自動車保険の平均や相場はどう決まる?保険料の仕組みについても解説

自動車保険の保険料は年齢や車種、型式をはじめとした9つのリスクによって保険料が決まっています。
自動車保険の保険料が決まる仕組みについて解説しています。
リスク細分型自動車保険とは?

自動車事故が起これば保険会社は保険金を支払うことになります。保険金の支払う可能性の高い人からは多く保険料を集め、保険金の支払う可能性の低い人は保険料を安くして合理的な保険料を算出しています。
そのため自動車保険はさまざまな角度からリスクを計算して、保険料を計算しており、これを「リスク細分化型保険」といいます。
出典:リスク細分型自動車保険 | 用語集 | チューリッヒの自動車保険
保険料に影響する9つのリスク

現在、自動車保険は保険業法施行規則のもと、以下9つのリスクによって保険料が決まっています。
①年齢
一般的に年齢が低いほど事故を起こすリスクが高く、30代・40代に向けて運転技術が身につくためリスクは下がり、保険料は安くなります。
一方、近年の高齢者の事故の増価を受け、高齢者の保険料も値上がり傾向です。
②性別
性別でリスクに保険料を反映させている会社はあまりないようです。
③運転歴
過去の事故歴を保険料に反映させるため、各保険会社は自動車保険にノンフリート等級制度を採用しています。
等級を1等級から20等級にわけ、無事故で更新をするたびに等級を1等級上昇させ、保険料に反映させます。等級が高い人ほど保険料を割引。
一方、事故を起こし、保険を使うと内容によっては3等級ダウン、または1等級ダウンとなり、事故歴を保険料に反映させる仕組みを取っています。
④車の使用目的
自動車の使用目的を通勤・通学、業務使用、日常・レジャーに分類。
業務使用は、利用頻度が最も高くリスクが高いとされ、保険料は最も高く設定されます。ついで通勤・通学。最も安いのは日常・レジャーとなります。
⑤年間走行距離
年間走行距離が長いほど事故を起こすリスクが高いので、保険料が高くなります。
逆に年間走行距離が短いほど保険料は安くなるのです。通販型の自動車保険は走行距離をリスクに反映させるケースが多いです。
⑥地域
自動車事故が多い都道府県で車を運転する場合、保険料が高くなります。都道府県別で過去の保険金支払い実績をもとに計算されます。
⑦自動車種別
車の車種や型式によって自動車を分類する「型式別料率クラス」を採用し保険料に反映させます。
型式別料率クラスも過去の車の車種や型式別の保険金支払い実績をもとに計算されています。
⑧安全装置の有無
衝突被害軽減ブレーキ(AEB)が装着されている自動車とされていない自動車では事故を起こすリスクに差があることから、保険料も変わってきます。
ただし、普通乗用車の場合は(AEB)が装着されていても、未装着の自動車より保険料が安くなるのは3年間のみとしている保険会社もあります。
⑨車の所有台数
複数の自動車を1つの保険会社にまとめると、自動車保険料が安くなることがあります。
このようなリスク細分型自動車保険の保険料を算出する仕組みを知っておくと、自動車保険選びに役立ちます。
代理店型と通販型でも保険料は異なる

自動車保険は、大手損害保険会社を取り扱う代理店型の自動車保険と、インターネット経由で加入する通販型自動車保険では保険料に違いがあります。
通販型自動車保険は、営業所や従業員の数を極力減らし、経費をおさえて運用をしているため、割安な保険料で提供することが可能になっています。
まとめ
- リスク細分型自動車保険は必ずしも保険料が安くなるとは限りません。
- 自動車事故が起これば保険会社は保険金を支払います。そのため、事故を多く起こすリスクの高い人からは保険料を多く。事故を起こさない人は保険料を割安で提供する仕組みになっています。
- ほとんどの保険会社がリスク細分型自動車保険を採用しており、9つのリスクを保険料に反映させています。