【プロ解説】予算500万円のSUV選び。レクサス LBXとミニ カントリーマンを徹底比較

レクサス LBXのライバルとなるプレミアムコンパクトSUVには、アウディ Q2、フォルクスワーゲン T-ロック、DSオートモビル DS3、ミニ カントリーマン(クロスオーバー)などがあります。
そのなかから、LBXのデビューとほぼ同時期に3代目へと進化したミニ カントリーマンをライバルとして取り上げ、比較解説します。
- Chapter
- 同時期に登場したレクサス LBXとミニ カントリーマン
- LBXよりもひと回り大きいミニ カントリーマン
- レクサス LBX"アクティブ"が良い点は?
- ミニ カントリーマンが良い点は?
- 実力の伯仲している2台のコンパクトSUV
同時期に登場したレクサス LBXとミニ カントリーマン

レクサスブランドのなかで、もっとも小さなモデルとなるLBXは2023年11月に登場しました。
翌2024年には1.6Lターボエンジンを搭載したハイパフォーマンスモデルの“MORIZO RR”と最廉価版のElegant(エレガント)、2025年にはエレガントにスポーティ要素をプラスした”Active(アクティブ)”を追加して、ラインアップを拡充してきました。
撮影車両である”アクティブ(2WD)”の車両本体価格は440万円。それにLexus Teammate Advanced Drive(レクサスチームメイトアドバンスドドライブ)をはじめ、Lexus Teammate Advanced Park(レクサスチームメイトアドバンスドパーク)、マークレビンソンプレミアムサラウンドサウンドシステム、アクセサリーコンセントなどを追加して、総額500万7200円という仕様になっています。

LBXと同じ2023年11月に登場した第4世代のミニ カントリーマンは、カントリーマン(クロスオーバー)として3代目のモデルです。外観および内装からクロームパーツやレザーを排除し、代わりにリサイクルポリエステルやリサイクルアルミニウムといったサスティナブルな素材を利用していることが特徴です。
ラインナップは、1.5L直3ガソリンターボの「C」、2.0L直4ディーゼルターボの「D」、2.0L直4ガソリンターボの「S」に、2.0L直4ガソリンターボのハイパワー版を積んだJCW(ジョン・クーパー・ワークス)の4つ。
トランスミッションは全車7速DCTを搭載。駆動方式はFF(2WD)を基本に、2.0LガソリンターボとJCWに4WDのALL4が用意されます。
安全運転支援システムには、高性能カメラ&レーダーと高性能プロセッサーによる最先端の先進安全機能「ドライビングアシストプロフェッショナル」を標準装備。くわえて「ハンズ・オフ機能付き渋滞運転支援機能」も搭載しています。
撮影車両であるカントリーマン Dの車両本体価格は、519万円ですが、1.5Lガソリンターボであれば499万円で手に入れることができます。
*車両本体価格はいずれも2025年9月時点のものです。
LBXよりもひと回り大きいミニ カントリーマン
LBXのボディサイズは、全長4,190mm×全幅1,825mm×全高1,545mmで、ホイールベースは2,580mm。対するミニ カントリーマンは、全長4,445mm×全幅1,845mm×全高1,660mmに、ホイールベースは2,690mm。
カントリーマンは、LBXよりも全長(+255mm)、全幅(+20mm)、全高(+115mm)、ホイールベース(+110mm)のすべてで上回っています。
運転支援機能は、LBXがプリクラッシュセーフティをはじめとした機能がパッケージ化されたLexus Safety System+(レクサスセーフティシステムプラス)を標準装備。
運転支援のレクサスチームメイトアドバンスドドライブおよび、駐車支援のレクサスチームメイトアドバンスドパークはオプションです。
いっぽうカントリーマンは、運転支援、衝突回避、駐車支援、スマホを使った駐車監視機能など、LBXではオプションになる機能もパッケージされたドライビングアシストプロフェッショナルを標準装備します。
レクサス LBX"アクティブ"が良い点は?

レクサス LBX “アクティブ”とミニ カントリーマンDを比較して、LBXの良い点としてまず挙げたいのが、ボディサイズです。
LBXは、全高1,545mmで立体駐車場でも難なく入庫できますが、ミニ カントリーマンは全高1,660mmと高いため、入庫できる場所を選ぶことになります。
また最小回転半径もLBXは5.2m、ボディサイズのおおきなカントリーマンは5.5m。
これらは狭い道路や立体駐車場の多い都市部のユーザーにとっては、購入予算と同じくらい重要な項目かもしれません。

室内の装備では、レクサス LBXが運転席に8ウェイパワーシートを標準装備するのに対し、ミニ カントリーマンはパワーシートがなく、必要な場合はMパッケージ(27万3000円)をオプションで追加しなければなりません。
燃費性能(WLTCモード)は、LBX(アクティブ)の27.7km/Lに対して、ミニ カントリーマンDは17.4km/Lとリッター当たり10km/L以上の差。
ただし、速度レンジが高くなる高速道路モードでは、LBXの26.4km/Lに対し、カントリーマン Dは19.2km/Lと差が縮まります。
ミニ カントリーマンが良い点は?
先代ミニ クロスオーバーから全長で130mm、全高は65mm大きくなったミニ カントリーマンとレクサス LBXとの全長の差は220mmです。
それによりLBXもリアシートのニースペースを十分に確保しているももの、リアシートの居住性はカントリーマンが上。
ラゲッジスペース容量も、LBX(2WD車)が330L(2段デッキボード不使用時)で、2名乗車時は695Lなのに対し、カントリーマンは通常が505Lで、リアシートを倒せば1,530Lまで広がります。
後席に人を乗せる機会が多い方や小さなお子さんのいるファミリーには、カントリーマンの広さは魅力的です。
実力の伯仲している2台のコンパクトSUV

同じプレミアムコンパクトSUVというカテゴリーに属するレクサス LBXとミニ カントリーマン。
安全装備に関してはカントリーマンが充実していて、LBXでカントリーマンと同等の安全装備が欲しい場合は、オプションのレクサスチームメイトアドバンスドドライブおよびレクサスチームメイトアドバンスドパークを追加装備しなければならず、新車価格のアドバンテージは消えることになります。
インテリアの質感や走行性能の高さでは実力伯仲した2台は、LBX は子育て卒業組もしくは夫婦2人というフロントシートを重視した使い方、カントリーマンは小さなお子さんのいるファミリーやたくさんの荷物を積んだアウトドアレジャーやロングドライブ向き。
最終的なクルマ選びはライフスタイルや環境に合わせて選択すると良いでしょう。