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【プロ解説】レクサス LBXの新パッケージ「Active(アクティブ)」に試乗

レクサス LBX "アクティブ”

レクサスブランドのなかでもっとも小さなボディLBXは、2023年11月に発売。

翌2024年7月にハイパフォーマンスモデルのLBX“MORIZO RR”をラインナップに追加したことは記憶に新しいところですが、2025年5月には早くも一部改良を行うとともに新グレードの“Active(アクティブ)”を追加しています。

ここでは、新しく追加されたLBX “アクティブ”の試乗インプレッションをお届けします。

Chapter
クラスにとらわれない上質なクロスオーバー「レクサス LBX」
GA-Bプラットフォームに専用チューニングで素性をアップ
低燃費を誇る1.5Lハイブリッドを搭載
乗ればわかる改良による効果
コンパクトの利点と上質さをあわせ持つトップレベルのSUV

クラスにとらわれない上質なクロスオーバー「レクサス LBX」

レクサス LBX ”アクティブ”

レクサス LBXは、「クラスレスコンパクト」をテーマに、全長4.2m弱のボディに新しいラグジュアリーの価値を提供する装備や演出を詰めこんだプレミアムなSUVです。

全長4,190mm×全幅1,825mm×全高1,545mmのボディサイズは、都市部に多く存在する立体駐車場に対応します。

レクサス LBX

LBXの特徴として、グレードによるヒエラルキーを作らず、パッケージでモデルの差別化を図っています。

そのパッケージは、シンプルで洗練されたモダンな空間を演出する“Cool(クール)”、落ち着きと華やかさを両立する“Relax(リラックス)”、唯一無二の1台を仕立てることができるオーダーメイドシステム“BespokeBuild(ビスポークビルド)にはじまり、2024年7月にハイパフォーマンスモデルのLBX“MORIZO RR”、同年10月にはクリーンかつ温かみを感じる次世代モダンインテリア空間を表現した“Elegant(エレガント)”をそれぞれ追加。

そして今回、スポーティななかにも上品な遊びゴコロを演出した“Active(アクティブ)”が加わり、6パッケージとなりました。

“MORIZO RR”を除いた車両本体価格は、420万~576万円となっています。

GA-Bプラットフォームに専用チューニングで素性をアップ

LBXのプラットフォームは、ヤリスクロスにも使用されているコンパクトカー向けのGA-Bをベースにしています。

そのうえで、短ピッチ打点技術や構造用接着材の採用部位を拡大するとともに、フロントのサスタワー間を繋ぐカウル構造の見直し、インパネ内部構造の補強などにより、ステアリングコラム剛性ややインパネリインフォースメント剛性をアップして、操縦安定性や乗り心地、NV(ノイズ/バイブレーション)性能の向上を図っています。

サスペンションは、フロントに新開発のマクファーソンストラットを採用。サスペンションジオメトリーを刷新して、高い直進安定性を確保すると同時に、リニアな操舵応答性を実現。アルミ鍛造ナックルと3点締結の入力分離型アッパーサポートを採用することで、リニアな操舵応答性と上質な乗り心地を両立しました。

レクサス LBX ”アクティブ”

リアは2WDモデルが軽量高剛性なトーションビーム式、AWDモデルにはトレーリングアーム式2リンクダブルウィッシュボーン式と使い分けています。

そのうえ新開発のショックアブソーバーを採用することで、操縦安定性と乗り心地を高次元で両立しました。

低燃費を誇る1.5Lハイブリッドを搭載

レクサス LBX "アクティブ”

パワートレインには、MORIZO RRを除く全グレードで1.5Lハイブリッドシステムを採用。

最高出力67kW(91PS)、最大トルク120Nmの1.5L直列3気筒エンジンと、最高出力69kW(94PS)、最大トルク185Nmを発生する電気モーターの組み合わせで、バッテリーには高い電池出力のバイポーラ型ニッケル水素電池が搭載されています。

燃費(WLTCモード)は、2WDが27.7〜28.0km/L、リアにモーターを追加したAWD(E-Four)でも26.2~26.4km/Lという優れた環境性能も魅力です。

今回試乗したLBX “Active”(2WD)は、2025年5月の改良時に追加された新たなパッケージです。

ボディカラーは、スポーティな世界観を演出するラインナップですべてブラックルーフのツートーンになります。インテリアは、ブラックを基調にレッドステッチを配し、シート表皮には耐久性と機能性、触り心地を追求したL texを採用。車両本体価格は440万円です。

試乗車は、それにレクサスチームメイトアドバンスドドライブ(9万200円)、レクサスチームメイトアドバンスドパーク(4万8400円)、カラーヘッドアップディスプレイ(5万5000円)、ドライブレコーダー(4万2000円)、ITSコネクト(2万7500円)、デジタルキー(3万3000円)、おくだけ充電(1万3200円)、 マークレビンソンプレミアムサラウンドサウンドシステム(25万1900円)、アクセサリーコンセント[AC100V・1500W](4万5000円)を追加した500万7200円という仕様になっています。

乗ればわかる改良による効果

レクサス LBX "アクティブ”

2025年5月に実施された一部改良によって、上質な走りと静粛性を追求した改良型LBXは、1年半前に試乗した改良前モデルで気になった走行中のエンジンの始動音や振動が低減して、ロードノイズも減少しました。

そのアプローチは、リアショックアブソーバーのシリンダサイズを拡大させて、減衰力やEPSを最適化することにより、段差などの突き上げの抑制と振動のおさまりの良さを実現して、操縦安定性と乗り心地を向上。

フロントアクスルは前後方向の動きを抑制し、ロードノイズを低減。ANC(アクティブノイズコントロール)と、フェンダーの吸音材追加でエンジンノイズを抑制して静粛性に磨きを掛けています。

くわえてエンジンとモーターの切り替えがよりシームレスとなり、走行中パワーフローメーターを見ても、エンジンとモーターどちらで走行しているのかわからないほどでした。

レクサス LBX ”アクティブ”

とくにリアのショックアブソーバーなどを改良した効果は大きく、やや硬めにセッティングされた足回りでも、揺れを素早く抑えてくれるので、乗り心地は非常に良くなっています。

荒れた路面を走行してもサスペンションがしっかりと仕事をしてくれてフラットな乗り心地を実現しており、乗員に安心感を提供してくれます。

レクサス LBX "アクティブ”

個人的にもっとも気に入ったのは、ステアリング&シフトノブに採用された合成皮革の手ざわり感。

上位パッケージは本革仕様なので、合成皮革はワンランク下に見られがちですが、シットリとした感覚で操舵感も上々。この握り感の良さと電動パワーステアリングの最適化により、運転中のストレスも軽減されています。

コンパクトの利点と上質さをあわせ持つトップレベルのSUV

レクサス LBX ”アクティブ”

高級車に求められる静粛性や走行安定性に加えて、立体駐車場も使えるサイズも魅力のレクサス LBXは、コンパクトSUVのなかでもトップレベルの実力の持ち主です。

萩原 文博|はぎはら ふみひろ

1970年生まれ。10代後半で走り屋デビューし、大学在学中に中古車情報誌の編集部にアルバイトとして加入。1995年より編集部員として本格的に参画し、2006年に独立。現在は、日本でもっとも多くの広報車両を借り出して取材を行うフリーランスの編集者として活動中。中古車の流通、販売店に精通した「中古車相場師」と呼ばれるいっぽうで、新車でもユーザー視点のバイヤーズガイドを中心に、人気車種の動向や流行りの装備の価値評価などを加味した買いのクルマ・グレードの紹介をモットーとしている。

萩原 文博|はぎはら ふみひろ

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