軽スーパーハイトワゴンのツートップ!! N-BOXとスペーシア、我が家におすすめは?

ホンダ N-BOX、スズキ スペーシア、ダイハツ タント、日産 ルークス、三菱 デリカミニなど、5メーカーがしのぎを削っている軽スーパーハイトワゴンは、軽自動車の売れ筋ジャンルです。
新車販売台数では、王者N-BOXをスペーシアとタントが追い上げるという構図。
そのなかから、ここでは2023年に全面改良を受けたホンダ N-BOXとスズキ スペーシアの2台を比べて、おすすめをチェックします。
軽自動車市場を牽引する人気スーパーハイトワゴン2台を比較

2023年10月にフルモデルチェンジを受けたホンダ N-BOXは、典型的な正常進化を遂げています。
N-BOX、N-BOXカスタムという2本柱に、福祉だけでなくアウトドアニーズにも応える「スロープ車」をそれぞれに設定しています。
パワートレーンは、標準車のN-BOXからターボが消え自然吸気(NA)の660ccのみとなり、ターボエンジンはカスタム専用となりました。
現行型はNAエンジンでもよく走りますが、高速道路を頻繁に使ったり、4人フル乗車が多かったりするのであれば、ターボの余力はやはり魅力的です。

いっぽうのスズキ スペーシアは、2023年11月にフルモデルチャンジを行い、スペーシア、スペーシアカスタムと、車いす移乗車をスペーシアに設定。
パワートレーンは、モーターでエンジンをアシストするマイルドハイブリッドで、スペーシアカスタムにのみターボが用意されます。マイルドハイブリッドは、NA、ターボにかかわらずスムーズさを享受できます。
平坦な街中走行中心であればNAでも十分ですが、高速道路や山坂道などではターボの存在がありがたく感じられます。
乗降性では互角、シートアレンジにそれぞれの個性が見える

乗降性では、N-BOXもスペーシアも体感上、大差はありません。
N-BOXのシートアレンジは、センタータンクレイアウトを活かした、ホンダお馴染みの後席のチップアップ&ダイブダウンが見どころ。
チップアップは子どもの着替えや靴などの履き替え、ベビーカーや観葉植物など背の高い荷物の積載などに重宝しますし、ダイブダウンを使えばフラットな荷室が現れます。
後席は、左右別々に190mmの前後スライドが可能です。

いっぽうスペーシアは、後席に装備されたマルチユースフラップがトピック。シートの上に置いた荷物が前に転がり落ちないように防ぐ荷物ストッパーモード、軽では珍しいオットマンモード、レッグサポートモードの1人3役をこなしてくれます。
こちらの後席も左右独立スライド式で、背もたれはワンタッチでほぼフラットに前倒しが可能。助手席背もたれの完全前倒しも可能で長尺物も積載できます。
このクラス独特のニーズである自転車の積み下ろしは、低床設計のN-BOXが若干有利ですが、スペーシアは荷室の掃き出し口に自転車の前輪を載せることができるガイド線があり、両モデルともに高いレベルでクリアしています。

エンジンの静粛性やCVTを含めた変速マナーは、N-BOXが一枚上手という印象。走行フィールでは、スペーシアよりもフラットライドで、音・振動や抑制も抑制されたN-BOXに軍配が上がります。
気になる先進安全装備などは、同等レベルといえるでしょう。
ファーストカーならN-BOX、2台目ならスペーシア推し

N-BOX/N-BOXカスタムの新車価格帯は、164万8900円〜236万2800円。いっぽうのスペーシア/スペーシアカスタムは153万100円〜219万3400円。
2台の価格差は、性能向上と装備の充実でファーストカーとしてのニーズも満たすN-BOXに対し、ユーザーが敏感になる価格を非常に重視したスペーシアという特徴により生まれています。
なので家庭の2台目以降であれば価格面で有利なスペーシアを、一家に1台で走りの質感も重視するのであればN-BOXがおすすめとなります。