【自動車ボディラッピング完全ガイド】愛車をラッピングするメリットとデメリット。全塗装との違いとは?

高級スポーツカーオーナーを中心に流行しているボディラッピング。
愛車のボディカラーを簡単に変更できることが最大のメリットですが、施工費用や業者選び、耐用年数、洗車機は使えるの?などなど、知りたいことがたくさん。
ここでは、いまボディラッピングに興味をもっている方のために、メリットとデメリット、全塗装との違いについて解説します。
- Chapter
- ボディラッピングってどんなもの?
- ラッピングの費用相場と施工期間
- ラッピングのメリットとデメリット
- 全塗装(オールペイント)との比較
- ラッピングが向いている人、全塗装が向いている人
- メリットの多いラッピングは業者選びも大事
ボディラッピングってどんなもの?

自動車のボディラッピングとは、車体に専用のビニールフィルムを貼ることで、オリジナルの塗装を保護しつつ、ボディカラーを自由に変更できるカスタマイズ方法です。
たとえば、日産 GT-Rには設定のないミッドナイトブルー風カラーや、クラウンスポーツをレクサスのラヴァオレンジクリスタルシャインに変えたり、ツートーンに塗り(貼り?)分けるなど、オリジナリティを追求することが簡単にできます。
塗装を行わずに見た目の印象を変えられるため、個人ユーザーだけでなく、法人やカーラッピング広告にも活用されています。
ラッピングの費用相場と施工期間

ボディラッピングにかかる費用は、車体のサイズや使う素材のメーカーによって異なりますが、中型セダンクラスをフルラッピングすると、おおよそ60万円から100万円程度が相場です。
部分ラッピング(ボンネット、ルーフ、ドアミラーなど)は5万円から20万円程度。
施工期間は内容と業者により異なりますが、通常2日から5日程度となっています。
ラッピングのメリットとデメリット
ボディラッピングのメリット
ボディラッピングは多くの利点を持っています。まず最大の特徴は、豊富な色や質感(マット、カーボンなど)のフィルムがあり、塗装では難しい繊細なデザインも表現できること。全塗装に比べると施工期間が短く、愛車を預ける日数を減らすことができます。
ボディラッピングによってオリジナルの塗装を紫外線や飛び石、軽微な擦り傷などから保護する効果があるので、愛車の価値を維持しやすくなります。
またボンネットやルーフ、ドアミラーなど、部分的に施工することでコストを抑えながらドレスアップができるのも特徴。
フィルムを剥がせば元の塗装に戻すことができるので、イベントのためのカラーリングや広告目的のラッピングにも向いています。
ボディラッピングのデメリット

いっぽうで、ラッピングにはいくつかのデメリットも存在します。
高品質なフィルムを使ったり、複雑な形状の車種にフルラッピングを行ったりする場合、全塗装よりも高額になることがあります。
フィルムの耐用年数は一般的に3年から5年で、直射日光や屋外保管により劣化が早まることもあります。
曲面やモール部分ではフィルムの浮きや剥がれが生じやすいため、業者によって仕上がりに差が出やすいと言われています。DIYも可能ですが、失敗のリスクが高いでしょう。
またフィルムを剥がす際に糊残りが発生したり、塗装面の変色。さらには古い車の場合、塗装を剥がしてしまうリスクもあります。
全塗装(オールペイント)との比較

ボディラッピングと全塗装を比較すると、それぞれに明確な特徴があります。
ラッピングは費用が60万から100万円、施工期間が2日から5日で、耐久性は約3年から5年。剥がすことで元の状態に戻すことが可能で、デザインの自由度も高いです。
いっぽうで、全塗装にくらべて外観の深みや艶においては劣る場合があります。
全塗装は、費用が30万円から100万円、施工期間が7日から14日と長めで、耐久性は10年以上です。
ラッピングのように簡単にもとに戻すことはできませんが、深みや艶が美しく、メンテナンス性にも優れています。
ラッピングが向いている人、全塗装が向いている人

ボディラッピングは、車の色を気軽に変えたいオーナーや車を再販する可能性がある方、自分だけのデザインを施したい、塗装面を保護したいという方に向いています。
いっぽう全塗装は、長く同じ車に乗り続けたい方や質感を求める方、もともとの塗装状態が悪い車を美しく再生したい方に適しています。
メリットの多いラッピングは業者選びも大事

自動車のボディラッピングは、費用、施工期間、見た目の変化、保護性能など多くの面でメリットがあります。
全塗装と比較してもラッピングならではの強みがあり、短期間で愛車の印象を変えたい方や再販時に純正塗装を保持したい方には特におすすめです。
いっぽうで耐久性は約3年から5年が目安。洗車に関しては基本的に手洗いが推奨されますが、フィルム対応洗車機も普及しているので、それらを探して洗車するのも良いでしょう。
いずれにせよラッピングの魅力と全塗装との違いを正しく理解し、施工には信頼できる業者を選ぶことが大切です。