フロントグリル内側にヘッドライト!? 「プジョー402」とはどんな車?

更新日:2018/04/18

大胆な流線型のデザインが特徴的なプジョー402は、1935年にデビューしました。オリジナリティあふれるデザインや機能は、80年の時を超えても強い個性を放っています。そんなプジョー402とは、どのような車だったのでしょうか?

文・加藤久美子

ライバルはシトロエン トラクシオン アヴァン

402は、打倒シトロエン(トラクシオン アヴァン)として開発された一面を持っています。トラクシオン アヴァンとは、シトロエンが1934年に発売した車で、車名はトラクシオン=駆動、アヴァン=前輪。つまり、前輪駆動車という意味です。

この時代、前輪駆動にくわえてモノコック構造をボディ採用したトラクシオン アヴァンは、極めて先進的なモデルで、自動車史にも残るマイルストーンのひとつです。運転のしやすさや広い室内、軽量で扱いやすいボディなど利点が多くあったことから、大ヒットを記録。当時からライバル関係にあったプジョーが、トラクシオン アヴァンに対抗して作ったのが、402だと言われています。

ちなみに402の生産台数は約8万台、トラクシオン アヴァンは生産年月が23年と長かったこともあって75万台が生産されています。

では、そんな402の特徴を見ていきましょう。

大胆で美しい流線形ボディ

402は、ヨーロッパで初めて大胆な流線形ボディを採用して成功を収めた、初の大量生産車として知られています。

美しいラインを描くフロントバンパーや、水滴型のフェンダー形状、前傾したフロントグリルや車両先端から後方まで描かれたストライプなどが特徴で、サイドステップがなく、そのぶんボディ幅を拡大した結果、室内が広いことも注目すべき点でした。

標準的なボディにはプジョーのシンボルマークとして、160年もの歴史を持つおなじみのライオンマークが、ラジエータグリルのトップやリアのスパッツなどにデザインされています。そのスタイリングは、前年に発売された、クライスラー エアフローにインスパイアされたという見方もあります。

ボディ形状は、4ドアリムジンを基本に、クーペ、デカポタブル(コンバーチブル)、ロードスターのほか、電動で開閉するルーフを持つクーペやサンルーフ付きサルーン。さらに、1937年にはショートホイールベースモデルも追加されるなど、じつに16ものボディバリエーションがありました。

格子状のグリルにヘッドライトをセット!

402最大の特徴が、グリルのなかに隠されるように配置されたヘッドライトです。一見すると、ヘッドライトの存在が確認できない402には、よく見ると格子状グリルの奥に、2つの大きな目が光っています。しかも、かなり”寄り目”です。

この斬新すぎる?デザインは、市販車では例の少ないものでした。

プジョー402のスペックは?

402には、当初からホイールベースの異なる2種類のボディがあり、標準的なサルーンが3,150mm、3列シートとしたファミリアールが3,300mmとなっていました。また1937年には、302のシャシーをベースにしたホイールベース2,880mmの402Legereも生産されるようになります。

駆動方式はFRで、エンジンは1,991ccの水冷直列4気筒(1938年に2,142ccを追加)。トランスミッションは3速MTで、オプションとして3速ATも用意されました。

以下は、標準サルーンのスペックです。

ボディサイズ:全長4,850mm×全幅1,640mm×全高1,580mm
ホイールベース:3,150mm
車両質量:1,194kg
エンジン排気量:1,991cc(後期型は2,142㏄に拡大)
エンジン形式:水冷直4OHV
最高出力:55/41/4000 (HP/kW/min-1)


流麗なボディラインが、いまもなお魅力的な402。なかでも、コンバーチブルなどのオープンモデルは、その優美なスタイリングは当時から好評を博していました。

情報提供元: CarMe[カーミー]