ハワイでくつろぐような乗り心地?! 「ヒョンデ コナ」に試乗してその上質さに驚いた
突然ですが、ハワイは好きですか?
何を隠そうボクはハワイが大好き。かつては毎年出かけていたほどですが、行先はいつもホノルルのあるオアフ島ではなく、「ビッグアイランド」という愛称でもしられるハワイ島でした。
ハワイ島のなにがいいかって、自然が豊かでのんびりしているんですよね。あまり知られていないのですが、ハワイ島は「マウナケア」という富士山より高い山の山頂(クルマで行ける)に上ると雪があってスキーができちゃうんですよ。ハワイなのに。
そんなハワイ島にある、ボクにとって親しみのある街の名前が「コナ」。コーヒーの産地であり、コーヒー好きなら「コナコーヒー」として知っているかもしれませんね。
(文:工藤貴宏/写真:車選びドットコムマガジン編集部)
- Chapter
- ヒョンデはいまや世界第3位の大手自動車メーカー
- ヴェゼルと同じぐらいの大きさ!優秀なコンパクトSUV
- 質感高い走りの良さに驚愕!大幅な技術の進歩を感じる乗り心地
- 気になる価格と補助金、航続距離は?
何を隠そう、そんな「コナ」という街にちなんだネーミングのクルマがあります。それが韓国の自動車メーカー現代(ヒョンデ)の「コナ」。
YouTubeチャンネル「車選びドットコム」では、レジェンドレーシングドライバー土屋圭市さん、モデル&タレントの沢すみれさん、そしてワタクシ自動車ライター工藤貴宏の3人でコナをチェックしてみました。どんなクルマなんでしょうか。
ヒョンデはいまや世界第3位の大手自動車メーカー
でも、クルマを紹介する前に、そもそもヒョンデという自動車メーカーを知らない人が多いかもしれません。
韓国の自動車メーカーのヒョンデは、かつて日本で「ヒュンダイ」としていましたが2010年に撤退。2022年には現地読みの「ヒョンデ」として再参入しました。
今は日本ではEV(電気自動車)や燃料電池車など“エンジンを積まないクルマ”だけでシリーズを構成。今回ご紹介するコナもグローバルではエンジン車もありますが、日本へ導入されているのはEVだけです。
ちなみにヒョンデの世界販売台数(キアも含めたヒョンデグループ)は、2022年も2023年もトヨタグループ、フォルクスワーゲンググループに次ぐ第3位。
日産やホンダよりも上だし、フォードやGMなど“元アメリカビック3”よりも上だと聞けば、驚く人も多いかもしれませんね。欧州や北米では、今や超メジャーなメーカーです。
モータースポーツ好きならきっと、WRC(世界ラリー選手権)でトヨタを相手に大暴れしていることをご存じのことでしょう。
ヴェゼルと同じぐらいの大きさ!優秀なコンパクトSUV
そんなヒョンデのコナは、全長4355mmのコンパクトSUV。感覚としては「ホンダ・ヴェゼル」とだいたい同じくらいです。
デザインは個性的ですねー。好き嫌いははっきり分かれるでしょう。気に入った人はとことん好きになれると思いますよ。
顔つきはヘッドライトをバンパーサイドに寄せる一方で、ボンネット先端に細い一直線上のライトが組み込まれているのが新鮮。超個性的です。
ちなみにヘッドライトとテールランプのデザインは共通テイストになっています。
よくみると前後デザインには小さな四角がたくさん使われていますが、これは「ピクセルグラフィック」といって同社の「アイオニック5」などでも使われているモチーフで凝っていますね。
ラゲッジスペースとか室内は土屋さんや沢さんも納得の広さ。
後席リクライニングを備えているのはちょっとした自慢です。
コックピットはインパネ上に2つ並ぶディスプレイによって先進的な印象。
日本仕様はハンドル位置だけでなく、ウインカーレバーが右側になっているのも「わかってるねー」ですね。
さらにウインカーレバーを倒すと、死角になる部分の映像がメーター上に表示されるというかゆい所に手が届く仕様です。
ちなみにシフトセレクターもステアリングコラムから生えていて、ハンドルの近くだから動かしやすいです。
いっぽうで操作性に関しては、すべてをタッチディスプレイに集中させずに物理スイッチをしっかり残してあるのが好印象。このあたりのバランスは高く評価できると思いました。
質感高い走りの良さに驚愕!大幅な技術の進歩を感じる乗り心地
では、試乗に行きましょう。
走りがとても滑らかですねー。でもそれはEVなので当然といえば当然なんですが、驚いたのは動的な質感の高さ。
加速の滑らかさをはじめ、ハンドルを切った時の反応や旋回の姿勢、それから乗り心地も感触がとてもいいです。しっかりとクルマを作っていることが伝わってきますね。
正直なところかつての「ヒュンダイ」にここまでの印象はなくて「もうひと頑張りだね」という感じだったのですが、10年ちょっとの間でクルマ作りが大きく進化したことを実感しました。
気になる価格と補助金、航続距離は?
気になる価格はベーシックなタイプが399万3000円で、最上級グレードは489万5000円(購入時にはEV普及のための補助金のサポートが受けられます)。
そして1回の充電での最大航続可能距離は456~625キロ(グレードによって異なる)。
EVなので、自宅に充電環境があるのが望ましいなど購入のハードルはちょっと高いのですが、デザインが好みに合うのならこういうのもアリなんじゃないかな、と素直に思いました。
大切なことなので最後にもう1度書いちゃいますが、加速する、曲がる、そして乗り心地といった部分の出来の良さは驚きましたね。
その心地よさと言ったら、ハワイのコナの海沿いのカフェで海を見ながらのんびりしているときと同じくらい……かも。
というわけで、ぜひとも動画で土屋さんや沢さんの反応をご覧ください!