【ライター解説】マツダ・CX-5の魅力とは?美しさだけではない"マツダで一番売れている"理由を徹底解説!【動画あり】

2012年12月に初代が登場したマツダのSUV、「CX-5」。
今回「車選びドットコム」のYouTubeで紹介するCX-5は2016年末のフルモデルチェンジで大きく進化し、2017年2月から販売されている2世代目です。
デザインは流麗に進化。インテリアはより上質に。そして走りも大幅にレベルアップ。そんなCX-5は、国産のこのクラスでは唯一のディーゼルエンジン搭載車となっていることにも注目ですね。
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CX-5はマツダでもっとも多く生産されている

なんと美しいデザインのSUV。
マツダ「CX-5」を見て、多くの人はそう感じるのではないでしょうか。
CX-5はミドルクラスのSUV。マツダのラインナップの中では「CX-30」よりもひとまわり大きく、「CX-8」に比べると短い車体です。
それらの全長を比べると、CX-30が4395mm、CX-5は4545mm、そして3列シートのCX-8は4900mm。全幅は1840mmとワイドですが、日本でも苦労せず扱える範囲といっていいでしょう。
「1800mmを超えると駐車場が狭く感じる」という声もありますが、一般的な駐車場なら気になりません。ただ、古い立体駐車場など、1台の駐車枠が狭い駐車場では乗り降りに気を遣うこともあります。
CX-5は2012年2月に初代デビューが登場していますが、今回「車選びドットコム」のYouTubeで紹介したCX-5は2016年末にフルモデルチェンジし、2017年2月から販売されている2世代目。
フルモデルチェンジではプラットフォームをブラッシュアップするとともに、スタイルを刷新。より上質で、より美しいデザインはCX-5の大きな魅力です。
ところで、CX-5にはどんなライバルがいるのでしょうか。
トヨタ「ハリアー」をはじめ、日産「エクストレイル」、ホンダ「CR-V」、スバル「フォレスター」、そして三菱「アウトランダー」など数多く存在。何を隠そう、競合ひしめくクラスなのです。
その理由のひとつが、海の向こうのアメリカ。彼の地ではSUVが大人気ですが、なかでもこのクラスが販売の中心になっているのです(なんだか日本人がイメージするアメリカのSUVよりも小さいですね)。
アメリカでの人気ジャンルとなっていることの影響は、しっかりとCX-5にも表れています。
それは世界全体での販売台数。2020年のCX-5のグローバル販売台数は、36万1051台。何を隠そう、マツダでもっとも販売台数の多いモデルなのです(マツダの生産台数の1/4以上を占める)。
ちなみにナンバー2は「MAZDA3」で23万9498台、ナンバー3は「CX-30」で17万8921台となっています。MAZDA3の人気も高いですね。

では、CX-5は強豪ぞろいのライバルの中でどんな特徴と魅力があるのでしょうか。
ひとつは「美しいデザイン」ですが、そのほかでも「インテリアの仕立ての良さ」「豊富なパワートレイン」などがあげられます。
インテリアの仕立ての良さは、デビューから4年以上が経つ現時点でもハリアー以外のライバルに対してリードしていると断言できるクオリティ。ダッシュボードなどの表面処理も、クロームやレザーによる飾りのセンスの良さも、スイッチひとつひとつの精密さも、素晴らしい仕上がりです。
このところのマツダ車の美点はインテリアの上質さで、CX-5はそんなマツダ車の中でも上級クラスに属するだけに、気合が入っていますね。
ハリアーのインテリアも、大胆に革を張ったような仕立てで目を見張るものがありますが、CX-5もそれに負けず劣らずハイレベル。上質さでオーナーを包み込み、満足度を高めてくれるのです。
とことんこだわっている運転環境

運転席は、「ドライバー中心の設計」というマツダのこだわりをしっかり感じさせるもの。
まず、シートの出来が素晴らしいです。
マツダが「宇宙飛行士が無重力の宇宙空間で自然に取る姿勢から発想を得た」と説明するシートは体重をしっかり分散させて受け止める構造であるとともに、クッションのやわらかさなども絶妙。その出来のよさは土屋圭市さんの「座り心地がいい。変にフラフラしていない」というコメントからも伺えますね。
また運転ポジションにも凝っていて、たとえば足元は、運転席に座ったドライバーの体の中心に対してアクセルペダルとフットレストがしっかり左右対称になるように配置。
アクセルペダルは、一般的な吊り下げ式ではなく下側を支点とし、足の動きに対して自然で踏み続けても疲れにくい、通称「オルガン式」を採用しています。

いっぽう後席は、足元は自慢できるほど広くないのですが、十分と言えるスペースは確保。土屋さんも「凄い広いわけではないけど、居心地は悪くない」とコメントしていますね。
リクライニング調整はもちろん、上級グレードになると後席用のUSBアウトレットや、クラス唯一となる後席シートヒーターを備えているのもちょっとした自慢。クラスを超えた装備の充実もまた、CX-5の注目すべきポイントなのです。

ラゲッジスペースは、ある程度大きなSUVだけに大きなスーツケースもしっかりと飲み込む容量。90Lサイズだと2つは問題なく積めます。
しかし、単に広いだけではありません。シート格納は荷室側面にあるリモコンを使って簡単におこなえ、左右分割なだけでなく中央だけを独立して倒すことができる3分割なのもトピック。
4人がゆったり乗車しつつ、釣竿やスノーボードのような長尺物が積めるのが便利です。国産のこのクラスでは唯一の採用なんですよ。
加えてテールゲートを跳ね上げると自動的に開くトノカバーを全車に採用し、上級グレードでは電動式のテールゲートを組み込むなど荷室周辺の使い勝手も装備も充実しています。
ネガが見当たらないディーゼルエンジン

CX-5は、パワートレインも特徴があります。それは、自然吸気とターボが選べるガソリンエンジンに加えて、このクラスの国産車では唯一の、ディーゼルエンジン。
ディーゼルエンジンといえば騒音とか振動が気になる人もいることでしょう。しかし、土屋圭市さんも「ディーゼルエンジンでも音が気にならない」コメント。
ほかにも、「滑らか」「(ディーゼルだと)言われなきゃわからない」「(トルクがあって発進加速が力強いから)街乗りが楽」と好印象の連発。
CX-5はディーゼルエンジン比率が高いのですが、それはクルマとして完成度が高いからだということが分かります。
しかも、そのディーゼルエンジンはどんどん進化。
2017年2月にフルモデルチェンジしてデビューしたのち、2018年2月には可変ジオメトリーターボチャージャーなどを採用、2020年12月には中~高回転域のトルクを太くし、その結果加速が伸びやかになりました。
そんなディーゼルエンジンにはMTもあるので、次はぜひ土屋さんにそっちも乗ってインプレッションして欲しいですね。

そんなCX-5は、いったいどんな人に向いているでしょうか。
まずは美しいデザインのSUVを求めている人。そして高級感のあるインテリアを重視する人。さらにディーゼルエンジンのSUVに乗りたい人。
また、MTでSUVを運転したい人にもオススメです。