中古でスズキ・セルボを買うならこの車種がオススメ!

近年のスズキ・セルボは、2006年11月に復活を果たした5代目で、タマゴ型のフォルムが目を惹く軽スペシャリティモデルとして登場しました。
ご先祖は、1977年10月に当時の軽規格に合わせて誕生させた初代セルボで、2ドアのファストバック風のクーペでした。
セルボは、5代目で再び表舞台から去っています。車名的には悲劇のモデルといえるかもしれません。
現在の中古車市場でセルボを手に入れるのであれば、タマ数や年代を考えると、現実的な選択肢としては最後の5代目になります。
歴代モデルで異なるレイアウトやフォルム

初代セルボは、当時生産を停止していたフロンテ・クーペを当時の軽規格に合わせて再登板させたようなカタチを採っていました。
フロンテ・クーペは、イタリアの巨匠であるジウジアーロがデザインを手がけたことで知られています。
なお、スズキでは、4代目キャリイや時代を先取りしていたコンパクトクロスオーバーの初代SX4などもジウジアーロ率いるイタルデザインがエクステリアデザインを手がけています。

2代目は、1982年6月にアルトをベースとした2ドアクーペとして登場しました。
「女性が着る感覚で乗るクルマ」をコンセプトに掲げて開発されました。
初代はリヤエンジンでしたが、フロントエンジンに変わっています。

1988年1月にリリースされた3代目は、4ナンバーのバンのみの設定で、エクステリアは2代目アルトをベースに、シューティングブレーク(短めのステーションワゴン)風スタイルで、ボディ後半がカーゴスタイルというユニークなスタイルが特徴でした。
ジェイテクトと三菱電機が共同開発した電動パワーステアリングは、世界初の実用化、量産車への搭載となりました。

1990年に登場した4代目のセルボモードは、軽自動車規格が変わり、排気量が660ccに拡大されたのに伴い、従来のクーペスタイルからオーソドックスな4ドアハッチバックにスイッチ。
4気筒エンジンを搭載したセルボモードは、商用から乗用の5ナンバーになっています。
ビスカスカップリング方式のフルタイム4WDとピレリ製タイヤを履いた「SR-FOUR」が走りのイメージを牽引していました。
現在の中古車市場にもわずかに出回っていますが、走行距離を重ねた30年前のモデルの割に、意外な高値を付けている個体もあります。
ヨーロピアンテイスト漂う個性的な5代目のタマ数が多く残る

既述のように、現在の中古車市場でセルボを狙うのなら、2006年11月に、約8年ぶりに復活を果たした5代目が現実的な選択肢になります。
4代目のように一部のファンからコレクターズアイテム化しているような印象は薄く、価格相場も相応といえる範囲。
セルボは、各年代で異なるレイアウトやボディフォルムが与えられていました。
5代目も例に漏れず、Aピラーから流れるような卵型を描き、欧州テイストを感じさせるスタイルが特徴です。
「Fit on My Style」というコンセプトを掲げた5代目は、幅広いユーザー層の獲得を狙って登場しました。
なお、スズキは、2004年に送り出したコンパクトカーのスイフトや2008年リリースのスプラッシュなどが、ヨーロピアンテイストを漂わせるエクステリア、そして開発時に欧州での走り込みを行ってきました。
5代目セルボもこうした欧州テイストを抱かせるエクステリアを備え、上質感や走りの快適性などを掲げていました。
エンジンは、全車直列3気筒になり、ゲート式の4速ATを搭載。ターボ車は、マニュアル感覚のシフトチェンジも可能です。

5代目であっても先進安全装備は未設定で、キーレスエントリーシステムやBluetooth対応ハンズフリーシステム、消臭天井などを備える程度で、現在のベーシック軽と比べても装備は比較になりません。
スタイルに惚れて、プライベートな足代わりということであれば、最近の軽にはない雰囲気を味わう手もありそうです。