海外メーカーも参戦!モビリティショーに展示された注目の軽自動車を一気見
大盛況のうちに閉幕した「ジャパンモビリティショー2025」。会場では、近い将来の市販化を見据えただろうコンセプトカーが数多く展示されて、クルマ好きの目を集めていました。
なかでも車選びドットコムが気になったのは、軽自動車が元気なこと。
海外メーカーもコンセプトモデルを展示して、ますます活況を呈することになると思われる軽自動車のなかから、注目の軽コンセプトモデルをピックアップして解説します。
- Chapter
- ダイハツ「K-VISION」は次期タント!?ムーヴ?
- FRに転換するダイハツ「K-OPEN(コペン)」
- ソーラー発電で充電の手間を減らす日産 サクラ「Ao-Solar Extender」
- これからの軽自動車は価格と性能のバランスがカギとなる
2026年度内の量産化を目指すスズキ「Vision e-Sky」は次期ワゴンR!?
スズキの軽EVコンセプトカー「Vision e-Sky」は、全高1,625mmのハイトワゴンで、リヤドアはヒンジ式(スイング式)が採用されています。
フォルムも含めてどことなく次期ワゴンRを示しているように見えますが、特定モデルの次期型とのアナウンスはありません。
開発当初の航続距離は、日産サクラの180km超だったそうですが、航続距離は270kmに達する見込みで、2026年度内の量産化を目指すと発表。
日常の買い物や送迎など近距離だけでなく、少し遠目の通勤やレジャーなどのニーズにも応えてくれそうです。
ダイハツ「K-VISION」は次期タント!?ムーヴ?
ダイハツ「K-VISION」は、次期タントあるいは次期ムーヴにも見えるスライドドアを備えた軽ハイトワゴンです。
ダイハツは特定モデルの次期型を示唆するコンセプトカーではないと説明していますが、車名のとおり、将来の軽ハイトワゴン像を示しています。
パワートレインには、シリーズハイブリッドで100%電動駆動の「e-SMART HYBRID」を搭載。
従来のロッキーハイブリッドのそれよりも小型、軽量化を図り、燃費は20%向上。一般家庭約4日分に相当する給電機能も想定されています。
FRに転換するダイハツ「K-OPEN(コペン)」
ダイハツ「K-OPEN」は、車体レイアウトを初代と現行型のFF(前輪駆動)からFR(後輪駆動)に大転換しているのが最大の特徴で、既存のダイハツ製ターボエンジンと5速MTを組み合わせた「K-OPENランニングプロト」により、すでに走行試験も行われています。
外観は初代と現行セロの丸目ヘッドランプを受け継ぎ、内装はシンプルかつ上質で、しかもレーシーな仕立て。
現行コペンは、2026年8月の生産終了がすでに発表されていますので、それ以降の導入が期待されます。
BYDの軽EV「RACCO(ラッコ)」は、価格と航続距離が成否を分ける!?
ワールドプレミアされたBYDの軽EV「RACCO(ラッコ)」は、デイズやサクラの開発をとりまとめた元日産エンジニアがかかわっています。
かつてスマートKという軽がありましたが、輸入車メーカーが日本国内専用の軽規格専用車、しかもEVを手がけるのは異例で、売れ筋の軽ハイトワゴンであり、価格も200万円前後という予想が飛び交っています。
価格破壊をもたらしてきたBYDですので、CEV補助金を含めればN-BOX級の価格帯もあるかもしれません。
バッテリー容量は、ロングレンジとショートレンジを用意し、航続距離は日産 サクラと同等の180km前後を予想する一部報道もあります。
ソーラー発電で充電の手間を減らす日産 サクラ「Ao-Solar Extender」
自社開発の電動スライド式ソーラーシステムを搭載した日産サクラの「Ao-Solar Extender(あおぞら エクステンダー)」は、年間最大約3,000kmに相当する航続距離の電気をソーラー発電で生み出すコンセプトモデル。
ソーラーパネルを搭載するキャンピングカーはすでに普及していて、日産も市販化に向けて開発を進めているそうです。
今回はサクラに搭載されていますが、ほかのEVに積めば駆動用の電気として使えるだけでなく、サブバッテリーに充電することで、ベッドキットを備えた車中泊仕様などにも搭載できます。
日産は、「キャラバンMY ROOM」などの多彩な車中泊仕様を市販化していますので、市販化期待大のシステムといえます。
これからの軽自動車は価格と性能のバランスがカギとなる
電動化の流れは、遅かれ早かれ軽自動車にもおよぶはずで、今回初出品されたBYDの軽自動車「ラッコ」が黒船になるかは、価格と航続距離で大きく左右されそうです。
現在の軽自動車は、ファーストカーにもなりえる資質を備えているモデルが多い反面、高価格化が進むとユーザー離れのリスクもあります。
価格と性能のバランスが、今後の軽自動車を占う生命線になるでしょう。




























