車を買い替えたときの自動車保険入れ替え手続きについて解説

既に自動車保険に加入をしている人が、新しい車を手に入れた場合、保険の対象を新しく手に入れた車に入れ替えをする必要があります。これを車両入替といいます。
ここでは、車両入替の重要性と要件、注意点について解説しています。
車を買い替えた時は、車両入替手続きを忘れずに

車を買い替えた時は、自動車保険の内容も併せて変更をする必要があります。
なぜなら、自動車保険証券には、補償の対象となる自動車の型式、車体番号、車のナンバー、初年度登録などが記載されており、車が変われば当然これらの情報が変わるからです。
また、保険会社は自動車保険の締結後に、以下のような内容に変更があった場合は、遅滞のなく保険会社に通知するよう「通知義務」を定めています。通知を怠ると、場合によっては保険契約を解除され、すでに起こっている自動車事故は補償されないことがあります。
・通知が必要な主な内容
①車の用途変更や車種や登録番号の変更
②記名被保険者の住所変更
③使用目的の変更
④予想最大走行距離区分の変更(主に通販型)
したがって、車を買い替えた時は①に該当するため、遅滞なく保険会社に連絡しなければなりません。
「被保険自動車の入替における自動担保特約」が付保されている場合があり、うっかり入れ替え手続きを忘れていても現在の自動車保険の補償内容で一定期間内であればカバーされることもありますが、この特約が適用できる要件から万が一漏れていれば補償の対象外になってしまいます。
車を買い替えたら自動車保険の車両入替手続きを忘れずに行いましょう。
車両入替の適切なタイミングとは

車両入替の最も適切なタイミングは、新しく手に入れた車に初めて乗る時点で、自動車保険の車両入替が完了していることです。
3月15日に納車されるのであれば、3月15日までに手続きを行い3月15日を異動日※1)として手続きを行います。
※1)保険の内容変更をすることを異動といい、契約内容の変更が反映される日を異動日といいます。
車検証があれば、新しく手に入れる車の見積は作ることができます。
車検証ができた段階で、今の自動車保険で車両入替をした場合の見積を作成し、補償内容や保険料をチェック。その後、問題がなければ新しい車に初めて乗る日を異動日として、事前に手続きを済ませておくと安心です。
車両入替の手続き自体はとても簡単です。
代理店型は作成された申込書に署名をするだけ。通販型はインターネット上で自分で手続きができます。
車両入替の条件
車両入替を行うには要件があり、以下の要件を満たさない場合は、新規で自動車保険に加入をしなければなりません。
①入替前の車を廃車・譲渡・返還などで手放していること
②新しい車の所有者が以下の要件を満たしていること
a.入替前の車と同じ所有者
b.入替前の自動車保険の被保険者と同じ被保険者
c.入替前の自動車保険の被保険者の配偶者
d.b.またはc.の同居の親族
③入替手続きができる用途車種同士の入れ替えであること。自家用8車種から自家用8車種への入れ替えなど※2)
※2)入替可能な用途車種の範囲は保険会社によって異なります。なお、自家用8車種とは自家用普通乗用車、自家用普通軽自動車、自家用軽四輪乗用車、自家用小型貨物自動車、自家用軽四輪貨物車、自家用普通貨物車(0.5トン以下)、自家用普通貨物車(0.5トン超2.0トン以下)、特殊用途自動車(キャンピングカー)のことです。
車両入替の時に必要なもの

車両入替に必要な書類は、車検証、加えて通販型の自動車保険では、これまでの車の累計走行距離(オドメーター値)の情報が必要になります。取得する車が中古の場合は、販売店に確認をしましょう。
車両入替の注意点

自動車保険の保険料は、車種や型式によって異なります。車両入替をした場合、車種が変わるので、当然ほとんどの場合保険料も変わります。保険料が安くなる場合は、返還されることもありますし、保険料が値上がりする場合は追加で保険料を支払うこともあります。
車両保険価格に要注意
自動車に車両保険を付けている場合は注意が必要です。買い替え前の車と買い替え後の車の価格が全く一緒であることは、まずありえません。
今まで車両保険金額100万円の自動車保険に加入をしていましたが、新たに付属品と本体価格を含めて200万円で購入し、車両入替を行った場合、200万円で購入した車に車両保険が100万円しか保険金が設定されていないことになります。
万が一、自分の車が事故で修理が必要になった時にこれでは満足な補償を受けられないことがあります。
車両入替で車両保険がついている場合は、保険金額のチェックも忘れないようにしましょう。
まとめ
- すでに自動車保険に加入をしている人が、新たに車を購入したら、車両入替をしなければいけません。
- 車種の変更は通知義務があり、保険会社に遅滞なく連絡をしなければなりません。
- 車両入替には要件があります。
- 車両入替をすると多くの場合、保険料が変わります。
- 車両保険に加入している場合は、車両入替時に車両保険金額を必ずチェックしましょう。