車選びドットコム買取相場分析:2024年8月

中古車の買取価格は、価格が高い時期とそうでない時期があることはご存知のとおりです。
「愛車はベストなタイミングを見極めて売却したい!」と考えた際に重要になるのは買取相場の推移です。
ここでは車選びドットコムが収集したオークション相場や蓄積した独自データを基に、2024年8月の買取相場推移を分析してレポートします。
車買取相場は高値で安定中

前月のレポートでもお伝えしたように、自動車の買取相場は今年に入ってから、高値で安定しています。
例年であれば、買取相場は8月に一服する傾向にあるのですが、今年は夏場の下落が少なく、売却を希望するユーザーには好相場となっています。
要因は、国内新車の納期遅れと、円安により好調な中古車輸出にあります。なかでも中古車輸出は、154万台以上を数えて過去最多となった昨年に引き続き、かなりの台数が海外に送り出されています。
いっぽう国内では、今年6月に明らかになったトヨタ、マツダをはじめとした認証試験における不正発覚を受けて、新車の生産がストップしたことで納期遅れが発生。くわえて国内経済の停滞などによって、自動車の平均所有年数が上がって下取りや買取に出される台数も減少傾向にあります。
誤解を恐れずに言ってしまえば、国内の中古車の絶対数が足りず、需要が供給をうわ回っているため、市場の買取価格を押し上げているというわけです。
このままいけば一昨年に記録した過去最高値をうわ回ることが予想されています。
ただし、懸念材料がないわけではありません。世界の海運の要衝となっているパナマ運河とスエズ運河でそれぞれ問題が発生し、日本から欧州や地中海・黒海沿岸地域、大西洋側の北米や中南米への航行は、アフリカ大陸の先端にある喜望峰回りが余儀なくされ、通常より日数もコストもアップしています。
これらにより、現在好調な中古車輸出にブレーキがかかれば、買取価格も少なからず影響を受けることは疑いのないことです。
とはいえ、現在の相場はしばらく続きそうですから、愛車をできるだけ高値で売却したいと考えている方は、ここ数ヶ月が勝負になるかもしれません。
高く売り抜けるなら早めの行動が吉

買取相場は高値傾向が続いています。上のグラフでもわかるように、今年は一昨年に記録したピークをうわ回る相場で推移しており、急激な下落もなさそうです。
ただし高年式かつ低走行車は、買取価格の上限にあるようで、現在以上の高値はあまり期待できそうにありません。
いっぽうで、3年〜5年落ち、5年〜7年落ち、7年〜10年落ち、11年落ち以上に関しては、昨年や一昨年よりも高値になっており、それらが相場予測を押し上げる結果になっています。
とはいえ、現在の相場がいつ反転するのかは予想が難しいことも事実です。愛車の売却を考えている方は、ここ数ヶ月で行動に移してみることをおすすめします。
その際は、複数の業者に査定を依頼すると、より高額の見積もりが期待できます。
買取業者には得意とする車種や、独自の販路があったり、いまこの車種が欲しいという要望をうけているなど、さまざまな要因で買取価格に差が出ます。高値での買取を期待するのであれば、最低でも3、4社の見積もりを取ってみましょう。
また前述したように、年式が新しいほど、高値がつきやすくなっていますから、そういった年式のクルマを所有しながら、家庭の都合で乗り換えを考えている、引っ越しや生活環境の変化で愛車を手放さなければならなくなったなどの方々は、早めの行動をおすすめします。
2024年8月以降の中古車買取の動向

中古車情報サイト「車選びドットコム」が提供する中古車管理システムから、買取・下取りデータを抽出して2024年8月の車買取相場の速報データをもとに今後の相場を分析してみましょう。
買取・下取りの速報データを見ると、例年なら春先をボトムに上昇、8月に落ち着く傾向にあった相場ですが、今年は休みなく上昇が続いています。シミュレーションでは、この傾向が9月まで続くことが予想されています。
つまり、ここ数ヶ月は、愛車の売却には絶好のタイミングなのです。
いっぽうで乗り換えのために売却を考えている方には、いちがいにベストとは言い切れないのが難しいところ。というのも、国内市場にくわえて旺盛な輸出需要によって国内中古車の販売価格も高値傾向になるのです。
とはいえユーザーの出費が増えるわけではないので、それほど恐れる必要はないかもしれません。
車売却の際は、いくつかの買取店から相見積もりを取って、一番高値のお店を探しましょう。
3〜4社以上の買取店から見積もりを取るのであれば、一括査定がおすすめ。一括査定では、相見積はもちろん、高値の買取店が一目瞭然です。
高値での売却を考えている方は、ネットの一括査定を利用してみましょう。