中古でホンダ フィットシャトルを買うならこのモデルがおすすめ!

2代目のホンダ フィットをベースに、ステーションワゴン化されたフィットシャトルは、「小さくてもたくさん積みたい」というニーズに応えてくれるモデルです。
現在は、現行型のシャトルに受け継がれ、フィットシャトルの名は1代限りになっています。
驚きの後席足元空間と広大なラゲッジスペース

その名のとおり、フィットシャトルは、フィット(2代目)をベースに、センタータンクレイアウトによるフラットで広大なリヤスペースを誇ります。2011年6月に発売され、1.5Lガソリンエンジン仕様と、エンジンが主役の軽量、コンパクトな1.3Lハイブリッド(IMA)が設定されていました。
最大の魅力は、クラストップレベルの荷室容量で、ガソリンエンジン車は590Lという広大なスペースを確保。Bセグメントのハッチバックをベースとしたステーションワゴンであることを考えると、かなりの大容量です。
この数値は、Cセグメント級SUVと比べても上回るほどで、Dセグメント級SUVの現行トヨタRAV4が580Lですから、その広さのほどがうかがえます(数値は通常時)。

人気のハイブリッド仕様も通常時517Lと、かなりの大容量。
ステーションワゴンと比べると、Cセグメントの現行カローラツーリングは392L、Cセグ以上、Dセグに近いサイズのSUBARUレヴォーグは、561Lですからフィットシャトルがいかに高効率パッケージングを実現していたかが分かります。
広さを生み出しているのは、低床設計を可能とする先述したセンタータンクレイアウト。
さらに、低い開口部(地上から開口部下側まで)による広大なラゲッジ開口部を実現し、大きな荷物や重い物の出し入れも容易にできるのも美点です。

後席はワンアクションでフラットに格納可能。後席の背もたれを前倒しした状態では、荷室床面が低すぎることから前倒ししたシート部分との間に若干段差が残るものの、長尺物の出し入れも容易にできます。
加えて、ラゲッジ床下の大容量アンダーボックスも特徴です。
1.5Lガソリンエンジン車は94L、4WDは50L、ハイブリッド仕様でも21Lの容量があり、洗車用品や工具などを収納できます。
さらに、この床下収納にママチャリの前輪を収めることで、立てた状態で自転車も積み込めます。ゴルフバッグやスーツケース、観賞植物、ベビーカーなど多様な荷物を積載できます。
静粛性の高さが光るハイブリッド仕様

2011年にデビューし、2015年に生産を終えたフィットシャトル。走りの面では、今から乗ると古さは否めないでしょう。
ベースのフィットも硬めの乗り味で、ステーションワゴン化されたフィットシャトルは、空荷だと路面によっては、突き上げが大きく感じられました。
人気のハイブリッドは、バッテリー容量によりモーターのみでの走行が可能ですが、主役はあくまでエンジン。街中でも頻繁にエンジンが始動します。
それでもハイブリッドは、ガソリンエンジン車よりも静粛性の高さが印象的で、重さがある分、どっしりした乗り心地が得られた記憶が印象に強く残っています。

さらに、ハイブリッドには、「エコアシスト(エコロジカル・ドライブ・アシスト・システム)」が備わり、メーターの表示によりドライバーのエコドライブをサポートしてくれます。
ガソリン高のいま、ハイブリッド車の実用燃費の高さは魅力といえる一方で、バッテリーの劣化も気になるところ。走行距離の短い個体を選ぶのが無難そうです。
一方で、軽快感ではガソリンエンジン仕様の方が一段と上なのは当然で、このあたりはニーズに応じて選びたいところです。

フィットシャトルは、生産終了からすでに7年が経過し、かなり割安になっている一方で、タマ数も少なくなっています。2015年5月発売の現行シャトルも探すと選択肢がグッと増えます。
筆者は、現行シャトルでキャンプ取材に出かけたことがあり、広大なラゲッジスペースに改めて感心させられました。
世代が新しい分シャトルの方が当然ながら走りや装備でも新しさがあり、とくにハイブリッドは高級車顔負けの静粛性の高さが得られます。
貴重な5ナンバーサイズのコンパクトワゴンとして今が買い時といえそうです。