中古車が買いたくなる自動車WEBマガジン

【プロ解説】ホンダ プレリュード完全ガイド|デザイン・走りを深掘り

ホンダ プレリュード

かつてデートカーとして一世を風靡したホンダ プレリュード。バブル時代を過ごした世代には懐かしい名前です。

そんなプレリュードが、往年のイメージを継承しながら、電動化時代にふさわしい走りと上質さを融合した“ラグジュアリースポーツ”へと進化して再登場しました。

滑空するグライダーのような、流れる美しいデザインと、乗る人すべてに上質な時間をもたらす室内空間によって、“大人のための2ドアクーペ”として新たな価値を提示した新型プレリュードを徹底的にチェックします。

Chapter
PROPORTION、SURFACE、STANCEを要素にデザインされたエクステリア
滑空するような高揚感を乗員に提供する室内デザイン
モーターとエンジンの利点を伸ばすハイブリッドシステム
大人のスペシャリティにふさわしいエレガントな走り
日常の快適性と上質なドライビング体験を両立したラグジュアリースポーツ

PROPORTION、SURFACE、STANCEを要素にデザインされたエクステリア

ホンダ プレリュード

新型プレリュードは、大空を自由にどこまでも飛べるグライダーを発想の起点に開発されました。

グランドコンセプトは、“UNLIMITED GLIDE〜優雅に滑空するような高揚感と非日常のときめき〜”です。

外観デザインは、グライダーのような伸びやかで軽快な「PROPORTION(プロポーション)」、三次元的にクロスするクリーンかつダイナミックな「SURFACE(サーフェイス)」、ダイナミックな走りを予感させるスポーティな「STANCE(スタンス)」という3つの要素によって構成されています。

「プロポーション」を決めるサイドビューは、低くシャープなフロントノーズがグライダーの伸びやかさをイメージさせるとともに、大径タイヤを採用することでボディを薄く軽快に見せることに貢献しています。

「サーフェイス」は、フロントノーズからフロントフェンダーを経てリアに駆け上がるキャラクターラインと、リアフェンダーの張りが前方に向かって駆け上がり、フロントノーズにつながっていく流れが三次元的にクロスすることで、クリーンかつダイナミックな印象を獲得しました。

ダイナミックな走りを予感させるスポーティな「スタンス」を表現しているのが、フロント&リアスタイルです。

スペシャリティスポーツとしての佇まいを主張するために、タイヤの見え方や全高と全幅の比率にこだわりつつ、ワイドトレッドによる厚みのあるフェンダー造形と可能な限り低く抑えた全高がワイドスタンスを強調。

なおかつ左右のヘッドライトをつなぐように配置された薄型のフロントアッパーグリル、リアの一文字グラフィックのテールランプがワイド感を際立たせています。

くわえてフロントのグリルセンターとリアのロアバンパーセンターには、ブルーのデザインアクセントを配置することで、クリーンでスムーズなハイブリッドスポーツの走りを象徴するとともに、伸びやかさと低さを視覚的に感じられるようデザインされました。

滑空するような高揚感を乗員に提供する室内デザイン

新型プレリュードのインテリアは、滑空するような高揚感(GLIDING COCKPIT)を提供する空間を目指してデザインされました。

運転席は、ドアライニングのアッパーラインの延長線上にフロントフードにかけて伸びる素直なシルエットを形成するとともに、視覚的な重心位置を下げた水平基調のインストルメントパネルによって、クルマの動きを把握しやすい前方視界を追求。

そのうえで、機能美にあふれたシンメトリーデザインのセンターコンソール、軽快な印象のフローティングメーターバイザー、使いやすさに優れたアームレスト、乗員の下半身を包み込むボリュームのあるセンターコンソールパッド、操作性に配慮したステアリングホイールなどによって、走りへの期待感とスペシャリティスポーツとしての特別感を融合させています。

ステアリングホイールは、直感的に扱えて手にしっくりと馴染むDシェイプデザインを採用。裏側の変速パドルは、上質感を重視して金属素材が採用されました。

メーターに10.2インチTFT液晶ディスプレイを採用。指針の影を強めて奥行き感を与えるなど、認知性に配慮しつつプレリュードの世界観も表現しています。

運転席と助手席で構造を変えるこだわり

新型プレリュードのフロントのシートは、運転席と助手席で構造やサポートパッドを変更するなど、細部にまでこだわって設計されています。

運転席はホールド感を高めてスポーティネスを追求しているのに対して、助手席は座り心地だけでなく、乗り降りのしやすさにもこだわったサイドサポート形状でコンフォート性に配慮しているのが特徴です。

こういったクーペスタイルの場合、リアシートの居住性はある程度犠牲になっていることが少なくありません。

しかし新型プレリュードでは、FFパッケージと2,605mmというロングホイールベースを活かして、移動中にストレスを感じにくい設計とされています。

ラゲッジルームは、開閉式のボードの下に収納スペースを設けるなど利便性が考えられています。容量は、後席フロアの低さによって、リアシート使用時で264L、分割可倒式のすべてリアシートを倒すと最大で663Lまで拡大します。

モーターとエンジンの利点を伸ばすハイブリッドシステム

ホンダ プレリュード

新型プレリュードが搭載するパワートレインは、2.0L直列4気筒エンジンに走行用と発電用の2つのモーターを組み合わせるハイブリッドシステム「e:HEVです。

それぞれのスペックは、エンジンが最高出力104kW(141PS)/最大トルク182Nm、走行用モーターは最高出力135kW(184PS)/最大トルク315Nmを発生。

ハイブリッドシステムは、モーターのみで走る「EVモード」、モーターとエンジンをフル活用してパワフルな加速をもたらす「ハイブリッドモード」、エンジンが得意とする高速クルーズなどで作動する「エンジンモード」という3つのモードを、状況に応じて自動で切り替えます。

これにより、23.6km/L(WLTCモード)という優れた燃費性能とパワフルな走りを両立しています。

他のe:HEV車と同じCVTには、プレリュード用にHonda S+Shift」が追加されています。

これは仮想的に8段のギアを設けることにより、ドライバーのアクセル操作やシフト操作に対して、ダイレクトな駆動レスポンスと鋭い変速を実現します。

加速時だけでなく、減速時もエンジン回転数を制御することで、エンジン回転と連動した駆動力変化、サウンド演出、メーター表示を細部まで突き詰めたことでDCT(デュアルクラッチトランスミッション)を搭載したスポーツモデルを運転しているような、パワーに切れ目のない感覚が特徴です。

アクセルオフ時の減速の強さを調整できる減速セレクターは、6段制御をベースにより緩やかな減速フィールを生み出す「コースティング制御」を加えた7段階設定。パドル操作で減速の強さを変更できます。

ホンダ プレリュード

ドライブモードは、SPORT(スポーツ)/GT(ジーティ)/COMFORT(コンフォート)にくわえ個別に設定が可能なINDIVIDUAL(インディビジュアル)を用意します。

実際に切り替えてみると、それぞれのモードの違いは明確で、シーンや気分に応じてクルマの性格を変えられるのが魅力です。

安全装備には、衝突軽減ブレーキ(CMBS)をはじめ、渋滞追従機能付アダプティブクルーズコントロール(ACC)、トラフィックジャムアシスト(渋滞運転支援機能)など16の機能がパッケージ化された先進の安全運転システム「Honda SENSING(ホンダセンシング)」を標準装備。

プレリュード専用にセッティングを行い、乗員に快適で安心感のある自然な制御を行います。

大人のスペシャリティにふさわしいエレガントな走り

ホンダ プレリュード

シビックをベースとするプレリュードですが、実際に触れてみると車両本体価格(617万9800円)に見合った質感の高さをしっかりと感じられます。

深みのあるブルーとホワイトのコンビネーションとされた内装は、インストルメントパネルやセンターコンソール、ドアアームレストにホワイトの表皮を巻き込み2色のステッチを施すことで、上質さと特別感を表現。

助手席正面のミドルライニングには、プレリュードのロゴを刺繍ステッチで施すなど、非常にオシャレです。

こうしたエレガントさは内外装だけでなく、走りにも表れています。

ハイブリッドシステムの「e:HEV」は、エンジンとモーターの切り替えが極めてスムーズで、違和感を覚える場面はほとんどありません。

日常シーンのほとんどをモーター主体で走行するため、発進から加速まで非常に滑らかで力強い印象。静粛性も非常に高く、上質な移動時間を提供してくれます。

いっぽう高速域では、おもにエンジンの動力を使って効率の良い走行を実現。こうした制御によって、パワフルさと低燃費を高次元で両立しています。

乗り味はフラットで快適。スポーツタイヤを装着しているせいか、多少コツコツという入力は感じますが、これもクルマとの対話と考えると気にするほどのものではありません。

「Honda S+Shift」は、エンジン音の演出もあいまって、ドライバーは高揚した気分になります。

ワインディングを走ると、ブレーキ操作に合わせてブリッピングを行ってくれるので、前後方向の揺れを抑えてくれます。こうした演出もプレリュードの魅力を高めていると思います。

日常の快適性と上質なドライビング体験を両立したラグジュアリースポーツ

ホンダ プレリュード

刺激的な速さを追求するピュアスポーツではなく、日常の快適性と上質なドライビング体験を両立したラグジュアリースポーツといった位置づけの新型プレリュード。

若いころにプレリュードに乗っていた、子育てを卒業した夫婦が2人で休日のドライブを楽しむという、大人向けスポーツクーペです。

萩原 文博|はぎはら ふみひろ

1970年生まれ。10代後半で走り屋デビューし、大学在学中に中古車情報誌の編集部にアルバイトとして加入。1995年より編集部員として本格的に参画し、2006年に独立。現在は、日本でもっとも多くの広報車両を借り出して取材を行うフリーランスの編集者として活動中。中古車の流通、販売店に精通した「中古車相場師」と呼ばれるいっぽうで、新車でもユーザー視点のバイヤーズガイドを中心に、人気車種の動向や流行りの装備の価値評価などを加味した買いのクルマ・グレードの紹介をモットーとしている。

萩原 文博|はぎはら ふみひろ

ドリキン土屋圭市MC!

チャンネル登録はこちら

もっとみる 車選びドットコム加盟店募集中 詳しくはこちら

カテゴリー

注目タグ

車選びドットコム加盟店募集中 詳しくはこちら

デイリーランキング

2026.04.25UP

最新記事