走行距離が少なすぎる中古車はじつは危ない!?

更新日:2018/05/06

中古車の購入時、走行距離は大事な指標です。1年間の走行距離を1万キロとして、それに対して低走行車か過走行車かというチェック方法は、一応の合理的な基準と言えるでしょう。では、走行距離が極端に少ない中古車に出くわした場合、私たちはどう判断すればよいのでしょうか?

文・吉川賢一

走行距離が極端に短い4つの理由

走行距離が極端に少ない理由は、おもに以下4つあります。単純に前オーナーが少ししか走行していなかっただけなら問題ないかもしれませんが、場合によっては、危険な中古車も存在します。では、一つずつ理由を見ていきましょう。

①前のオーナーが近距離走行にしか使っていなかった

まず、前のオーナーが近距離走行にしか使っていなかったというケース。

都心部に住んでいるユーザーに多いのですが、子供の送り迎えや近場での買い物にしか乗っていなかったという車両の場合、年間で1,000~3,000キロしか走っていないという車両は珍しくありません。

こういった車両の場合、エンジンオイルが十分に暖まる前にエンジンを停止している可能性があります。始動時は、いつもエンジンに負担がかかっており、それが後々のエンジントラブルや、エンジンが長持ちしない原因につながったりします。

また、このケースでは、エンジンオイルの交換が行われていないことも多いです。

②試乗車として利用されていた

ディーラーで試乗車として使われていた車両が、中古車として販売されるケースです。

試乗は1回に走行する距離が短く、総走行距離は少なくなります。こうした短距離走行を繰り返した結果、エンジンには通常以上に負荷がかかっている可能性があります。また、不特定多数に使われていたことでボディや内装にキズや汚れがあるのに、走行距離が少ないことから、価格が高いケースも見受けられます。

ディーラーはお客様に自社の車を気に入って買って欲しいと考えますから、試乗車をつねに良い状態に保つため、メンテナンスもきちんと行っているはずと思いがちです。しかし一部には、試乗車の管理はずさんであるという意見もみられます。

③放置されていた

家の車庫に長い間眠っていた、車検が切れてそのまま放置されていた、海外出張で数年間乗らなかった、中古車販売店で長年売れ残っていた、事故でもめて修理されることなく工場の片隅に保管されていたなど、長期間クルマを動かさなかった理由は複数あります。

クルマが動かなければ、当然、走行距離が増えることもありませんから、それが店頭に並べば走行距離が少ないケースになります。

それらに共通して言えるのは、メンテナンスがなされていないこと。走行距離の長さよりも、きちんと定期的にメンテナンスができていたかのほうが、車の状態を左右します。車は機械であることを忘れてはいけません。

④走行メーターの偽装

走行メーターの偽装は、最悪のケースです。「メーター戻し」と呼ばれ、本来の走行距離よりも少なく見せる、悪質な手口で、これは犯罪行為に該当します。一部の悪徳業者がいまだにやっていると言われています。かつてはアナログメーター(針式メーターとも呼ばれる)がほとんどでしたので、メーターを外して巻き戻し、再び取り付けることは工場のメカニックでも簡単にできました。

その後、デジタルメーターが多くなり、走行距離の改ざんは減ったように思えましたが、デジタルメーターを巻き戻す機械があり「デジタルメーターの修理のため」という理由で使われているという、うわさもあります。また、改ざんの仕方も高度になり、かなりの過走行車をそれなりに走った中古車のように見せかける方法があるそうです。

定期的なメンテナンスがきちんとされていて、走行距離が短いクルマなら、掘り出し物ですが、そういった中古車を探すのは容易ではありません。

せめて前述した問題のありそうな中古車を掴まされないために、信頼のおける販売店を見つけ、極端に走行距離が短い車両の場合は、その理由を率直に訊いてみてください。信頼できる販売店であるなら、正直に理由を話してくれるはずです。

情報提供元: CarMe[カーミー]