20代独身世帯で購入する方も多いトヨタ・アクア。子育てにもそのまま使えるか?

トヨタ・アクアは、新成人を中心とする若者が挙げる「現在欲しい車」ランキングで上位に入るなど、独身の若者が選ぶ初めての一台としても人気のある車です。燃費性能や運転のしやすさを備え、通勤・通学には便利なアクアですが、将来的に結婚し子どもが生まれてからも乗り続けることはできるのでしょうか?
車の買い替えタイミングも踏まえた上で車選びをしたい方に向けて、本記事では「アクアは子育てでも使えるのか?」「どんな方におすすめ?」などといったポイントについて紹介していきます。
若者にとって現実的な選択肢である「トヨタ・アクア」

ソニー損害保険(ソニー損保)が2020年1月の新成人(1999年4月2日〜2000年4月1日生まれ)に対して行った「新成人のカーライフ意識調査」によると、「新成人が現在欲しい車」第1位にトヨタ・アクアが男女ともにランクインしています。
アクアはハイブリッドモデルのコンパクトカーで、圧倒的な低燃費と運転しやすい取り回しの良さを備えていること、またハイブリッドカーでありながら200万円ほどと購入しやすい価格帯であることから、若者にとって現実的な選択肢として支持されていると言えます。
20代という若い世代の場合、収入面から高額の車は買いづらく、また頻繁に車を買い替えることは難しいという方が多いでしょう。そんな方にとってアクアは、通勤・通学から日常使いまで十分使うことができ、燃費性能の良さから日々のガソリン代も抑えられるコストパフォーマンスの良い車となっています。
出典:ソニー損保、「2020年 新成人のカーライフ意識調査」 | リサーチレポート
アクアは子育てにも使えるの?

そんなアクアですが、長く乗り続けたいと考えた時、子どもが生まれてからもそのまま使うことは可能なのでしょうか?
正直なところ、ファミリーカーとしては他に利便性の高い車種が多数登場しており、アクアが特別子育て世帯に向いている車だとは言えません。ですが、利用シーンや用途によっては、アクアでも十分家族で乗れる一台となります。
例えば、第一子が生まれたばかりの3人家族なら、後席に1台チャイルドシートを乗せてもまだ余裕があります。荷室の最大幅も1,153mmを確保しているので、ほとんどの折りたたみベビーカーも収納可能。第二子が生まれるまでのしばらくの間は、十分乗ることができると言えます。
また4人家族であっても、毎日通勤で車が必要で、軽スーパーハイトワゴンなどをセカンドカーとして使っているのであれば、通勤用に日々のコストパフォーマンスが良いアクアに乗り続けるという選択肢も無しではありません。
家族全員で乗る際には軽を利用するといった工夫は必要になりますが、あまり遠出をしない家庭であればそれでも十分です。
もちろん、4人以上で乗りたい方、狭さが気になる方は、無理にアクアに乗り続けず他の車へ乗り換えるのがおすすめ。利便性や購入予算、維持費などのバランスを見て、アクアに乗り続けるか否かを検討しましょう。
アクアの特長・メリットを紹介!
ここからは、若者にも支持されているアクアの利点や特長などについて紹介していきます。
仮に他の車種への買い替えを検討する際にも、アクアの特長を知った上で車選びの検討材料にすることで、後悔が少ない一台を選ぶことができるはずです。
全車ハイブリッド!圧倒的な低燃費が魅力

アクアの特長といえば、なんといっても燃費性能が良いことが挙げられます。
現行型の2代目アクアにおいては、2WDモデルのWLTCモード燃費が33.6〜35.8km/L、4WDモデルのWLTCモード燃費が30.0〜30.1km/Lと、いずれも30km/Lを超える圧倒的な低燃費を実現。
先代の初代アクアにおいても、JC08モード走行燃費35.4km/Lという世界トップレベル(2011年発売当時)の燃費性能を誇ります。
ガソリン価格が高騰している昨今、燃費が良く給油の回数を減らせる・少ない燃料でも走行できるというのは嬉しいメリット。特にまだ収入が多くなく、日々の維持費を抑えたい若い世代にとってはこれだけでもピッタリの一台といえます。
誰でも運転しやすい取り回しの良さ

運転のしやすさや運転をサポートしてくれる機能が充実していることも、運転初心者が多い若者が車選びをする上では確かめておきたいポイントです。
軽自動車やコンパクトカーは車体が小さいため周囲との距離をはかりやすく、運転のしやすさを重視して選びたい方にはおすすめの車種となっています。
アクアの「B」グレードでは最小回転半径が4.9m、他グレードでも5.2mと小回りが利きやすく、狭い街中や駐車場でもスムーズに運転がしやすくなっています。
またメーカーオプションではありますが、トヨタのコンパクトカーとして初めて「アドバンスト パーク(パノラミックビューモニター<シースルービュー機能>付)」を装備。これは駐車したいスペースの隣に車を停め、スイッチを操作することで、ステアリング・シフト・アクセル・ブレーキ操作を制御して駐車操作をアシストしてくれる機能となっています。
アシスト中はカメラやソナーで周囲を監視してくれるので、駐車が苦手という方でも安心です。
他にも、アクアは全車に予防安全技術「Toyota Safety Sense」を標準装備しているので、安全性についても文句なし。1人での運転はもちろん、家族が増えてからも安心して乗り続けることができます。
小さなボディの割に、きちんと室内・荷室の広さを確保

コンパクトカーはボディサイズが小さい分、車内の狭さを心配する方も多いでしょうが、アクアは「軽く、小さく、扱いやすく」をコンセプトとして無駄を徹底的に削ぎ落とし、コンパクトサイズの割に広々とした室内空間を確保。
前後席間の距離を取ることで、後席も膝・足回りに余裕があり、乗り降りしやすい設計となっています。さらに頭上の広さにもこだわることで、ゆったりくつろげる空間を実現しているのが特長です。

また、荷室の広さもしっかりと確保。可倒式リアシートを前に倒すとフラットな荷室スペースが広がるように設計されているので、大きな荷物も載せやすくなっています。
さらに、先ほども紹介した通り最大荷室幅は1,153mmとなっているので、折り畳んだベビーカー(1,000mm前後)も収納可能です。ベビーカーは子育て世帯にとってお出かけの必需品なので、5名乗車時でもしっかり載せられるスペースがあることが大前提となりますが、その点は問題なさそうですね。
アクアから買い替えるならどんな車がおすすめ?
ここまでアクアの特長や機能について紹介してきました。
アクアはその燃費性能から、若い方にとっては家計に優しく普段使いにピッタリの車。また、コンパクトカーだからといって子どもが生まれたら全く使えなくなるということはなく、子どもが1〜2人までであれば室内の広さ・荷室の広さも確保しているので、ひとまず乗り続けることは可能です。
とはいえ、家族の人数がさらに増えたり子どもが大きくなってくると、やはり手狭に感じるようになる場合もあるでしょう。最初はアクアに乗って、ある程度資金が貯まったら他の車に買い替えようと考えている方も多いかと思います。
ここからは、最後にアクアから乗り換える際におすすめの車をいくつか紹介していきます。
広さや乗車人数を重視するなら、やはりミニバンがおすすめ

乗車人数が5人以上必要になったり、より広い室内空間が欲しいと感じるのであれば、やはり子育て世帯に人気のミニバンから選ぶのがおすすめです。
ミニバンは後席でも開放的なスペースを確保しているほか、シートアレンジが豊富なのでシーンに合わせて自在に空間をアレンジすることができ、利便性が高くなっています。
車体(特に全長)が大きくなるため運転に慣れるまではやや時間がかかりますが、ミニバンを購入できる資金が貯まる頃には車の運転にも慣れてきた方も多く、そこまで不安を抱かなくても大丈夫でしょう。
また、燃費性能はアクアに比べて悪くなるものの、ハイブリッドタイプのミニバンを選べば多少ガソリン代を抑えることができます。
同じトヨタのミニバンを選ぶなら、ベーシックな機能を備え比較的購入しやすい価格帯のノア/ヴォクシー/エスクァイア、上質感を高めたアルファード/ヴェルファイアなど、多くの選択肢があります。予算や用途などに合わせて、ピッタリのモデルを探すと良いでしょう。
維持費はそのままに、室内の広さを確保したいならトールワゴン

購入費用の予算がミニバンを購入するほど用意できない場合や、かかる維持費はキープしつつより広い車に買い替えたい場合には、普通車のトールワゴンもおすすめの選択肢です。
中でも、同じトヨタ車であれば「ルーミー」は買いやすく使い勝手も良い一台。新車でも150〜200万円ほどで購入可能で、中古車であればより安く買うことができます。
機能性も申し分なく、子育て世帯に人気の両側パワースライドドアは全車に標準装備。豊富なシートアレンジも可能で、前席から後席へのウォークスルーもできます。
また予防安全機能も十分で、小回りの利きも軽自動車並みと運転のしやすさという条件もクリアしているなど、コンパクトカーであるアクアからの買い替えにはぴったりの一台と言えます。
費用重視で、できるだけ節約するなら軽スーパーハイトワゴンも◎

室内空間の広さは確保したいものの、購入にかかる費用や維持費が節約できることを最優先に車選びをしたいなら、軽スーパーハイトワゴンをファミリーカーに選ぶというのも無しではありません。
軽自動車ということで、かかる税金や維持費(車検費用、燃料代など)、購入費用が普通車よりも抑えられる点が大きな魅力です。
軽スーパーハイトワゴンは、軽自動車ながら車高を最大限高めることで室内空間を広げているのが特長。5人の乗車人数いっぱいで乗っても窮屈さを感じない、ゆったりとした乗り心地を実現しています。
また、セカンドカーとして子育て中のママが運転することも多いため、女性に嬉しい小物収納や装備も充実。家族で運転を交代しても、誰でも運転しやすいのもポイントです。
このジャンルで選ぶなら、ホンダ・N-BOX、ダイハツ・タント、スズキ・スペーシアが人気3トップ。どれも広々とした空間や充実した機能を備えているので、デザインの好みや細かな装備の違いで選ぶのがおすすめです。