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愛車を盗難から守る!最新の盗難手口といますぐできるセキュリティ対策とは

車 盗難

盗難に遭いやすい車種に共通するポイントは「国内外で人気が高くリセールバリューがある」「生産台数や流通台数が多く部品の需要がある」ことです。

とくにトヨタ車(レクサス含む)は、信頼性と人気の高さから海外での需要も群を抜いており、盗難犯にとっては魅力的な標的になります。

ここでは最新の盗難手口といますぐできる有効なセキュリティ対策について分かりやすく解説します。

Chapter
あなたのこだわりの愛車、泥棒も狙っています!
盗難から愛車を守るには正しい対策を講じることが大事
メーカー純正の盗難防止装置を突破する最新の手口とは
カーセキュリテイ専門のショップに相談を
「物理的な対策」と「電子的な対策」で愛車を守る

あなたのこだわりの愛車、泥棒も狙っています!

車 盗難

近年、車両盗難の被害は依然として深刻な問題です。警察庁生活安全企画課の公表したデータによれば、2024年には約6,000件の車両盗難が報告されています。

高級車だけでなく一般のファミリーカーも狙われており、「自分には関係ない」と思っている一般ドライバーも決して他人事ではありません。

実際に盗難に遭えば、愛車を失う経済的損失だけでなく、大きな精神的ショックを受けるでしょう。

また、車両盗難は組織的な海外への転売や犯罪への悪用につながるケースもあり、社会的にも看過できないリスクとなっています。

盗難から愛車を守るには正しい対策を講じることが大事

車 鍵 盗難防止

近年、車両盗難被害は一部の人気車種に集中する傾向があります。とりわけトヨタ(レクサス含む)車が狙われやすく、警察や保険会社のデータによると盗難件数の上位10車種がすべてトヨタ車という年もありました。

盗難された車両は、不正に輸出されたり、部品取りのために解体され転売されたりしています。

そのため被害車両が戻ってくる可能性は低く、保険金が支払われても愛車そのものは戻らないケースがほとんどです。

また、盗難に遭いやすい車種は保険料が高額になったり、車両保険の加入が難しくなる場合もあり(特にランドクルーザーなど)、オーナーにとっては大きなリスクと言えます。

愛車を守るためにも、現状を正しく理解し対策を講じることが大切です。

メーカー純正の盗難防止装置を突破する最新の手口とは

レクサス LX600 "EXECTIVE"

車両盗難の手口は年々巧妙化しており、最近は高度な電子機器を悪用した方法が増えています。ここでは代表的な最新手口「リレーアタック」「CANインベーダー」「ゲームボーイ」の3つを解説します。

リレーアタック

スマートキーの仕組みを悪用した手口です。

犯人は特殊な中継装置(リレーユニット)を使い、家のなかにあるスマートキーが発する微弱電波を増幅して車まで届けます。

本来、スマートキーは近くにあるときだけドアの解錠やエンジン始動を許可しますが、リレーアタックでは鍵が遠くにあっても近くにあるかのように誤認させるのです。

玄関近くにキーを置いていると、わずか数分で車が持ち去られるケースも報告されています。

CANインベーダー

最新型の高級車でも被害が増えている新手の手口です。

「CAN(Controller Area Network)」とは車内の電子制御ネットワークのことで、エンジンやドアロックなど、車に搭載されるいくつものコンピュータが通信するための仕組みです。

窃盗団は車体の隙間から配線にアクセスし、小型装置を接続してこのネットワークに不正に侵入することで、車内のコンピュータに指令を送り、ドアを解錠したりエンジンを強制的に始動できてしまうのです。

鍵や窓を壊す必要がなく痕跡が残りにくいため、周囲に気付かれず短時間で盗難が完了してしまいます。

メーカーも対策を進めていますが、従来のイモビライザー(電子式のエンジン始動ロック)をすり抜ける高度な手法であり、非常に厄介です。

ゲームボーイ

見た目が任天堂の携帯ゲーム機「Game Boy」に似ていることから通称として呼ばれている最新の手口です。

本来は自動車整備士やディーラー向けのキーエミュレーター(緊急時に解錠を行なうツール)を悪用し、電子キーの信号を模倣して車を不正に解錠・始動するという極めて巧妙な盗難手口です。

車体に近づくだけで、ドアハンドルやセンサーから発する電波・信号を受信して、スマートキーが施錠・解錠に使う認証信号をコピーします。

車は正規の鍵があると判断して、ドアの解錠やエンジンの始動を可能にします。対象となるのは、おもにプッシュスタート式でエンジンを始動する車両のです。

これらの電子的な手口の他にも、古典的なコードグラバー(電波盗聴器)によるスマートキーIDの盗み出しや、車内のOBDポート(整備用診断コネクタ)に不正な機器を接続して予備キーを作成する手口、さらには物理的にガラスを割って車を直接盗むケースなども依然存在します。

ただし最近の傾向としては、物理的破壊をともなう方法よりも電子機器を使ったサイバー手口が主流です。愛車を守るには、こうした最新のトリックを知った上で対策を講じる必要があります。

カーセキュリテイ専門のショップに相談を

ユピテル パンテーラ

かつては、イモビライザーがついている車両では任意保険)が多少割引になったりする場合もありましたが、上記のような高度な盗難が増えた現在は、ほとんどの保険会社で割引はありません。

とはいえ、一部車種は国際的窃盗団の標的になり、盗難されやすいということもあります。なかには、窓を割られ、鍵をこじあけられ、乗り去られていたというケースもありますので、盗難されやすいような車種の場合は車両保険に入っておいたほうが得策です。

また「盗難防止装置のついている車を探す」のではなく、ついているいないにかかわらず「しっかりとした盗難防止装置」を装着することも肝要です。

盗難防止装置は、安いものから高額なものまでさまざまですが、カーセキュリティを専門に扱っているショップでは、ナビもオーディオも取り付けてくれる電装屋さんにはない、特別なノウハウを持っている場合も有ります。

「物理的な対策」と「電子的な対策」で愛車を守る

トヨタ アルファード Executive Lounge 2023

愛車の盗難を防ぐためには、多層的な対策を取ることが有効です。

物理的な対策としては、機械式のロック器具を活用する方法があります。代表的なのはハンドルに装着する「ハンドルロック(ステアリングロック)」や、ブレーキペダルやタイヤを固定する「ペダルロック」「タイヤロック」です。頑丈な金属製バーやカバーでハンドルやペダルを物理的に操作できないようにするこれらの器具は、一目で防犯対策をしていると分かるため目に見える抑止力になります。

窃盗犯に「この車は時間がかかりそうだ」と思わせることが重要で、実際ロックを付けている車は狙われにくくなります。

鍵付きの給油口キャップやボンネットロックなども物理的な防御策として有効です。ポイントは、純正セキュリティに加えてもうひと手間の防御を施すことで犯行を諦めさせることです。

次に電子的・技術的な対策です。車両に後付けのカーセキュリティ装置を導入することで盗難リスクを大きく下げられます。

たとえば振動や傾きを感知して大音量サイレンで威嚇するカーアラームや、エンジンを二重にロックする追加イモビライザーの設置は効果的です。

プロのカーセキュリティショップでは、リレーアタックやCANインベーダーへの対策機能を備えた高性能アラーム(CLIFFORDやパンテーラといった有名ブランド)を取り付けることもできます。

また、GPS追跡装置を車両に隠しておけば、万一盗難されても位置を追跡できるため早期発見・車両回収につながる可能性があります。

最近ではドライブレコーダー(車載カメラ)に駐車監視機能を備えたものもあり、不審な動きを検知してスマホに通知する製品も登場しています。これら電子デバイスの力を借りて、盗難させない・諦めさせる工夫をしましょう。

念には念を入れておいて損は無い、のが盗難対策

日常的に心がけたい対策としては、駐車場所の選択は基本中の基本。自宅ではできるだけシャッター付きガレージや門扉のある駐車場を利用し、屋外でも人目につきやすく明るい場所を選んで停めましょう。防犯カメラやセンサーライトが設置されていれば安心です。

またスマートキーの管理にも注意が必要です。玄関付近に鍵を置かない、スペアキーを車内に置きっぱなしにしない、そして外出先でもキーは電波遮断ポーチに入れるなどしてリレーアタックを防ぎます。

少し面倒に感じるかもしれませんが、「ドアロックは確実に」「エンジンをかけたまま車から離れない」など基本を徹底するだけでも被害リスクは格段に下がります。日ごろから防犯意識を持ち「このくらい大丈夫だろう」を避けることが大切です。

念には念を入れておいて損は無い、というのが盗難対策。役立つことが無いのが理想的ですが、いざというときに最大限に効果を発揮するようにしておきたいものです。

盗られてからでは手遅れです。最善を尽くし、愛車を守り抜きましょう。

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