消費税10%導入後の方がクルマは安くなる?!

更新日:2019/09/08

2019年10月1日より消費税率10%が導入されますが、高額な自動車を買うユーザーにとっては非常に憂鬱です。しかも、政府は増税に合わせてキャッシュレレスポイント還元を実施するなど、いろいろと情報が錯綜しています。そこで改めて、新税率導入後の自動車取得にかかる税金についてまとめてみました。

文・山崎 友貴

新税収システムはよく確認が必要

消費税が8%から10%にアップするというのは皆さんもご周知の通りですが、自動車を購入する場合は、さらに新たな税収システムが導入されるのをご存じですか?

これまでは、車を買うと、新車・中古車に関わらず、自動車取得税がかかっていました。新車の場合は「取得価額(新車価格×90%)×3%」(軽自動車は2%)、中古車の場合は「取得価額(中古車価格×90%)×残価率(経年数で設定)」という計算で課税されています。

しかし、この自動車取得税は10月1日で廃止されることが決定しました。ただ、ここで喜んではいけません。政府の税収が減ってはこまるので、代わりに「環境性能割」という新たな税制度が導入されるのです。

総務省が発表したポスターなどを見ると、いかにも取得に関して税が軽減されたかのように思えますが、必ずしもそうではありません。

環境性能割は、国交省が認定している各車の燃費性能に対して、0%から3%の課税を定めています(営業用登録車と軽自動車は0〜2%)。環境と言っているくらいですので、当然ながら電気自動車やハイブリッドカー、クリーンディーゼル車には非常に有利な税制です。

しかしエコカーに関しては、これまでも排ガス性能を基準にした自動車取得税の優遇措置があったわけですから、非課税となる車種以外は、実は消費税2%分だけでなく自動車取得税の減税分がプラスされた「増税」となるわけです。

ただごく希な車種ですが、一定の環境性能に達していれば、税制面でメリットがある場合があります。例えばトヨタのパッソは、燃費性能で「★★★★★かつ2020年度燃費基準+20%」を達成しているため、従来の新車取得税率は3%でしたが、燃費性能割では非課税になります。

しかし、各社を見ても、こうした車種はそれほど多くありません。

ちなみに、環境性能割には2019年10月1日から2020年9月30日まで臨時的軽減税率でマイナス1%が実施されます。エコカー減税対象外の車種については、新車の価格が新消費税導入前と変わらなければ、実質は1%安く購入できるという計算になります。

なおエコカー減税では、10月1日以降も自動車重量税において減税が行われます(2021年4月30日まで)。令和2年度燃費基準(平成32年度燃費基準と同等)達成車においては、従来よりも低くなるもので、達成基準に合わせた減税率の特別措置が実施されることになっています。

さらに2019年10月1日以降に初回登録をした登録車(乗用車)については、排気量ごとに1000円から4500円までの減税が実施される予定です(軽自動車は据え置き)。

自動車購入では裏ワザはない!

筆者も使っているのですが、各自動車メーカーは、車の購入にメリットがある自社ブランドの提携クレジットカードを発行しています。

カードによって条件は異なるのですが、普段の買い物で貯めたポイントを新車購入で使えたり、逆に車を購入したポイントをメインテナンスや修理費に充てることができるので、何かとメリットがあります。

経済産業省は、消費税10%導入に先立ち、キャッシュレス決済(クレジットカード、電子マネー、QRコード決済など)で代金を支払った場合、最大で購入代金の5%もしくは2%のポイントが付与される「ポイント還元システム」を10月1日から実施すると発表しました。

クレジットカードの場合は、JCB、三井住友カード、クレディセゾン、UC、三菱UFJニコスの5社に限れますが、多くの自動車メーカー系カードにはJCBも選ぶことができます。

「5%がダメでも2%のポイント還元があれば、増税分を別な物に替えるができるかもしれない!」と喜び勇んで経産省に問い合わせてみました。しかし結果から言えば、四輪の新車・中古車と二輪の新車に対しては、このシステムは適用されないということでした。

ただし、自動車メーカー系カードは、新車を購入すれば各社が設定したポイントが支払額に対して付くので、やはり活用はした方がトクと言えるでしょう。

さてこうなると、もはや値引きに期待するしかありません。増税後に車の買い控えが一気に進むとは思えませんが、やはり影響は出そうです。各ディーラーでも、12月の決算に向けての需要促進の対策は行うでしょうが、それが増税前によりもトクになるのかは、正直なところ不透明です。

もし、このタイミングで新車を購入するのであれば、価格の変更、在庫や納車時期をよく調べた上で、営業担当者に増税前後のどちらで購入すべきなのかを相談した方がいいかもしれません。

情報提供元: CarMe[カーミー]