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トヨタのライバル!多数のブランドを抱えるVWグループを解説

フォルクスワーゲン エンブレム

販売台数でトヨタと世界一を争っているのが、ドイツのフォルクスワーゲン(VW)です。

グループには、日本で馴染みのあるアウディ、ポルシェ、ランボルギーニ、ベントレー以外に、乗用車や商用車、オートバイまで多彩なブランドを抱えています。

ここでは、乗用車ブランドを中心にVWグループの全貌を解説します。

Chapter
VWグループの中核をなすフォルクスワーゲン
かつて日本でも販売していた「ジェッタ」は中国で新ブランドに成長
ラリー好きが気になるスペインとチェコのブランド
W型エンジンがなければいまのブガッティは無かった
商用車グループの「トレイトン」、オートバイの「ドゥカティ」もVWグループ
日本で買える主要ブランドの現在のラインナップは?
トヨタとの覇権を争いは電動化がカギ

VWグループの中核をなすフォルクスワーゲン

フォルクスワーゲン グループ

フォルクスワーゲングループの代表格といえば、ゴルフやティグアンなどの人気モデルを多数揃える『フォルクスワーゲン(VW)』です。

ほかの乗用車ブランドは、VWの高級車ブランド、あるいは兄弟ブランドという位置づけで、プラットフォームやパワートレーンなどを共有する兄弟的存在のアウディ、スポーツカーブランドのポルシェ、ランボルギーニ、高級車ブランドのベントレーなどが日本で展開されています。

かつて日本でも販売していた「ジェッタ」は中国で新ブランドに成長

ジェッタ (フォルクスワーゲン)

VW ジェッタは、現在も欧米市場で販売されている小型のセダンですが、中国では2019年から新ブランド『ジェッタ(JETTA)』として展開されています。

車両の生産は、中国3大国有ブランドの第一汽車集団とVWとの合弁会社である一汽VW(一汽大衆)が行っています。

ラリー好きが気になるスペインとチェコのブランド

セアト ラインナップ

スペインに拠点を持つ『セアト(SEAT)』は、フィアットのライセンス生産からスタートし、1982年にVW傘下となってからは、VWのプラットフォームを使ったモデルを生産しています。

コンパクトカーが中心で、2018年には上位ブランドとなる『クプラ(CUPRA)』も設立。

クプラ(CUPRA) (セアト)

間もなく発売になる予定の電気自動車『クプラ ラヴァル』にも、フォルクスワーゲンのEVコンポーネントが使われています。

シュコダ・オート(SKODA)

チェコに拠点を置く『シュコダ・オート(SKODA)』は、日清戦争が終結した1985年創業という歴史を持つ地場メーカーです。

自転車の生産後、オートバイ、クルマを手がけ、第二次世界大戦中にドイツの重工業メーカーの傘下に入ります。

その後、チェコスロバキア共和国下で国営化されたものの、1989年の民主化を経て、1991年にVWグループ傘下に収まりました。

現在は、EVも含めてコンパクトカーやセダン、ステーションワゴン、SUVなどを展開しています。

ヨーロッパにおけるモータースポーツ活動では、シュコダやセアトブランドからワークスカーが投入されていることもあって、ユーザーの認知度も高めです。

W型エンジンがなければいまのブガッティは無かった

ブガッティ コンセプトカー

イタリア出身のエットーレ・ブガッティが、1909年に当時のドイツ(アルザス地方)で興した伝説のメーカー『ブガッティ(BUGATTI)』

数々の高性能車を排出してモータースポーツでも華々しい成績を残しましたが、大戦後は飛行機用エンジンを生産。1968年には、フランスの航空宇宙関連メーカーに吸収されました。

その後、1987年にブガッティの商標を取得したイタリア人のロマーノ・アルティオーリが、モデナに「ブガッティ・アウトモビリ」を設立。スーパーカーEB110を発売するものの1995年に経営が破綻。

1998年にVW AGが商標権を買い取り、2000年にフランスのアルザスに『ブガッティ・オトモビル』を設立。日本にも正規導入されたブガッティ・ヴェイロン16.4は、約2億円という新車価格と431km/hという最高速が話題を集めました。

現在は、リマックグループ(55%)と、ポルシェAG(45%)が株式を保有する合弁会社(ブガッティ・リマック)が運営しています。

商用車グループの「トレイトン」、オートバイの「ドゥカティ」もVWグループ

トレイトン(TRATON)

『トレイトン(TRATON)』グループは、『VW トラック&バス』をはじめ、日本でも知られる『スカニア(SCANIA)』、ドイツに拠点を置く『マン(MAN Truck&Bus)』、北米およびブラジルなどで展開している『インターナショナル(INTERNATIONAL Motors)』を傘下に収める商用車部門です。

ドゥカティ / ランボルギーニ

イタリアが誇るオートバイメーカーの『ドゥカティ(DUCATI)』は、2012年にVWグループの一員であるアウディ傘下となりました。

多彩な事業を展開してきたドゥカティは、乗り物では自転車からスタートし、その後オートバイを手がけ、レースにも参戦することでイタリアを代表するブランドに成長しています。

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日本で買える主要ブランドの現在のラインナップは?

フォルクスワーゲン ID.3

『フォルクスワーゲン(Volks Wagen)』は、看板車種であるゴルフをはじめ、現在もっとも売れているVW車であるミドルサイズSUVのティグアン、コンパクトSUVのT-Cross、ゴルフ級SUVであるCセグメントSUVのT-RocというSUV中心の品揃えになっています。

EVも積極的に導入していて、ID.4のほか、先日にはミニバンEVであるID.Buzzを日本でも発表したばかりです。

かつてのVW タイプⅡ(ワーゲンバス)の再来、現代版といえるID.Buzzは、まだ少ないEVミニバンがどう受け入れられるか注目が集まっています。

アウディ SQ6 e-tron

アウディ(AUDI)』は、ゴルフの兄弟車であるA3(ハッチバックのほか、セダンも設定)のほか、コンパクトカーのA1、DセグメントのA4、A5、ミドルクラスのA6、A7、フラッグシップのA8。

EVのQ4 e-tron、Q6 e-tron、Q8 e-tron、SUVのQ2、Q3、Q5、Q7、Q8と、幅広いラインナップを揃えています。

ポルシェ タイカン ターボ S

スポーツカーブランドである『ポルシェ(PORSCHE)』は、看板モデルである911を筆頭に、718ボクスター、718ケイマン、EVのタイカン、スポーツセダン(5ドアセダン)のパナメーラ(ワゴンモデルのスポーツツーリスモは現在廃止)、SUVのマカンとカイエンを揃えています。

純内燃機関、ハイブリッド、プラグインハイブリッド、EV、SUVなど、パワートレーンやボディタイプを問わず共通するのは、スポーツ性能へのこだわりで、ご存じのとおり世界のなかでも上位のブランド力を誇ります。

ベントレー アルナージュ

高級車ブランドの『ベントレー(BENTLEY)』は、SUVのベンテイガ、ラグジュアリーセダンのフライングスパー、ハイブリッド化された新世代のコンチネンタルGT/GTCをラインナップ。

全モデル電動化を掲げていて、高級車ブランドの新たなページを開こうとしています。

ランボルギーニ テメラリオ

ランボルギーニ(Lamborghini)」も電動化を推進しています。最新のテメラリオは、V8ツインターボと3基のモーターを組み合わせ、最高出力920PSを発生。

2023年に発表されたフラッグシップのレヴエルトは、12気筒エンジンに3モーターを組み合わせ、トータルの最高出力は1015PSを誇ります。

また2024年発売のウルスSEは、ランボルギーニに初のプラグインハイブリッドです。

トヨタとの覇権を争いは電動化がカギ

フォルクスワーゲン エンブレム

乗用車ブランドを中心に、商用車、オートバイと、多彩なブランドを擁するフォルクスワーゲングループ。

かつては世界一の自動車ブランド(グループ)として君臨し、現在もトヨタに次ぐ世界2位につけています。

BYDなどの中国勢の躍進により主力マーケットである中国での失速があったものの、底力があります。

電動化が進む中国での存在感向上が再浮上の鍵を握っています。

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塚田 勝弘|つかだ かつひろ

自動車雑誌、モノ系雑誌の新車担当編集者を約10年務めた後に独立し、フリーランスライターとしても10年が経過。
自動車雑誌、ライフスタイル雑誌、Web媒体などで新車試乗記事やカーナビ、カーエレクトロニクスなどの展開している。

塚田 勝弘|つかだ かつひろ

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