機械式駐車場(立体駐車場)も使える全高1,550mm以下のSUV16選
都市部に多い機械式駐車場(立体駐車場)は、クルマを載せるパレットのサイズが決まっています。
一般的に多いのは、全長5.0m以下、全高1.55m以下、全幅1.85〜1.9m以下というもので、流行りのクロスオーバーSUVの多くは全高がオーバーしてしまい、機械式駐車場を利用することができません。
出先で駐車場に困らないためには、前述した全高1,550mmを下回っているモデルが理想。そんなクロスオーバーSUVのおすすめを16台ピックアップしました。
- Chapter
- トヨタ クラウン クロスオーバー
- レクサス LBX
- レクサス UX
- スバル XV
- スズキ フロンクス
- トヨタ CH-R
- マツダ CX-3
- DSオートモビル DS4(2代目)
- メルセデス・ベンツ GLAクラス(初代X156)
- ミニ クロスオーバー(R60型)
- マツダ CX-30
- BMW X1(初代 E84)
- フォルクスワーゲン ゴルフ オールトラック
- BMW X2
- プジョー 2008
- アウディ Q2
- 機械式駐車場にも入庫できるボディサイズのSUVはまだまだある
都市部に多い機械式駐車場(立体駐車場)は、狭いスペースで数多くのクルマを格納できるというメリットがあり、商業施設から分譲マンションまでさまざまな場所で使われています。
しかし多くの台数を格納するために、クルマを乗せるパレットはサイズが決まっており、すべてのクルマが機械式駐車場を利用できるわけではありません。
一般的に、機械式駐車場のパレットサイズは、全長5.0m以下、全高1.55m以下、全幅1.85〜1.9m以下。車重は、2t〜2.3tというもの。
このなかのひとつでもオーバーしていれば、パレットに載せることができず駐車場は使えません。
それらを踏まえたうえで、SUV選びをする場合、もっとも気になる項目が全高です。ここでは全高1,550mm以下にフォーカスして、人気のクロスオーバーSUVを中心におすすめをピックアップしてみました。
トヨタ クラウン クロスオーバー
トヨタ クラウン クロスオーバーは、2022年にデビューした新型車のなかでもっとも話題となったクルマです。
それまでのジャパンドメスティックなセダンスタイルと決別し、クロスオーバーモデルとして生まれ変わったトヨタのフラッグシップモデル。ハイブリッドエンジンが搭載され世界40カ国で販売されます。
そのボディサイズは、全長4,930mm×全幅1,840mm×全高1,540mmで、ホイールベース2,850mm。車両重量1,770kg〜1,920kgという絶妙なサイズに収まっています。
登場当初は、やや腰高に見えたクラウン クロスオーバーですが、世の中のクルマがミニバンやSUVが主流になっていることもあって、いまではそれほど違和感もなくなっています。
レクサス LBX
レクサス LBXは、レクサスのSUVラインナップで、もっとも小さいボディのコンパクトSUVです。
ベースとなるプラットフォームは、コンパクトカー向けGA-Bプラットフォームにレクサス専用開発を施したもの。レクサス初採用となるこのプラットフォームは、軽量かつ高剛性を実現しています。
搭載されるパワートレーンは、高効率な1.5L 直列3気筒エンジンとモーター出力を向上したトランスアクスルとを組み合わせたハイブリッドシステム。
基本はヤリスクロスのそれですが、高い電池出力のバイポーラ型ニッケル水素電池を搭載することにより、低燃費と出力向上をはたしています。
気になるボディサイズは、全長4,190mm✕全幅1,825mm✕全高1,545mmで、車両重量は1,310〜1,390kg。
機械式駐車場の上限である1,550mmを下回る全高と、1,800mmをオーバーする全幅は、フロントに採用された新しいユニファイドスピンドルグリルとあいまって、コンパクトクラスながらひとクラス上の存在感を獲得しました。
街中でも扱いやすいコンパクトサイズでありながら、機械式駐車場も躊躇なく使える全高と、上位ブランドらしい内外装の組み合わせは、都市部を中心にヒットしそうな予感がします。
レクサス UX
レクサスブランドから販売されるコンパクトクロスオーバーのUXは、レクサスのエントリーSUVとして2018年に発売されました。
トヨタ C-HRと共通のGA-Cプラットフォームを使いながら、ボディの高剛性化などにより、優れた応答性と操縦安定性を実現。さらにレクサス車らしい高級感と快適性を両立しています。
ボディサイズは全長4,495mm×全幅1,840mm×全高1,540mmと、都市部での取り回しにも優れています。車両重量は1,470kg〜1,640kgです。
パワートレインは、2.0L 直4ガソリンエンジンと、2.0L 直4ガソリンエンジン+モーターのハイブリッドシステムの2種類で、ハイブリッドの燃費は22.8km/L(WLTCモード)となっています。
UXは2022年に大幅改良が入ったこともあり、2018年〜2021年に製造されたモデルの中古車が増えています。
スバル XV
都市型コンパクトクロスオーバーとして人気のスバル XV。
2010年6月〜2012年1月という短い期間で生産を終了した初代インプレッサ XV(GH系)に変わり、2012年9月にデビューした2代目(GP系)が世のSUVブームに乗ってスマッシュヒットを飛ばしました。
その人気は3代目になっても衰えることを知らず、スバル独自の運転支援システム「EyeSight Ver.3(アイサイト)」をはじめ、「SPG(SUBARU GLOBAL PLATFORM)」の採用、悪路走破性を高める「X-MODE」の装備、さらにハイブリッドのe-BOXERモデルをラインアップの中心に据えたことで人気となり販売台数を伸ばしました。
ボディサイズは、悪路走破性に影響する最低地上高を200mmとしたうえで、全長4,465mm×全幅1,800mm×全高1,550mmとすることで、機械式駐車場も使えるようにしています。
ただしルーフレール装着車は1,595mm、Advance(アドバンス)グレードのルーフレール装着車は1,575mmとなっているので注意が必要です。
ちなみに後継のクロストレックの全高は、Touringグレードのノーマルアンテナ車が1,550mmで、シャークフィンアンテナ装着車(Limited含む)は1,575mmとなっています。
スズキ フロンクス
2024年の10月に発売されたスズキ フロンクスは、コンパクトSUVカテゴリーをカバーするグローバルモデルです。
エクステリアは、「扱いやすいクーペスタイルSUV」をコンセプトに、力強さと上質さ、洗練さを合わせ持つデザインを採用。
全長3,995mm×全幅1,765mm×全高1,550mmに車両重量1,070kg〜1,130kgという機械式の駐車場でも躊躇なく利用できるボディスペック。最小回転半径は4.8mとして、狭いところでの取り回しの良さも魅力です。
搭載するパワートレインは、1.5Lマイルドハイブリッドに6速ATを組み合わせ、燃費(WLTCモード)は2WDで19.0km/L、4WDでも17.8km/Lという低燃費を実現しました。
いっぽうヘッドアップディスプレイやシートヒーター(運転席・助手席)を標準装備したインテリアは、ブラック×ボルドーの配色と高輝度シルバー塗装のインパネ加飾により、スポーティで高級感のあるものとなっています。
トヨタ CH-R
2016年末に発売されたトヨタのコンパクトクロスオーバーSUVがC-HRです。
「もっといいクルマづくり」の実現に向けたTNGAの第2弾として投入されたC-HRは、それまでになかったクロスオーバーモデルを標榜して開発されたもので、大胆なクーペスタイルのエクステリアと、ハイブリッドによる低燃費が特徴です。
パワートレインは1.8Lハイブリッドのほかに、1.2Lガソリンターボが用意され、1.2LモデルにのみMTとフルタイム4WDが用意されています。
ボディサイズは、全高4,360mm×全幅1,795mm×全高1,550mmというもので、車重は1,440kg(ハイブリッドS)。
スポーティなデザインを優先したためリアシートの居住性が若干犠牲になっていますので、普段使用するのは1名〜2名というユーザーにおすすめです。
マツダ CX-3
マツダ CX-3は、いまやマツダ車のアイデンティティとなっている魂動デザインと、SKYACTIVテクノロジーを全面採用したコンパクトクロスオーバーSUVです。
2015年のデビューから2023年の3月まで変わらずに販売されているCX-3ですが、年次改良は毎年のように行われているほか、2018年の大幅改良ではフロントマスクを中心にフェイスリフトも行われました。
また当初、国内では珍しいディーゼルエンジン専用車としてデビューしたCX-3のパワートレインは、1.5Lクリーンディーゼル、2017年に追加された2.0Lガソリン、1.5Lに変わって2018年から1.8Lクリーンディーゼル、2020年に追加された1.5Lガソリンという4つが存在しています。
ボディサイズは、全長4,275mm×全幅1,765mm×全高1,550mm、車両重量1,370kg(2022年 XDグレード)というもので、都市部における買い物のアシから休日のドライブまで幅広く使えるクロスオーバーSUVとして人気です。
DSオートモビル DS4(2代目)
2021年に公開され、2022年から日本での販売が開始されたDSオートモビルのコンパクトSUVがDS4です。
シトロエンの上位ブランドとして豪華な装備と上質なデザインが特徴のDSオートモビルのなかでも、シャープで美しいクーペシルエットをまとっています。
ホイールには大径の20インチを選択し、ほかに類のないバランスはDS AERO SPORT LOUNGEコンセプトに由来するもので、独特の存在感をはなっています。
グレードは、1.2LガソリンターボのPure Tech 130をボトムに、1.5LディーゼルターボのBlueHDi 130、1.6Lターボ+電動モーターによるプラグインハイブリッドのE-TENCE 225の3タイプを用意。
ボディサイズは、全長4,415mm×全幅1,830mm×全高1,495mmで、車両重量はエンジン車が1,420〜1,470kg。ハイブリッド車は1,760kgとなっています。
いっぽう独自の感性でまとめ上げられた室内には、人間工学に基づいたデジタルインテリアを採用。
レザーシートに、パリの石畳をイメージした芸術的な文様”クル・ド・パリ*”が刻まれたパーツの組み合わせが、室内に華やかな印象を付与しています。
メルセデス・ベンツ GLAクラス(初代X156)
メルセデスのコンパクトカー、Aクラスをベースに開発されたクロスオーバーSUV、GLAクラスは、2013年のデビューで日本では2014年の5月から販売が開始されました。
現在は2代目のGLAクラスが販売されていますが、機械式駐車場に収まるのは2020年まで販売された初代のGLAクラス。
ボディサイズは全長4,430mm×全幅1,805mm×全高1,505-1535mm。車両重量は、1,470kg〜1,580kgとなっています。
パワートレーンは、1.6Lガソリンターボと2.0Lガソリンターボを、FFと4WDの4MATICで使い分けており、パワーが欲しいという方は必然的に4MATICを選ぶことになります。
2代目がデビューしたこともあって、価格がこなれてきた印象のある初代GLAクラスは、いまが狙い目です。
ミニ クロスオーバー(R60型)
ミニのクロスオーバーモデルが、ミニ クロスオーバーです。海外では、カントリーマンという名前で2010年に発売されました。
日本での販売は、翌年の2011年からで、現在は2代目が販売されています。
そのなかで、全高1,550mm以下となるのは、初代のR60型と呼ばれるタイプ。日本の駐車場事情に合わせて、ルーフアンテナのマウントを変更して達成されていました。
気になるボディサイズは、全長4,105mm×全幅1,790mm×全高1,550mmで、機械式駐車場でも余裕で収まります。
パワートレーンは、ワンとクーパーが1.6L NA、クーパーSには1.6Lターボが搭載されていましたが、2014年のマイナーチェンジでクーパーSが消滅。かわりに2.0L ディーゼルターボのクーパーDおよびクーパーSDが用意されました。
また駆動方式はFFをメインに、クーパーSとクーパーDには、電子制御4WDシステムのALL4も用意されました。
マツダ CX-30
CX-3より大きく、ミドルクラスのCX-5より小さい、ちょうどいいサイズ感のコンパクトSUVが、マツダ CX-30です。
CX-3よりも大きなプラットフォームを使ったボディは、全長4,395mm×全幅1,795mm×全高1,540mmというサイズで、車重は1,390kg〜1,550kg。
ボディは、一見、流行りのクーペシルエットに見えますが、ルーフの高さはほぼ一定で前後シートの居住性にも配慮されていることがポイント。
搭載されるのは、2.0Lガソリンエンジン、1.8Lクリーンディーゼルに、新開発の「SKYACTIV-X」2.0Lガソリンエンジンの3つ。SKYACTIV-Xは全車、2.0Lガソリンエンジンは2022年8月からマイルドハイブリッドとなっています。
発売から4年目を迎え、中古車が増えているCX-30は、モデルの新しさも含めて注目の1台です。
BMW X1(初代 E84)
現在は3代目がデビューしたBMW X1は、2009年のフランクフルトモーターショーでデビューしたコンパクトクラスのSAVです。
当時の3シリーズ(E90)のプラットフォームを使い完成された初代X1(E84)のボディは、全長4,454mm×全幅1,798mm×全高1,545mmというもので、日本の機械式駐車場にも入るサイズでした。
当初パワートレインは、2.0L直列4気筒と3.0L直列6気筒が用意されていましたが、3.0Lエンジンは1年あまりで姿を消して、その後は2.0L直列4気筒と、2.0L直列4気筒のツインパワーターボの2本立てに変更。
駆動方式は後輪駆動のsDriveとフルタイム4WDのxDriveを用意。トランスミッションは、初期が6AT、後期は8ATに変わるなど、販売を終了する2015年までにいくつかの変更を受けています。
フォルクスワーゲン ゴルフ オールトラック
フォルクスワーゲンを代表するコンパクトハッチのゴルフをベースにしたステーションワゴンのゴルフ ヴァリアントをベースに開発されたクロスオーバーモデルが、ゴルフ オールトラックです。
世界的なSUVブームに合わせるようにそれまで上位モデルのパサートで用意されてきたオールトラックを、2014年からゴルフにもラインアップしました。
駆動方式は、VW独自のフルタイム4WDシステムの4MOTIONを搭載。外観は、車高をヴァリアントよりも25mm引き上げるとともに、樹脂製のホイールアーチ、アンダーガード風の加飾が施された専用バンパーが装備されます。
ボディサイズは、全長4,585mm×全幅1,800mm×全高1,510mmというもので、駐車場はもちろん狭い道でもそれほど苦にならないゴルフらしいサイズ感も魅力です。
最高出力132kW(180PS)の1.8L直列4気筒DOHCインタークーラー付ターボのTSIエンジンと、6速AT(DSG)を組み合わせるパワートレーンは、ロングドライブも苦にしない性能で、文字通りすべての道にマッチする1台といえるでしょう。
BMW X2
BMWのSUVでもっともコンパクトなX1をベースにしたクーペシルエットのSUVが、X2です。
BMW社内ではSAC(スポーツ・アクティビティ・クーペ)というカテゴリーに分類され、上位モデルにX4やX6が存在しています。
そのなかで最小のX2のボディサイズは、全長4,375mm×全幅1,825mm×全高1,535mmで、クーペシルエットが強調され、スポーティな印象を強めています。
ドライビングポジションも低めで、通常のセダンやクーペから乗り換えてもそれほど違和感はないでしょう。
初期モデルは今年で5年目を迎えることもあって、狙い目の中古車になっています。
プジョー 2008
プジョー 2008は、コンパクトカーの208をベースに開発されたコンパクトSUVです。
2020年に発売された現行型は、歴代2代目にあたるモデルで、ボディサイズは全長4,305mm×全幅1,770mm×全高1,550mmというもの。
十分なロードクリアランスを確保するいっぽうで、駆動方式はFFの2WDのみとしていることもポイント。ある程度のまでの悪路は、足まわりに組み込まれた電子制御によってクリアします。
小径のステアリングホイールを中心とした3D i-Cockpitは、ドライバーの視線移動を最小限に抑えるポジションとデザイン、情報が見やすい3Dのメーターパネルによって、新しいドライブ体験を提供しています。
パワートレーンは、1.2L ガソリンターボ、1.5L ディーゼルターボのほか、電動モーターを積んだEVのe-2008が用意されます。
アウディ Q2
2017年から日本での販売が開始されたアウディ Q2は、個性的でコントラストの効いた内外装デザインと、ワンサイズ上のクラスに匹敵する快適性とユーティリティ性能がポイントのコンパクトSUVです。
パワートレーンは、VWグループが得意とするダウンサイジングターボエンジンがメイン。2017年から2021年までの1.0L TFSI(ガソリン)と1.4L TFSI(ガソリンシリンダーオンデマンド)と、2021年の改良以降の1.5L TFSI(ガソリン)と 2.0L TDI(ディーゼル)という構成で、駆動方式はFFのみとなります。
ボディサイズは、2021年までの前期モデルが全長4,200mm×1,795mm×1,500mm、2021年以降の現行型が全長4,200mm×1,795mm×1,530mmといずれも全高の制限が1,550mm以下に設定されている立体駐車場でも利用可能。
ダウンサイジングターボによる低燃費と高い安全性にくわえ、コンパクトカー並みの使い勝手が魅力です。
機械式駐車場にも入庫できるボディサイズのSUVはまだまだある
こうしてあらためて見ると、新型クラウン クロスオーバーは、国内のマーケットを研究したうえでグローバルカーとして設計されたことが見て取れますね。
都市部になにかと多い機械式駐車場。現在は、駐車場も進化して高さや幅の制限がより広がったものもありますが、どこでも選ばずに停められるという点では、全長5.0m、全高1.55m以下、全幅1.85〜1.9m以下というボディサイズが最適です。
ほかにも条件に当てはまるSUVはありますので、探してみてください。