メルセデス・ベンツAクラスの全モデル徹底解説!ハッチバック・セダン・CLAの違いと選び方

メルセデス・ベンツのエントリーモデルであるAクラスには、現在、ハッチバックやセダンにくわえ、4ドアのCLAクーペとそのワゴン版のCLAシューティングブレークなど、多彩なバリエーションが用意されています。
どのモデルが自分に最適なのか迷っている方も多いのではないでしょうか?
そこで今回は、それぞれの特徴や適したユーザー層を詳しく紹介します。
- Chapter
- 実質的なエントリーモデルのAクラスハッチバック
- ライバル不在、上質かつコンパクトなAクラスセダン
- ヒットしたCLSのコンパクト版CLAクーペ
- 流麗なスタイリングも魅力。CLAシューティングブレーク
- 多彩なバリエーションを展開するAクラス
実質的なエントリーモデルのAクラスハッチバック

Aクラスを代表するボディ形状であり、良い意味でカジュアルなイメージのハッチバック。
現行型の4代目Aクラス(A177)のボディサイズは、全長4,430mm×全幅1,800mm×全高1,400mmで、機械式立体駐車場に多い高さ制限1.55m、幅制限1.85mにも対応。
最小回転半径は5.0m(Mercedes-AMG仕様は5.4m)と、小回り性能の高さも魅力です。
またハッチゲートと4:2:4分割のリアシートにより、大きな荷物や長尺物を積載できるという利点もあります。
エンジンは、1.4L直列4気筒ガソリンターボ、2.0Lディーゼルターボのほか、AMG仕様には出力が異なる2タイプの2.0L直列4気筒ターボを設定。
とくに421馬力(310kW)版の「AMG A45 S」は、同セグメントトップクラスのスポーティな内外装や走りを享受できます。
中古車市場での流通量がもっとも多く、多彩な選択肢が揃っているのもポイントです。
ライバル不在、上質かつコンパクトなAクラスセダン

Aクラスセダン(V177)は、2019年デビューの現行型で追加された新しいモデルです。Cセグメントでは貴重な存在で、直接的なライバルはアウディ A3セダンしかありません。
サイズは、全長4,560mm×全幅1,800mm×全高1,455mmで、最小回転半径は5.0m(Mercedes-AMG 35は5.4m)と、取り回しの良さはハッチバックと同等。
ボディ剛性や音・振動対策では、リヤバルクヘッドを備えることもありハッチバックよりも有利です。
室内と荷室が明確に分けられているため、後席に座る頻度が高く、フォーマルな雰囲気も重視するのならセダンがおすすめ。
エンジンは、1.4Lターボ、2.0Lディーゼルターボに、AMG仕様は306馬力(225kW)版の2.0Lターボを積む「AMG A35」を設定しています。
ヒットしたCLSのコンパクト版CLAクーペ

メルセデス・ベンツ CLAは、スポーティでスタリッシュな4ドアクーペのデザインをまとい2013年にデビューしました。
現行AクラスのMFAプラットフォームをベースに作られた2代目CLAクーペ(C118)は、Aクラスハッチバックよりも260mm長く、30mmワイドで、30mm高い、全長4,690mm×全幅1,830mm×全高1,430mmというボディサイズに、ホイールベースは2,730mmとハッチバック、セダンと同値です。
スタイリッシュな外観に特徴があるいっぽうで、気になる後席は大人でも実用に足りる空間を確保。4人乗車する機会があるからといって諦めるほどの居住性ではありません。
ただし座面の位置が低く、後ろ下がりのルーフラインにより開放感の高さまでは望めません。
パワートレインは、ハッチバックと同様。スタイリッシュな外観だけでなく、実用になる後席、460Lという大きめの容量を確保するトランク(ハッチバックは320〜1,210L)など、普段は2人までの使用がメインで、急なゲストでも対応できるのがクーペです。
流麗なスタイリングも魅力。CLAシューティングブレーク

スタイリッシュなステーションワゴンであるCLAシューティングブレークも現行型が2代目(X118)です。
全長4,690mm×全幅1,830mm×全高1,450mmというボディサイズで、最大の長所は505〜1,370Lという広大な荷室容量。
5.1mの最小回転半径でありながら多くの荷物を積み込むニーズにも応えてくれます。
さらに、ルーフラインが異なるCLAクーペよりも後席頭上まわりに余裕があり、積載性にくわえて後席の快適性も重視したいのなら最適解です。
パワーユニットは、2.0Lディーゼルターボと、306馬力版(A35)と421馬力版(A45)の2.0Lターボを積むAMG仕様を用意。
街乗りに向く1.4Lターボを設定せず、2.0Lディーゼルターボ搭載車以上としているのは、荷物を積んでロングドライブをする機会の多いニーズに応えるラインナップともいえそうです。
多彩なバリエーションを展開するAクラス

ハッチバックとセダンは、全幅を1.8mに抑えることで駐車場に制約がある場合でもより選択しやすいサイズであることもポイント。
CLAクーペは、パーソナル感のある佇まいを漂わせながらも急なゲストにも対応する後席居住性に、フォーマルな場面でも見劣りしない存在感。
CLAシューティングブレークは、スタイリッシュなステーションワゴンでも積載性を犠牲にしたくない人に最適なモデルになっています。