車選びドットコム買取相場分析:2024年4月

車を買取に出すなら、できるだけ高い金額で買い取ってもらいたいもの。これまで大切に乗ってきた愛車であればその思いはより強くなります。
ここでは「大切にしてきた愛車だからこそ、ベストなタイミングを見極めて売却したい!」と考える方にむけて、車選びドットコムが収集したオークション相場や蓄積した独自データを基に、2024年4月の買取相場推移を分析してレポートします。
高い中古車需要が相場を押し上げる

昨年(2023年)の買取相場を振り返ると、春先に若干下がったものの年間を通してみればほぼ安定した相場でした。
その他の年も相場価格の差はあるものの、COVID19やロシア・ウクライナ紛争が始まった2022年(特に8-9月)を除けば、毎年ほぼ変わることなく推移して業者もユーザーも先読みができる状況でした。
ところが今年は、例年であれば微増にとどまっていた年初から買取相場が高騰。これは、いまだに国内の新車の納期遅れが解消されていないことに起因しているといわれています。
なぜ新車の納期が遅れると中古車の買取相場が高騰するのでしょうか?以下で簡単に解説しましょう。
まず世のなかには、車検やローン完済などのタイミングにあわせて新車を買いたい=車を買い替える層が一定数います。
ところが、現在はディーラーに販売できる新車がないので、新車を買うことができません。そこでユーザーは、程度の良い中古車に流れることになります。
販売店やディーラーは新車が納入されないいっぽうで中古車が売れるので、在庫を集めるために少々価格が高くてもオークションなどで車両を購入することになります。
1社が高値で手を上げれば、ライバルもそれに引きづられることになるので、おのずと全体の相場も上がるというワケです
新車購入を考えていたユーザーの場合、中古車であれば安い金額で手に入れることができますし、なによりも納期が短いというメリットがあります。そんな理由もあって、現在は高年式を中心に買取相場が高騰しています。
余談ですが、昨年トヨタの人気車種カローラクロスを新車で購入した知人が、最近中古車ながらハリアー(80系)にグレードアップしました。これなどは買取相場が高騰している恩恵といえるでしょう。
この傾向は少なくともトヨタを中心とした各メーカーの納期遅れが解消されるまで続くと予想されています。
また円安の影響もあり、海外の需要も高額車を中心に買取相場は引き続き堅調。東南アジアやアフリカ諸国の高い需要と円安がかさなって、史上最高を記録した昨年を上回る数字がみこまれています。この傾向はしばらく続くと予想されています。
相場の高水準はしばらく続く!?

車の買取相場は、自動車税が4月1日に課税されること、新活需要が落ち着くことといった要因によって、毎年2月ごろをピークに春先に向けて下がる傾向にあります。この傾向は今年も変わりませんでした。
しかしながら、今年は2023年末からの高値傾向が続いており、昨年をうわ回る買取相場になっています。
また例年どおりに相場が推移するのであれば、3月で一度落ちついた相場は夏場に向けて上昇傾向になります。愛車の売却や乗り換えを考えている方は、そろそろ行動に移すタイミングになっています。
なかでも、1〜5年落ちの高年式の高値傾向は顕著で、それらの年式を所有しているユーザーは、いまがベストなタイミングかもしれません。
全体の分析でも書きましたが、相場の高騰は新車の納期遅れが影響していることは明らかで、これが解消されれば市場は落ち着くことになるでしょう。
特にカーロラクロスのような人気車種では、プラスとは行かないまでも少ないマイナスで売却できる可能性もあるので、積極的に査定に出してみることをおすすめします。
2024年4月以降の中古車買取の動向

中古車情報サイト「車選びドットコム」が提供する中古車管理システムから、買取・下取りデータを抽出して2024年2月の車買取相場の速報データをもとに今後の相場を分析してみましょう。
買取・下取りの速報データを見ると、前月の予想通り3月をボトムに4月から上昇傾向になることが予想されています。このままいけば、相場は過去4年をうわ回る高値で推移しますので、ここ数ヶ月は売却に絶好のタイミングと言えるものとなりそうです。
車の売却では、高い買取価格はもちろんですが、信頼できる店舗を見つけることも重要です。
車買取業者のなかには悪質とも取れる行為をする業者もまぎれているため、3〜4社以上の買取店で見積もりを取ることも忘れずに行いましょう。
いくつかの見積もりを事前にとっておくことができれば、ざっくりと自分の車の市場価値を知ることができますし、信頼できる店舗の提示価格が低かった場合には、他店舗の見積もりが交渉材料に使えます。