車選びドットコム買取相場分析:2024年3月

中古車の買取価格は、価格が高い時期とそうでない時期があることはご存知のとおりです。
「愛車はベストなタイミングを見極めて売却したい!」と考えた際に重要になるのは買取相場の推移です。
ここでは車選びドットコムが収集したオークション相場や蓄積した独自データを基に、2024年3月の買取相場推移を分析してレポートします。
4月の買取相場は下落傾向。慎重な判断を

一般的に4月から5月にかけての春先は、1年のなかで中古車価格がもっとも安い時期と言われています。
これは、2月、3月に新生活が始まるユーザーが車を購入。4月を迎えるとその反動で需要が落ち着いてしまうことが要因です。
それは買い取りにも影響しており、年明けから2月くらいまで高値で安定していた相場が、一気に落ち着いてしまいます。
買取相場のグラフでも、毎年4月を底に夏に向けて上がってゆく傾向にあるのを見ていただけるように、できれば4月の売却は避けたほうが良いでしょう。誤解を恐れずに言ってしまえば「4月は愛車を手放すのには向いてない」ということです。
ただし、過去5年間のデータをもとに導き出された車選びドットコム独自の予測データではそれほどの下落場が見られないこと、いまだいくつか車種で納期遅れが続いている影響でそれほど相場が下落していない車種もあるので、そういった車種の売却を考えている方は、一度、一括査定に出して見るのも手だと思います。
そこで納得の金額が提示されれば売却すれば良く、納得できない金額の場合はほかの業者をあたるか、しばらく売却を我慢するのが良いかもしれません。
そのいっぽうで毎年4月1日には自動車の所有者に自動車税が課税されます。自動車税は、売却や下取りの際に、日割りで計算して残りの日数分を返金してくれる業者もありますが、あくまで業者側の配慮であって義務ではないので、4月1日前に名義が変更されるよう3月中に売却するのもひとつの手です。
いっぽう中古車オークションは、円安の影響もあり海外の需要が大きく、引き続き堅調なセールスを記録しています。このことから、新生活や新入学の影響の少ない海外での需要が大きい車種に関しては、比較的安定した買取相場になることが予想されます。
昨年にくらべれば低いものの高水準を維持

車の買取相場は、前述した新生活需要がいったん落ち着くこと、自動車税が4月1日に課税されることなどの要因によって、毎年2月ごろをピークに、春先に向けて下がる傾向にあります。これは年度が変わっても変わらない業界全体の傾向です。
そのいっぽうで今年は、2023年末から前年を上回る相場が続いています。
オークションでの落札平均価格にもその傾向は表れており、1〜3年の高年式と7〜10年式の低年式を中心に昨年を上回るデータになっています。
なかでも1〜2年落ちの高年式車は、新車の納期遅れが影響してか、マーケットの需要が高まり、相場も高値になっています。
さらに輸出はコロナ明けによる旺盛な需要と円安があり、史上最高を記録した昨年を上回る輸出がみこまれています。この傾向はしばらく続くと予想されており、これも買取相場を押し上げています。
2024年3月以降の中古車買取の動向

中古車情報サイト「車選びドットコム」が提供する中古車管理システムから、買取・下取りデータを抽出して2024年2月の車買取相場の速報データをもとに今後の相場を分析してみましょう。
買取・下取りの速報データを見ると、今年は3月をボトムに4月がやや横ばい状態となり、その後、上昇傾向に転じると予想されています。
自動車税の発生する4月1日を過ぎて、なおかつそれほど急ぎで売却の必要がないのであれば、1ヶ月から2ヶ月は様子を見るのも手です。
車の売却では、高い買取価格はもちろんですが、信頼できる店舗を見つけることも重要です。
車買取業者のなかには悪質とも取れる行為をする業者もまぎれているため、3〜4社以上の買取店で見積もりを取ることも忘れずに行いましょう。
いくつかの見積もりを事前にとっておくことができれば、ざっくりと自分の車の市場価値を知ることができますし、信頼できる店舗の提示価格が低かった場合には、他店舗の見積もりが交渉材料に使えます。