車選びドットコム買取相場分析:2024年2月

中古車の買取価格は、野菜やくだものの値段と同様、価格が高い時期とそうでない時期があることはご存知のとおり。
「愛車はベストなタイミングを見極めて売却したい!」という場合、重要なのは買取相場の推移です。
そんなユーザーに向けて、車選びドットコムが収集したオークション相場や蓄積した独自データを基に、2024年2月の最新買取相場を徹底分析してレポートします。
今年の買取相場は例年とは異なる

下記の過去5年間の買取相場グラフを見ていただけるとお分かりになるように、例年2月から3月にかけては相場が下落する傾向にあります。
これは、4月の新生活や新入学前に在庫を用意する販売店の需要が落ち着くためと、車両の年式が1月を境に車両の年式が古くなることが原因です。ですから、3月はどちらかといえば愛車を手放すのには向いていないということになります。
しかしながら、一昨年から続く新車の納期遅れがいまだ解消されていないこと、さらに昨年から続く海外の旺盛な需要によって、買取相場価格は高騰傾向です。
くわえて新生活や新入学での需要が大きい軽自動車は、不正問題によって新車販売がストップしているダイハツを中心に中古車需要が高まることも想像に難くありません。
さらにトヨタを中心とした納期遅れにくわえて豊田自動織機のディーゼルエンジン不正問題がかさなって、新車が欲しくても変えないユーザーが高年式の中古車に流れるという傾向がみられ、1、2年落ちの新車の相場が上がっています。
またリーマンショック以降でもっとも出品台数が多かった昨年の中古車オークションですが、円安の影響もあり海外の需要が強く、堅調な販売を記録したといわれていることから、今年も同様の傾向が続くことが予想されており、新生活や新入学の影響の少ない海外での需要が大きい車種に関しては、安定した買取相場が続くでしょう。
とはいえ、先行きは確定ではありませんから、愛車の売却を考えている方は、2月中に契約を交わすことが吉となりそうです。
昨年にくらべれば低いものの高水準を維持

コロナや世界情勢の変化のあおりを受けて相場が大きく変動した一昨年に比べれば、若干低めに推移していた買取相場ですが、2023年末から昨年を上回る相場が続いています。
オークションでの落札平均価格にもその傾向は表れており、1〜3年の高年式と7〜10年式の低年式で上回るデータになっているほか、他の年式では昨年と同程度で推移しています。
なかでも1〜2年落ちの高年式車は、新車の納期遅れと、ダイハツ、トヨタのディーゼルエンジン不正問題のあおりをうけて需要が高まり、相場も高値になっています。
さらに輸出はコロナ明けによる旺盛な需要と円安があり、史上最高を記録した昨年を上回る輸出がみこまれています。この傾向はしばらく続くと予想されています。
いっぽうでトヨタの納期遅れが徐々に解消することになれば、需給バランスの崩れが解消されることになるだろうと予想した国内のマーケットですが、前述した問題により高年式中古車を中心に買取相場が上がることも予想されています。
いまところダイハツの生産再開も先が見えず、軽自動車を中心とした小型車の相場も影響を受け続けることになるでしょう。
新生活や転勤、転職など、さまざまな要因で愛車の売却を考えている方で少しでも愛車を高く売却したいのであれば、2月中の売却をおすすめします。
2024年2月以降の中古車買取の動向

中古車情報サイト「車選びドットコム」が提供する中古車管理システムから、買取・下取りデータを抽出して2024年1月の車買取相場の速報データをもとに今後の相場を分析してみましょう。
買取・下取りの速報データを見ると、例年と同様に年末に向けて緩やかに減少したものの今年は2月末あたりまで上昇傾向が続き、その後に下落することが予想されています。
とはいえ、予想値はあくまでも例年のデータをもとに算出したものであり、今年はそれほどの下落とはならないかもしれません。
車の売却では、高い買取価格はもちろんですが、信頼できる店舗を見つけることも重要です。
車買取業者のなかには悪質とも取れる行為をする業者もまぎれているため、3〜4社以上の買取店で見積もりを取ることも忘れずに行いましょう。
いくつかの見積もりを事前にとっておくことができれば、ざっくりと自分の車の市場価値を知ることができますし、信頼できる店舗の提示価格が低かった場合には、他店舗の見積もりが交渉材料に使えます。