ノーズブラってどんな役割をしているの?

更新日:2018/06/23

北米などでは古くから定番で、日本でもドレスアップアイテムとして使われている「ノーズブラ」。あれって、なんのために装着しているか、ご存じですか?いろいろな説があるノーズブラの原点を探ってみました。

文・山崎友貴

じつは新型車開発の偽装用だっだ

車にマスクをしたような、ちょとミステリアスな雰囲気になる「ノーズブラ」。80年代からアメリカで流行ったドレスアップアイテムです。「ボンネットブラ」や「フロントマスク」といった呼び方もあります。

ノーズブラには、車の先端部だけをカバーするのものと、フロントウインドウの手前まで覆ってしまうものがありますが、日本では先端部分を覆うものが一般的です。

さてこのノーズブラですが、もともとは意外な理由で考えられたものです。それは開発車の隠蔽です。新型車を開発する途上で、路上テストというものがあります。

しかし生き馬の目を抜く自動車産業。発売前にデザインがばれてしまうと、ライバル会社に意匠を真似される恐れがあります。そこで、メーカーが考えたのが、ボディをカバーしてしまうやり方です。車の先端のみだけでなく、ボディ全体をレザーや樹脂のカバーで覆い、人目から隠したのです。

この状態が雑誌などにスクープされると、アメリカでは「クール!」ということになりました。そして、ドレスアップアイテムとして流行したのです。ですが、ノーズブラはドレスアップ目的だけで広まったわけではありませんでした。

飛び石や虫のダメージを回避する

アメリカやカナダなどの北米は、自動車社会です。公共交通がない地域もあるため、自動車は必須なのは周知の通り。そのため、日本よりはるか昔から道路インフラが発展していますが、ある問題がドライバーたちを悩ましていました。

アメリカやカナダの北部は、冬になると豪雪に見舞われ、道路は凍結します。もちろんタイヤには滑り止めを装着するのですが、スリップによる重大事故が後を絶ちませんでした。そこで80年代ごろは、凍結防止剤以外に路面に砂利を蒔いていたのです。なかには、信じられないような大きな石も混じっており、実際僕もフロントガラスにこぶし大のものが飛んできて肝を冷やした経験があります。

フロントがスラント(傾斜)したデザインの車は、前走車が跳ね上げた石によるダメージをもろに受けます。フロントがスラントしていなくても、キズや凹み、最悪の場合はラジエターフィンなどが破損することもあります。そこで、北米のドライバーが目を付けたのが、ノーズブラでした。ドレスアップと実用の一石二鳥というわけです。

石だけでなく、虫の付着にも効果がありますが、窓ガラスへのダメージはノーズブラでは避けられません。そこで窓を飛び石などから保護するための「バグガード」が登場。ボディ先端で発生する空気の流れを変えて、窓に飛び石や虫が当たらないようにするというアイテムも、ドレスアップアイテムとして広まり、日本でも80年代から90年代にかけてRVで流行しています。

装着しっぱなしに注意を

ノーズブラとバグガードの両方を付ければ、飛び石と虫対策にかなりの効果が望めそうですが、あまり”クール”ではありません。まあ、どちらか一方を付けるのが、一般的です。

ノーズブラを装着するときは、まずしっかりと動かないように装着すること。緩みがあるとノーズブラが風でガタついて、ボディにキズが付く要因になります。また、長期間、付けたままにしておくと、その部分だけ変色してしまうことがあります。

ボディコーティングなどの変色対策をしっかりと施し、マメに外して洗車やメンテナンスをしてあげましょう。また、梅雨などの雨の多い時期は、付けないほうがボディのためには無難です。

手軽にアメリカンな雰囲気を味わうことができて、飛び石対策にもなるノーズブラでドレスアップしてみませんか?

情報提供元: CarMe[カーミー]