任意保険の運転者の範囲について徹底解説!
車を所有している人の多くが加入している任意保険ですが、加入条件によって保険料が大きく変わります。任意保険の保険料は様々な条件で変わってきますが、運転者の範囲をどうするかということは大きなポイントです。
自分ひとりしか運転しないのであれば迷いませんが、複数の人が運転する場合は条件に合わせて加入する必要があります。
適切に運転者の範囲を設定することで保険料の軽減につながります。今回は任意保険の運転者の範囲について解説します。
- Chapter
- 「運転者の範囲」とは?
- 運転者の範囲に関する特約① 家族限定特約とは
- 運転者の範囲に関する特約② 「本人限定」「本人・配偶者限定」特約
- おすすめの運転者限定の範囲の決め方とは?
- まとめ
「運転者の範囲」とは?
一口に任意保険といっても、補償内容を細かく設定することが可能です。補償内容によって任意保険の保険料は大きく変わるため、自分にあった補償内容を選ばなければ無駄に高い保険料を支払うことになってしまいます。
任意保険の補償内容を決める際、運転者の範囲を決めることも非常に重要です。なぜなら運転者の範囲によって保険料は大きく変わるからです。
任意保険の運転者の範囲は以下のようになります。
運転者限定なし | 誰でも補償を受けることができる | 高い ・ ・ ・ ・ ・ ・ 安い |
---|---|---|
家族限定あり | 契約者本人、同居親戚、別居の未婚の子 | |
夫婦限定あり | 契約者本人と配偶者 | |
本人限定あり | 契約者本人のみ |
多くの社用車を抱える企業であれば、任意保険に加入する際、運転者の範囲を限定することはないでしょう。
運転者の限定をしなければ、年齢や免許証カラーによって運転者の制限をかけなくて済むので、誰が運転をしても万が一の補償を受けることができるからです。
一方、一般の家庭では運転者の範囲を限定するケースがほとんどでしょう。保険契約をする本人や配偶者、子供や同居する家族など、運転者を誰に設定するかによって保険料が変わるからです。
また、保険契約の開始年月日によっても、運転者の範囲設定は異なります。保険会社によって条件はそれぞれ違いますから、よくわからない場合は加入する保険会社に問い合わせてみることが大切です。
運転者の範囲に関する特約① 家族限定特約とは
運転者の範囲を決める「家族限定特約」について見ていきましょう。
自動車保険における「家族」とは、一般的な家族とは範囲が異なる点があり注意が必要です。
自動車保険の家族限定特約の範囲は、4つに分けることができます。
1. 記名被保険者(主に運転する人)
2. 記名被保険者の配偶者(記名被保険者の妻や夫)
3. 記名被保険者またはその配偶者の同居の親族
4. 記名被保険者またはその配偶者の別居の未婚の子
①と②はわかりやすいのですが、間違えやすいのが③と④です。
③における「親族」はかなり広い範囲を指していて、記名被保険者の伯叔父母・甥姪・いとこの子までも含みます。ただし同居していることが条件です。
④の「別居の未婚の子」は、特に注意が必要な項目になり、子供であれば別居していても家族限定が適用されます。しかし未婚であることが条件です。また独身であっても、離婚歴がある別居の子供は対象から外れます。
運転者の範囲が限定されればされるほど保険料は安くなるので、ご自身のライフスタイルにあった運転者の範囲を選択することが重要です。
しかし、家族限定特約は、保険会社によっては廃止を進めているところもありますので新規加入の場合は、家族限定特約の可否について確認するようにしましょう。
運転者の範囲に関する特約② 「本人限定」「本人・配偶者限定」特約
運転者限定特約には家族限定以外にも「本人限定」「本人・配偶者限定」という特約があります。
単身世帯や核家族世帯が増えていることに伴い、加入条件が見直されているのです。
「本人限定」特約とは?
運転者限定特約で運転者の範囲を「本人限定」にすると、文字通り記名被保険者の運転のみが補償の対象になります。
注意点としては、保険に記載されている記名被保険者だけに適用されるということです。保険契約者や車の保有者が親であっても、記名被保険者が子供の場合は、子供が運転しているときのみが補償対象になります。
「本人・配偶者限定」特約とは?
「本人・配偶者限定」特約は、本人とその配偶者のみに運転者を限定する条件です。
「本人限定」「本人・配偶者限定」特約は割引が設定されていますが、すべての自動車保険会社が導入しているわけではありません。今後この制度を導入していく自動車保険会社は増えていくといわれているので、すでに自動車保険に加入している人は更新時の加入条件をきちんと確認するようにしましょう。
おすすめの運転者限定の範囲の決め方とは?
運転者限定あり・運転者限定なしの保険料は、等級にもよりますが、ケースによっては1万円を超える保険料の差が出ることがあります。
しかし、普段は夫婦しか運転しない場合でも、「子供が帰省したときに運転する」「年に数回グループ旅行があり他人が運転することもある」という理由で「運転者限定なし」を選んでいる方も多いでしょう。
運転者限定の対象者以外がどのくらいの頻度で運転するかにもよりますが、普段は運転者が限定されている場合は、まずは「運転者限定あり」で契約し必要に応じて限定を解除してもらうのがおすすめです。
たとえば「1月1日から限定を外したい」と保険会社に連絡すれば、指定の日付から日割り計算で保険料を算出してくれます。
「運転者限定なし」の期間は追加で保険料を支払う必要がありますが、トータルで見れば1年間「運転者限定なし」にするよりも保険料を安くすることが可能です。
「運転者限定なし」が必要な期間には万全の補償を受けられ、トータルすると保険料を安くすることができる非常におすすめの方法になります。
まとめ
- 自動車保険の運転者を限定することで、保険料を安く抑えることが可能になします。
- 自動車保険の家族限定特約は、対象となる親族がかなり広く設定されているが、条件があるので注意が必要です。
- 「運転者限定あり」「運転者限定なし」は状況によってフレキシブルに変えることができるため。うまく活用しましょう。