枚をはたいて購入する車には高級感が求められていたのです。

そんな時代にあってセダンがブームになるのは、1980年代になってからでした。いわゆるハイソカーブームがそれで、その流れはバブル時代の高級セダンまで続きます。

一方のクーペは、1960年代後半から1970年代にかけては贅沢品で、クーペが停まっているガレージはお金持ちの家というイメージでした。そのイメージが変わったのは1980年代。景気の上昇もあって、歴史に残るクーペが多く生まれます。

ここでは、1980年代に人気を集めたセダンとクーペそれぞれ3車種を紹介しましょう。

1970~1990年代の人気セダン3選

その①:トヨタ マークII

「1億総中流」と言われたバブル時代、最も人気が高かった乗用車がトヨタ マークIIでした。特に5代目X70型のスーパーホワイトで塗装された4ドアハードトップは、「白いマークII」の愛称が付くほど。トヨタ車の外装色に白のイメージが定着したのは、このためです。

X70型はスタイルだけでなく、エンジン性能も抜きん出ており、日本初DOHCツインターボの1G-GTEUを搭載。グロスで185psを発生し、マークIIにスポーツイメージが定着したきっかけとなります。

その②:日産 スカイライン

日本のセダンでモデルチェンジごとに賛否両論を巻き起こす車種が、他にあるでしょうか?それほど、日本人に愛されている車種が日産 スカイラインです。

販売面では、3代目C10型から8代目R32型までは成功と言われ、1980年代に発売された6代目R30、7代目R31型は、レースでも活躍したことで人気を集めました。とはいえ、販売台数では4代目C110型ケンメリの67万台が突出しています。

プリンス自工が日産に吸収合併され、日産車となった3代目以降は7代目まで愛称で呼ばれる日本では他に類を見ない車種でもあります。

その③:日産 シーマ

日本に3ナンバー車を定着させるきっかけになった1台です。その人気はセダンブームを超え、「シーマ現象」として社会的に話題になりました。

その要因は、3ナンバー専用ボディにあります。それまでの3ナンバー車は、5ナンバー車に厚みのあるサイドプロテクションモールを貼っただけでした。しかし、日産 シーマはボディから設計し、5ナンバーのセドリック/グロリアとは異なる専用デザインを与えました。

この戦略により日産は、アッパーサルーンクラスで初めてトヨタ クラウン以上の販売実績を残したのでした。

1970~1990年代の人気クーペ3選

その①:トヨタ ソアラ

BMW 6シリーズを目標にトヨタが開発した、高級2ドアパーソナルラグジュアリークーペです。その実態は、従来のクラウン 2ドアハードトップの後継車です。

人気が爆発するのは、1986年登場の2代目モデルです。初代のエクステリアを踏襲したエレガントなデザインと、当時の最高出力を誇る7M-GTEUを搭載。バブル景気と重なり、高価格車ながら大ヒットとなりました。

その②:ホンダ プレリュード

初代モデルは全車サンルーフを標準搭載することで話題になりましたが、スタイルは当時のアコードのようでスペシャルティーかーとしてはいまひとつ。

そこで2代目モデルは端正なノッチバッククーペでありながら、リトラクタブルヘッドライトを採用。3代目モデルは、このデザインコンセプトが引き継がれ、FFでありながらMRのフェラーリと同じボンネット高を実現するというホンダらしいチャレンジスピリットを見せつけた1台です。

デートカージャンルを日本に定着させ、以後、日産 シルビア/180SX、トヨタ セリカなどのフォロワーを生み出しました。

その③:ユーノス ロードスター

日本では珍しいオープン専用ボディを採用した車種であり、当時のマツダが推し進めていた多チャンネル販売店戦略のひとつ、ユーノス店で販売された専売車種です。

1.6L DOHCを搭載したFR車でアンダーパワーながら、クイックでリニアなハンドリングで抜群の人馬一体感を実現。

走り屋の人気の的だっただけでなく、リトラクタブルヘッドライトを採用したキュートなエクステリアと非日常的なオープンボディに、当時のオシャレ女子も敏感に反応。女子自らが運転して大人気となりました。