VW ゴルフよりも使いやすい、アウディ A3スポーツバックを中古で買うならおすすめは3代目
アウディ A3スポーツバックは、フォルクスワーゲンのゴルフと共通のプラットフォームを使う、ブランド違いの兄弟車です。
日本ではゴルフの影に隠れているA3スポーツバックですが、ショートワゴン風スタイルによる使い勝手の良さはゴルフ以上との評価もあります。
そんなA3スポーツバックをピックアップして、ヒストリーとおすすめモデルを解説します。
高級感を重視したフォルクスワーゲン ゴルフの兄弟車
初代アウディ A3は、3ドアと5ドアのハッチバックを設定し、日本へは1997年に上陸しました。
フォルクスワーゲン(以下VW)の4代目ゴルフ(ゴルフⅣ)と共通のコンポーネントを使いながら、内外装を高級に仕立て、1.8L直列4気筒5バルブターボエンジンを搭載。駆動方式は2WD(FF)と4WD(quattro)を設定していました。
初代A3の中古車は、ほとんど流通していないため、ここでは2代目以降を中心に話をすすめます。
2代目A3は、2003年7月に3ドアハッチバックから発売。5代目ゴルフがベースで、2004年10月に販売開始された5ドアハッチバックにSportback(スポーツバック)の名が付きました。
2008年のマイナーチェンジで「シングルフレームグリル」をフロントマスクに採用し、ひと目でアウディと分かる顔つきになっています。
中古市場の2代目A3スポーツバックは、2008年のマイナーチェンジで設定されたダウンサイジングエンジンの1.4L直列4気筒ターボとデュアルクラッチトランスミッションの7速Sトロニックを組み合わせた1.4 TFSIが中心。台数は少ないもののそれなりに流通しています。
ほとんどが低年式ということもあり、中古車市場での平均価格は50万円を下回っていますが、Sトロニックはトラブルの声も多く、狙う際は要チェックポイントです。
中古車市場の物件数も豊富になる3代目
現在も街中で見かけることが多い3代目A3は、中古車市場でのタマ数もグッと増えます。
2013年に発売された3代目A3は、5ドアのスポーツバックとセダンというラインナップになりました。
A3スポーツバックはMQBプラットフォームに、1.4LターボでFFの1.4 TFSI(30TFSI)と、1.8Lターボに4WDを組み合わせる1.8 TFSIを設定。2015年にはプラグインハイブリッドの「e-tron」も追加されました。
2017年1月のマイナーチェンジでは、1.8Lターボに替わってミラーサイクルエンジンである「Bサイクル」を採用した新エンジン2.0 TFSI(40TFSI)を投入。
内装には「バーチャルコックピット」と呼ばれるフルデジタルディスプレイシステム、スマホ連携が可能な「アウディ スマートフォンインターフェイス」を用意し、一気にデジタル化を進めています。
高性能モデルのS3が追加されたのはこの世代からで、最高出力221kW(300PS)を発生する2.0Lターボにフルタイム4WDが組み合わされています。
中古車市場では、平均価格が170万円を下回っていて、比較的走行距離が短い個体も選択しやすい状況にあまります。グレードは1.4Lターボの1.4 TFSIが比較的多くなっています。
Cセグメント屈指の走りと安全性を享受できる現行型
2021年4月に発売された現行型は、MQBが進化したMQB evoプラットフォームを使っています。乗り心地、ハンドリング、静粛性の向上は、現行ゴルフと同様に明らかです。
先進安全装備もアップデートして、ACCや車線維持機能などどを統合した「アダプティブクルーズアシスト」をオプション設定しています。
パワーユニットはダウンサイジング化を進め、1.0L直列3気筒ターボの30TFSI(FF)、2.0L直列4気筒ターボの40TFSI(フルタイム4WD)、最高出力228kW(310PS)を誇るS3(フルタイム4WD)も2.0L直列4気筒ターボを積んでいます。
現在の中古車市場は、200万円台後半の平均価格で高値安定という状態になっています。
長く乗るなら現行型、コスパで選ぶなら3代目
中古車ならではの価格メリットを受けられるのは、先代である3代目(A3スポーツバックとしては2代目)です。いまでもプレミアムコンパクトの世界感を感じられるはずです。
長く乗るのなら現行型がおすすめ。Cセグメントハッチ屈指の走りと先進安全装備などを享受できます。
先代、現行型ともにエントリーのFFモデルでも動力性能に不満は出ないはずで、選択肢も多くなっています。
