プリウスの年間維持費はいくらかかる?新車・中古車の維持費の違いも解説

プリウスの購入を考えている方の中には、「維持費はどれくらいかかるのか」、また「新車と中古車で維持費がどれくらい違うのか」を知りたい方も多いのではないでしょうか。
この記事では、プリウスの中古車と新車の維持費の違いやハイブリッド車の税の優遇について解説します。
- Chapter
- プリウスを購入する時にも税金がかかる
- 中古車のプリウスにの年間維持費の合計金額と、内訳の例を紹介!
- 新車と中古車で、維持費の違いはあるか?
- プリウスの維持費に関する注意点
- プリウスの維持費がどのくらいかかるか調べておこう
プリウスを購入する時にも税金がかかる

自動車を購入するときには様々な費用があり、税金もそのひとつです。
自動車を購入するときの費用の中に「環境性能割」と呼ばれる「燃費性能に応じて課税される税金」があります。
環境性能割は、以前は「自動車取得税」と呼ばれていました。「自動車取得税」は自動車の購入時に課税されていた税金で、燃費によって税率が軽減されていましたが、消費税率が2019年10月に引き上げられたのを機に「環境性能割」という税に改められました。
出典:「自動車取得税」が廃止!「環境性能割」の導入・臨時的軽減! | 経済産業省
新車の場合
新車にかかる環境性能割は、「課税標準額に税率を乗じた額」です。
課税標準額はその自動車の取得価格ですが、オプションパーツなどの「付加物」も取得額に含まれ、税率は燃費に応じて0%から3%になります。
プリウスの場合は「2020年度燃費基準+20%達成車」に該当するため、0%、つまり全額免除になります。
出典:「自動車取得税」が廃止!「環境性能割」の導入・臨時的軽減! | 経済産業省
中古車の場合
中古車にも環境性能割がかかりますが、取得額が500,000円以下の場合には環境性能割はかかりません。また、中古車の取得額は経過年数による「残価率」に応じて減額されるため、課税額も低くなります。
プリウスの中古車は「2020年度燃費基準値+20%達成車」に該当するため、500,000円を超えていても全額免除になります。
出典:自動車税環境性能割 | 東京都主税局
中古車のプリウスにの年間維持費の合計金額と、内訳の例を紹介!

プリウスの中古車を所有しているときにかかる維持費はいくらくらいになるのでしょうか。
維持費には自動車保険料なども含まれるため、人によって価格が大きく変わる維持費もありますが、例えば35才のゴールド免許所有、年間走行距離を6,000km、任意保険を20等級としたときなら、車検がある年では200,000円程度、車検がない年では80,000円程度かかるようです。
以下で、詳しい内訳を解説します。
1:自賠責保険料
プリウスの中古車の自賠責保険料は2年(24カ月)で20,010円になり、1年あたり10,005円になります。
自賠責保険は車検を受けるときに加入します。自動車を新規登録するときの車検期間は3年ですが、初回の車検以降の車検期間は2年になるため自賠責保険料も2年(24カ月)ごととなります。
出典:自賠責保険 保険料例 | 損保ジャパン
2:任意保険料
任意保険の保険料は保険会社や等級、年齢などの条件によって異なります。
プリウスの任意保険の保険料は「35才でゴールド免許所有、年間の走行距離6,000km、20等級」の条件のとき、車両保険なしで14,000円程度、車両保険ありで36,000円程度になるようです。
自動車保険には「型式別料率クラス」があり、車の型式ごとの事故実績によって保険料が変わります。
料率クラスは1から17の17に分けられます。プリウスの料率クラスは(年式によりますが)概ね5から11で特段高いわけではないようです。
3:車検費用
プリウスの車検費用は、(税金などの法定費用を除いて)ディーラーだと40,000円から100,000円程度、ガソリンスタンドや民間整備工場だと20,000円から80,000円程度になるようです。
ディーラーでの車検費用が高くなるのは、「トヨタの正規販売店のため、十分な知識や技術があり、また、ディーラーのみで行っているサービスを受けられるため」です。
現在ではディーラー以外のガソリンスタンドや車検専門店でもハイブリッド車の整備環境が整ってきました。
「細かなサービスは要らない」のであれば、ディーラー以外での車検を考えても良いでしょう。
4:税金
自動車の維持費にはいくつかの税金があり、「自動車を購入するときにかかるもの」と「自動車を所有していることでかかるもの」の2種類に分けられます。
「自動車を所有していることでかかる税金」は、毎年課税される「自動車税」と、車検を受けるときに課税される「自動車重量税」があります。
■自動車税
自動車税は自動車を所有していることにかかる税金で、エンジンの排気量によって課税額が決まります。
プリウスのエンジンの排気量はグレードを問わず1,800ccになり、また、エコカー減税の対象です。2019年10月より前のプリウスの自動車税額は39,500円ですが、エコカー減税が適用される場合は減額されます。
エコカー減税は新車で購入した翌年の自動車税が免除される措置です。エコカー減税は2018年に期限付きで始まり何度か延長されていますが、年度末などで終了することもあるため注意が必要です。
出典:新車の「自動車税」が毎年減税! | 経済産業省
■自動車重量税
車検を受けるときに課税される自動車重量税の税額は、車検を受ける自動車の重さや経過年数によって変わります。エコカーは経過年数が5年まで(2回目の車検まで)免除されます。
プリウスはエコカーに該当するため、2回目の車検までは自動車重量税はかからず、3回目の車検を受けるときに課税されます。
出典:No.7192 自動車重量税のあらまし|国税庁
5:ガソリン代
ハイブリッド車はガソリンエンジンを積んでいるため、維持費としてガソリン代は欠かせません。
(以前の年式のものを含めて)プリウスはガソリン1Lで22.73km走れるようです。ここから走行距離6,000km走行するときのガソリン代を計算してみましょう。
6,000(走行距離)÷22.73(燃費)×123.4(ガソリン単価)で、33,000円程度かかるようです。
新車と中古車で、維持費の違いはあるか?

プリウスはハイブリッド車ですが、新車で購入するときの中古車との維持費の違いは、他の自家用乗用自動車と変わるところはありません。
プリウスを新車で買うときの購入後の最初の車検時期、自賠責保険料、ガソリン代はどれくらいになるでしょうか。
1:最初の車検をする時期
プリウスは自家用乗用自動車の分類になるため、新車における最初の車検は登録日から起算して3年後になります。
一方、中古車の車検は基本的に購入から2年後となります。
出典:自動車検査・登録ガイド|国土交通省
2:最初に支払う自賠責保険料
プリウスを新車で購入するときの車検期間は3年になるため、自賠責保険料は37カ月の27,770円になります。
「37カ月」と1カ月長くなっているのは、「車検日と自賠責保険料の満期日のずれにより自賠責保険の未加入期間が起こらないようにするため」です。
出典:自賠責保険 保険料例(令和3年4月1日以降始期のご契約に適用)|損保ジャパン
3:ガソリン代
プリウスには「走行モード」があり、最新のモデルではガソリン1Lにつき市街地モードで29.9km、郊外モードで35.2km、高速道路モードで31.2km走れるようです。
ガソリンが1Lで123.4円、6,000kmを走行するときのガソリン代を計算すると、市街地モードで25,000円程度、郊外モードで21,000円程度、高速道路モードで24,000円程度になるようです。
プリウスの維持費に関する注意点

プリウスは低燃費で税金も低いという特徴があります。
ただし、プリウスはハイブリッド車で駆動にはエンジンとバッテリーを使いますから、エンジンと駆動用のバッテリーの両方のメンテナンス費用がかかることになります。
メンテナンス費用が高くなるケース
プリウスはハイブリッド車という性質上、メンテナンス費用が高くなることがあります。
ハイブリッドシステムに特有のパーツとして「インバーター」があります。
インバーターの冷却用にもウォーターポンプがありますが、このウォーターポンプが故障するとインバーターも故障してしまうことがあり、インバーターが故障すると修理費用は数十万円かかるようです。
また、プリウスには「補機バッテリー」と呼ばれる、ハイブリッドシステムを動かす電源がありますが「補機バッテリーはバッテリー上がりを起こしやすい」と言われています。
補機バッテリーの交換には30,000円から50,000円程度かかるようです。
プリウスの維持費がどのくらいかかるか調べておこう

自動車を所有するときには、新車、中古車に関わらず様々な維持費がかかります。
税金については、プリウスはハイブリッド車のため環境性能割が適用され、条件によっては自動車税、自動車重量税の優遇措置を受けられます。
車検費用はプリウスの十分な知識や技術があるディーラーで受けるか、ガソリンスタンドや車検専門店で受けるかで変わってくるでしょう。
さらに、年式によって燃費も違ってきます。
プリウスを購入するときには、どのような維持費がいくらかかるか、また、税金の優遇措置が受けられるかも調べておきましょう。