状態の良い中古車の見分け方12選!安心して購入できる販売店の見分け方も解説
ディーラーや販売店に並んでいる中古車は、同じ車種、同じグレードでも、前オーナーの使い方、メンテナンスの頻度、保管場所などによってクルマの状態が変わり、それに比例するように価格も変わってきます。
そのため中古車選びには、これといった明確な正解がありません。
そこで、ここでは中古車の良い状態の見分け方12選と、安心して購入できる販売店の見分け方を紹介しましょう。
そもそも中古車ってどんな状態?
中古車とは、通常、一度以上登録されたことのある車両を指しています。
あるクルマを購入した所有者が、そのクルマを手放したときに市場価値が残っていると判断されれば市場に流通して中古車になりますし、価値がなければ廃車になります。
状態の良い中古車の見分け方
中古車は、新車ではありませんので誰かが一度は使用したクルマです。クルマによっては、オーナーが何回変わっているかわからないという中古車も存在します。
多くのオーナーのもとを転々とした個体に限らず、中古車は旧オーナーの使い方、愛情の注ぎ具合によって状態が大きく異なります。
ここからは良い中古車を見分けるための、基本的なチェックポイントを11個紹介します。
1:年式を確認する
中古車の状態を見分けるためには、いつ販売され登録されたクルマなのかを知る必要があります。
一般的にクルマの年式は、車検証の初年度登録で参照します。 年式が新しい高年式車は販売価格が高く、低年式と呼ばれる古い年式のクルマはそれなりに販売価格が下がります。
ただしクラッシックカーやネオクラッシックカーと呼ばれる希少価値の高いクルマはその限りではなく、希少性や人気の度合いによって販売価格が決まります。
2:走行距離で状態を見る
どんな中古車であっても、オドメーターの示す走行距離がゼロということはありません。
いちがいには言えませんが、消耗パーツが多く使われているクルマは、走行距離が少ないほどおしなべて状態は良いということになります。
もちろんゴムの経年劣化やオイルの劣化など、経年で劣化するパーツも多いので、走行距離が少ない=良いクルマとはなりませんが、そのクルマの走行距離は状態を見るときの、ひとつの大きな目安になります。
ですから、走行距離が長ければ販売価格も落ちやすいです。
走行距離の目安は、1年1万km程度と言われており、年式が古くなればそれなりに走行距離も増えます。
1年1万kmを基準に見分けると過走行気味と入れる個体も見つけやすくなります。ぜひ把握しておきましょう。
3:修復歴の有無を確認
中古車のなかには、事故を起こして修復を行なっている車両もあります。販売店の場合は、車両の販売書類に「修復歴あり」を明記しなければなりません。
修復歴とは、車の骨格まで被害がおよぶ事故を起こしたクルマで、修理には骨格の修復や、新しい骨格を溶接して取り付けるなどを施している場合に記載されます。
修復歴のある中古車の販売価格は安くなりますが、修理の方法は修理工場によって差があり、後に不具合が出る可能性もあるため、おまりおすすめできません。
4:ボンネット・ドアの開閉
前述した修復歴に含まれないものに、修理歴というものがあります。ボディならバンパーやドア、ボンネットなど、クルマの基本骨格には影響がなかったものの、なんらかの原因で交換したり修理をしているものです。
ドアやボンネットといった開閉できる部分がスムーズにできるか。ドアの開閉などがスムーズでない場合、ボディになにかしらの問題が隠れている可能性があります。
最悪の場合、ボディが捻じれている可能性もあるので避けるべきです。
愛車のドアの開閉が良くなければ、ストレスが溜まり愛着もわかないことでしょう。
5:フェンダー・バンパー・ドアのチリは合っている?
中古車の見分け方で外装から状態を見分ける方法が、フェンダーとバンパー、フロントフェンダーとボンネットやドアなどのあいだにある隙間の広さを確認するやり方です。
この隙間をチリといいますが、ドアなどの場合は左右のチリが同じか、また隙間の広さが一定で同じであるかを確認します。
このチリが合っていないクルマは、なんらかの修理歴が考えられるので、販売店の方に聞くか、できなければそのクルマは避けるべきです。
6:ATのシフトショックを確認
中古車の見分け方として、外装のほかにドライブトレーンも確認したいところです。
ドライブトレーン系の不具合は、走行できなくなったり、走行できても高額な修理費用が必要となるので忘れずにチェックしておきたいポイントですが、中古車の多くは試乗ができません。
ここで疑問を感じたら、販売店でじっくり聞いてみることをおすすめします。
もしもエンジンを始動することだけでも可能なら、AT(オートマチック・トランスミッション)車ならエンジンを始動してATのポジションを切り替えたときのショックの大きさを確認しましょう。
PレンジからDレンジに入れて「ガツン」とショックがあれば、なんらかのトラブルの前兆です。
7:ハンドルのガタつきやブレ
また、もしも試乗が可能な個体なら、ハンドルから伝わる振動がないか、ハンドルが左右どちらかにとられる動きがないかをチェックしましょう。
ハンドルの状態は調整できる場合と、ステアリングの構成部品に問題がある場合の2種類に分けられますが、いずれにしても修理が必要となります。
8:エアコンの臭い
中古車を見分けるには内装の確認も重要です。特に空調の様子を知ることで、車がどのような状況で使われてきたか予想することができます。
空調には、マニュアルエアコンとオートエアコンがありますが、どちらの場合もスイッチを止めたときに車内に古びた雑巾のようなニオイが漂ったら水没車の可能性があります。
水没車は、車の電装品に致命的な故障を与えるので避けなければならない車でしょう。
9:シートのヘタリ具合
中古車の状態の見分け方として、車内のシートの具合を見ることでどの程度使用されたか見極めることができます。
車のシートは、長く乗車すればそれだけクッションがヘタリ、ドライブ時に腰やお尻が痛くなったりとドライバーの疲れの要因になります。
特に運転席のシートが傷みやすいので、運転席と助手席ともに座ってみて、シートの張り具合を確かめましょう。また、シートが本革や合成皮革の場合、スレが激しい車も敬遠したほうがよいでしょう。
10:マフラーの劣化
車のマフラーは劣化が進むとサビて穴が開き、交換には高額な修理費が必要となります。
マフラーは保安部品なので、サビて穴が開くと排気音が大きくなり車検に通らないばかりか、折れて脱落すると交通事故の原因にもなり危険ですので、注意しておきましょう。
11:エンジンの異音・振動
エンジンの調子を見分けるには、アイドリング時にエンジン回転数が安定しているか、そしてエンジンから振動や異音が出ていないか、スムーズに吹けあがるか確認しましょう。
また、エンジンのオイル漏れにも注意が必要で、高額な修理費用がかかることがあります。
12.ペットの臭い
最近は、ペットを連れてドライブに行く家族も増えています。
犬や猫だと、室内に臭いが付いているというケースもありますし、爪とぎをした跡がどこかに残っているかもしれません。
もともと同じペットを飼ってる家庭では、それほど気にならないのかもしれませんが、動物の臭いを気にされる方は、ドアパネルやフロアマットで爪を研いだあとなどを確認したり、エアコンをONにして出てくる臭いをチェックしましょう。
ダメな中古車販売店を見分ける”NGポイント”3選
中古車店は、非常に多くありますが、なかにはアヤシイ中古車販売店も見られます。
そんな店舗に捕まらないために、そのお店が優良店舗か悪質店舗か、見極める方法を3つ紹介します。
オトリ在庫
中古車を販売するお店のなかで悪徳業者と呼ばれる人たちは、オトリ在庫をネットや雑誌に掲載して、お客をお店に呼び込もうとしていることがあります。
オトリ在庫は、相場より安く設定されていたり、掘り出し物があるように見せかける手法です。実際にお店に出向くと、ネットや雑誌に掲載されていた車種はなく他の車両に誘導されます。
掘り出し物なので、本当に在庫が売れてしまっているケースもありますが、ユーザーの希望に合わない他の車両を協力にプッシュする販売店は避けたほうが良いかもしれません。
接客態度が不親切
魅力的な車種を販売していても、対応が不親切な中古車店も多く存在します。
中古車販売店には、専門知識が豊富である営業担当が常駐するはずですが、ユーザーの質問に曖昧な答えしか返せない知識の乏しい営業担当もいることを理解しておく必要があります。
特に、曖昧な答えによって重大な欠陥を隠していることもあるので、営業担当の対応には十分注意しましょう。
手数料の上乗せ
中古車を購入する場合、車両本体価格だけでは購入できません。公道を走るにはナンバーの取得が必要だったり、購入したユーザーに名義変更を行う必要があります。
これらの登録諸費用は中古車販売店ごとで手数料が決められていますが、かつては高額な手数料で利益を出している悪質なお店がありました。
そこで、自動車公正取引協議会の通達により、中古車の販売価格の表示が「支払総額」に変更されました。
「支払総額」を超える金額を請求するお店では契約しないようにしましょう。
ポイントを抑えて、気に入る中古車を見つけよう!
中古車は、同じ車種でも同じコンディションのクルマは存在しません。
良い状態の中古車の見分け方を知らなければ、後で後悔する可能性があります。 ここで紹介した、中古車の見分け方と良い販売店の見分け方を熟知し、良い販売店で良い中古車を見つけられるようになりましょう。