日産 ルークス/デイズルークス車両解説

日産 ルークスは、日産自動車が販売する軽スーパーハイトワゴンです。
スズキからOEM供与を受けてデビューした後、2代目以降は日産と三菱自動車の合弁会社であるNMKVが開発を行っています。
ルークス(ROOX)の名前の由来は、ROOM+MAXをかけあわせたもので最大の部屋という意味合いがあり、軽自動車としては非常に広い室内空間が特徴です。
モデルチェンジの歴史・略年表

2009年 | 初代(ルークス)販売開始 |
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2013年 | 初代(ルークス)生産・販売終了 |
2014年 | 2代目(デイズルークス)販売開始 |
2016年 | 2代目(デイズルークス)マイナーチェンジ |
2020年 | 2代目(デイズルークス)生産・販売終了。 3代目(ルークス)発売 |
初代(ルークス) - 2009年〜2013年

外観
スズキからOEM供給をうけて発売された初代ルークスは、軽自動車の常識を覆す広い室内空間と、存在感のある洗練されたデザインが特徴でした。
ボディサイズは、全長3,395mm××全幅1,475mm×全高1,735mm。
デザインは、押し出し感のあるハイウェイスターシリーズと、落ち着きのあるE/Gシリーズが用意されました。
インテリア/装備
室内長×室内幅×室内高は2,085mm×1,280mm×1365mm。
乗り降りしやすく、リモコンでの開閉も可能な後席両側スライドドアや、低床で開口部の広い大容量ラゲッジなど、利便性の高い装備を採用しています。
走行性能/燃費性能
エンジンは、スズキのK6A型で、NAとターボを用意。
NAエンジンは、最高出力40Kw(54PS)、最大トルク63Nmに、燃費性能(JCO8モード)は20.2〜19.6Km/L。
ターボは最高出力47Kw(64PS)、最大トルク95Nmに、燃費性能(JCO8モード)は18.8Km/Lでした。
特別仕様車
・ハイウェイスターアーバンセレクション(2009年)
最新の高機能HDDナビゲーションシステムや、「イルミネーションパーツ」などを装備したプレミアムモデルです。
・リミテッド(2011年)
「E」を除くすべてのグレードに設定されており、運転席・助手席SRSサイドエアバッグを非装備にしたことで車両本体価格を10,500円引き下げた特別仕様車です。
各グレードについて
・E
標準グレードです。
・G
センタークラスターフィニッシャー、オートエアコン、パワースライドドアなど快適装備を持つ上級グレードです。
・ハイウェイスター
専用エクステリアとし、メッキグリルにシャープな造形のヘッドランプ、専用ファインビジョンメーターや、シックなファブリックのシート地を採用しています。
ルークス(初代)グレード一覧
2代目(デイズルークス)

外観
初代ルークスは、広い室内空間とスタイリッシュなデザインから人気となりましたが、2013年にOEMを受けるスズキがパレットの生産を中止したことから、日産ルークスも販売を中止。
新しく日産と三菱自動車の合弁会社であるNMKVが開発、三菱自動車が製造を行った新型車をデイズルークスとして発売します。
ボディサイズは、全長3,395mm×全幅1,475mm×全高1,775mm。ノーマルのほかに、ハイウェイスター、ライダーが設定されました。
ボディにはウインドウに紫外線を99%カットするスーパーUVカット断熱グリーンガラス、オートスライドドアなどを採用しています。
インテリア/装備
室内長×室内幅×室内高は2,235mm×1,320mm×1,400mmというもので、27インチ自転車も積載可能な室内高1,400mmを実現しています。
死角をカバーし駐車をサポートするアラウンドビューモニターやタッチパネル式オートエアコンが搭載されました。
走行性能/燃費性能
エンジンは、三菱自動車が製造する659cc水冷直列3気筒DOHCと、水冷直列3気筒DOHCインタークーラー付きターボの2つ。
最高出力は36kW、最大トルクは59Nm、燃費性能(JCO8)は22.0km/Lとなっています。
マイナーチェンジ(前/後の変化について)
デイズルークスは2016年にマイナーチェンジされました。
フロントデザインが変更されたほか、ボディカラーの追加やハイウェイスター専用色だったスパークリングレッドメタリックをS・Xグレードにも拡大設定しました。
装備面では、デイズで採用されていたハイビームアシストをハイウェイスター全車に標準装備。ハイウェイスターGターボにはクルーズコントロール機能を標準装備しています。
特別仕様車
・X Vセレクション+Safety II(2014年)
・ハイウェイスターX Vセレクション+Safety II(2014年)
X・ハイウェイスターXグレード車をベースに、エマージェンシーブレーキ、踏み間違い衝突防止アシスト、VDCを特別装備しています。
なお、「X Vセレクション+Safety II」にはSRSサイドエアバッグシステムが搭載されています。
・Vセレクション(2015年)
両側リモコンオートスライドドア、アルミホイール、革巻ステアリングを標準装備し、本仕様車限定のエボニーインテリアが採用された特別仕様車です。
ボデイカラーにもVセレクション限定色が用意されています。
各グレードについて
・S
標準グレードです。
・X
アラウンドビューモニターと自動防眩式ルームミラーが標準装備の上級グレード。
・ハイウェイスター
デイズルークス ハイウェイスターには「ハイウェイスターX」・「ハイウェイスターXターボ」・「ハイウェイスターGターボ」の3グレードを用意。
エボニー内装に加え、メーカーオプションでブラウン内装の「プレミアムグラデーションインテリア」の設定が可能なグレードです。
・ハイウェイスターG ターボ
ステアリングスイッチと6スピーカー、両側リモコンオートスライドドアを標準装備しています。
2代目(デイズルークス)グレード一覧
3代目(ルークス) - 2020年〜

外観
日産が設計を行った3代目デイズ。全長×全幅×全高は3,395mm×1,475mm×1,780〜1,800mmで、フロントには2代目デイズ(標準仕様)と共通のVモーショングリルが採用されました。
ボディカラーはデイズルークスから踏襲し、新色も4色追加。また、ハイウェイスター専用に2トーンカラーも用意されています。
ミリ波レーダーを追加した改良型の運転支援技術「プロパイロット」を搭載。安全機能も拡充されており、「インテリジェントFCW(前方衝突予測警報)」「標識検知機能」、「インテリジェントDA(ふらつき警報)」、「先行車発進お知らせ」などの機能が追加されました。
インテリア/装備
室内長×室内幅×室内高は2,200×1,335×1,400mm。広い室内空間とラゲッジルームが特徴です。
フロントシートは、疲れを軽減する効果のあるゼログラビティシートで、ロングドライブにも対応します。
また後席スライドドアの開口幅は650mmを確保。セレナで好評の片足を車体の下にかざすだけで自動で開閉する「ハンズフリーオートスライドドア」を両側に採用しました。
走行性能/燃費性能
エンジンは直列3気筒DOHC+モーターのBR06型で、NAとハイウェイスター専用のインタークーラー付きターボを用意。
S-HYBRIDの搭載により、NAエンジンで19.0〜20.9km/L、ターボエンジンでも17.5〜19.2km/LというWLTCモード燃費を実現しています。
特別仕様車
・アーバンクロム(2021年)
ハイウェイスターの全グレード車をベースに、フロントグリル、サイドターンランプ付電動格納式リモコンドアミラーをブラック系カラーにそれぞれ変更。シートもブラックを基調に「フレーザークロス」と「パートナー」の防水コンビシートを採用したモデルです。
各グレードについて
・S
・X
標準グレードです。
・ハイウェイスターX
デイズルークスから「ハイウェイスターX」を引き継いたモデルです。
・ハイウェイスターX プロパイロットエディション
ハイウェイスターXグレードモデルにプロパイロットを搭載したグレードです。
・ハイウェイスターGターボ プロパイロットエディション
ターボ系のグレード体系を集約し、プロパイロットを搭載しています。
3代目(ルークス)のグレード一覧
ライバル車との比較
日産 ルークスのライバル車としては、ダイハツ タントがあげられます。2024年9月現在のスペックで比較してみましょう。
ダイハツ・タント

新車価格帯はタントのほうが低い価格帯となっています。
ボディサイズは両車種はほとんど同じですが、室内空間は室内長、室内幅ともルークスのほうが若干広くなっています。
室内の広さ、価格の安さや燃費性能のよさからダイハツ タントのほうがコストパフォーマンスの高いといえるでしょう。
日産 ルークス | ダイハツ タント | |
---|---|---|
希望小売価格 | 163.79~239.91万円 | 135.3~195.8万円 |
全長×全幅×全高 | 3,395mm×1,475mm×1,780mm | 3,395mm×1,475mm×1,755mm |
室内長×室内幅×室内高 | 2,200mm×1,335mm×1,400mm | 2,125mm×1,350mm×1,370mm |
最高出力 | 38Kw(52PS) | 38Kw(52PS) |
最大トルク | 60Nm | 60Nm |
燃費性能(WLTCモード) | 20.9Km/L | 20.1Km/L |
まとめ
2020年2月のフルモデルチェンジで、約6年ぶりに初代モデルの車名に戻った日産 ルークス。
実用性が高い開放的な室内空間と、省エネな燃費性能を兼ね備えた軽スーパーハイトワゴンとして、今後も人気を博しそうです。