車選びドットコム買取相場分析:2024年1月

車の買取相場を形成するのは、つねに需要と供給のバランスですが、ここ数年の車の買取相場は、国内にくわえて円安要因によって海外からの需要が高まっていることで、需要に対して供給が追いついていないという状態が続いています。
つまり売り手よりも買い手側のほうが多く、車を手放したいという方にはいいタイミングとなっています。
ただし、市場はさまざまな要因で変化するもの。日々変化する買取相場を理解して、できるだけ高値で手放したいものですね。
ダイハツ社の不正問題は買取相場にも影響している!?

車選びドットコムで独自に集計したデータでは、例年2月をピークに下落傾向になってはいるのですが、一昨年から続く新車の納期遅れが解消されていないことと、旺盛な輸出需要、そこに2023年末に明らかになった不正問題によって国内での生産が止まっているダイハツ社が加わったことで、中古車の需要はしばらく高値で推移しそうな雰囲気です。
そこに新生活による需要がくわわれば、数ヶ月は高値が続くと考えています。
とくにダイハツ社の新車生産がストップすることで、軽自動車を中心とした小型車の買取需要は高まりそうです。
いっぽうで新車の受注残(納期遅れ)をもっとも抱えていると見られるトヨタ・レクサスは、今年(2024年)中に納期遅れを解消することを明言しており、それが実行されれば「新車を待ちきれずに中古車を購入」するというユーザーが減ることになり、高年式車の相場を中心に安定する方向に進むことが予想されています。
現在、愛車を手放すことを考えているユーザーは、相場が落ち着く前に売却にふみきったほうが良いかもしれません。
また前述した要因のほかに、昨年過去最高の台数を記録した国外輸出と円安の影響も大きくなっています。
人気は、ハイブリッド車と排気量1.0Lから2.0Lの乗用車で、国内だけでは相場が下落する傾向にある年式やモデルであっても、輸出需要が下支えすることで一部の車種では安定した相場になっています。
しかしながら新車の納車遅れが解消されれば、かわりに下取り車両が市場に増えて、最悪のケースでは中古車のダブつきも予想されます。
乗り換えを考えている方にとっては、やはりいまが高値売却のチャンスといえます。
昨年にくらべれば低いものの高水準を維持

コロナや世界情勢の変化のあおりを受けて、相場が大きく変動した一昨年に比べれば若干低めとなっていた2023年の買取相場ですが、年末になって上昇傾向となりました。
オークションでの落札平均価格にもその傾向は表れており、とくに1〜3年の高年式と7年式以上の低年式で前年のデータを上回っています。
なかでも低年式車は、コロナ明けによる旺盛な需要と円安があり、今年は昨年を上回る輸出が見込まれています。
この傾向はしばらく続くと予想されていますが、トヨタの納期遅れが徐々に解消することになれば、国内の需給バランスの崩れが解消されることになり、買取相場は落ち着くかもしれません。
問題は国内工場の生産を停止しているダイハツの存在で、早めに解決されるのか、数ヶ月続くのかで、軽自動車を中心とした小型車の相場は大きく影響を受けることになるでしょう。
新生活や転勤、転職など、さまざまな要因で愛車の売却を考えている方で少しでも愛車を高く売却したいのであれば、早めの行動が吉と出ます。
2024年1月以降の中古車買取の動向

中古車情報サイト「車選びドットコム」が提供する中古車管理システムから、買取・下取りデータを抽出して2024年1月の車買取相場の速報データをもとに今後の相場を分析してみましょう。
買取・下取りの速報データを見ると、例年と同様に年末に向けて緩やかに減少したものの下落傾向は弱く、また今後は高まることが予想されています。
しかし、新車の納期遅れ問題は徐々に解消されること、例年2月をピークに下落傾向に転じることなどを加味すると、買取相場は予測よりも下回ることになるかもしれません。