要注意!中古車購入時のトラブル|実際にあった6つの事例も紹介
中古車を買ったら調子が悪い、故障してしまった、購入時に聞いていた話とは異なる車だった、といったトラブルを聞くことがあります。
そこで、実際にあった事例6つをもとに、中古車を買った後にトラブルに合わない方法と、トラブルにあった時の対処法を紹介します。
- Chapter
- 中古車トラブルが起こってしまったら?
- 【実際に起こった!?】中古車トラブルの事例
- 中古車購入する際にチェックするポイント
- 【必見!】中古車トラブルが起こった場合の相談窓口
- 中古車トラブルを防ごう
中古車トラブルが起こってしまったら?
中古車トラブルは、購入時に起きるトラブルと購入後に起きるトラブルがあります。
中古車は、他のユーザーが使用していた車ですので、それまでの使用状況によりいろいろなトラブルが起こる可能性があります。
購入した中古車にトラブルに発生したら、すぐに販売店に問い合わせてみましょう。
【実際に起こった!?】中古車トラブルの事例
中古車は、購入後にとんでもない問題が発覚することがあります。
その中には、中古車店が悪意を持って隠していた問題と、中古車店も見抜けなかった問題があります。
いずれにしても、ユーザーにとっては大きな問題となることに変わりはありません。
そこで、中古車を買った後によく見られるトラブル事例を6つ紹介して、それぞれの対処方法を解説します。
1:メーターの改ざん
車検証に車検時の走行距離が記載されることが義務付けられて、その数はかなり減ってはいるものの、まだまだあるのが、実際の走行距離とメーター表示が異なる事例です。
メーターが改ざんされた車を販売した場合、販売店は車両代金、登録代金のほか、車購入時にかかった費用を全て返還する義務があります。
メーター改ざんは一般の人が容易に見抜けないので、隠れた瑕疵(かし)といい、代替ではなく費用の全額返済が基本です。
ただし、メーター改ざんが発覚してから1年以内に申し出ないと無効となります。
2:事故車と気づかず購入
購入した中古車が、高速道路で風切り音がひどかったり、ハンドルが取られたりなど、車が通常より安全性能に欠けていることがあります。
その場合、修復歴詐称の可能性が高いです。
修復歴を隠して販売された場合、自動車公正競争規約の修復歴の表示義務に違反しているので、契約の無効と取り消しを販売店に申し立てられます。
3:販売店が予告なく納期を延期
中古車を購入して予定納期を販売店から知らされますが、納期が延長されることがあります。
よくある納期の延長は、オプションパーツの入荷遅れです。パーツの入荷が遅れれば当然納車も遅れることになります。
この他には、販売店の不手際で書類の用意が間に合わない、または後回しになっていることもあります。
いずれにしても、販売店に早期に問い合わせをして、理由を説明してもらうことが重要です。
4:車が急に動かなくなった
車が動かない場合は、エンジン、トランスミッションといった、車にとって重要な部分にトラブルがある可能性が高いです。
動かなくなった場合、販売店に連絡をしますが、保証がない時や保証期間を過ぎていることから実費を請求されることがあります。
しかし、車には自然消耗で不具合が出る部分とそうでない部分があります。
自然消耗以外の不具合で車が動かない場合は、売り主の瑕疵担保責任となり、損害賠償請求が可能です。
5:タイヤ未交換
中古車購入時に、タイヤ交換を販売店にお願いする契約を結んでいることがあります。しかし、タイヤが交換されずに納車されることがあります。
実際に契約書に記載されているのに、約束が守られていない場合は、しっかりと対応を求めることが大切です。
契約書に記載があるということは、タイヤ費用も含まれていますので、そのままにせず販売店に連絡しましょう。また、口約束だけでは守られないこともあるので、契約書に記載してもらいましょう。
6:購入後に傷が見つかった
中古車購入後に、傷が見つかる事例も報告されています。
販売店で車を見たときに傷がなく、納車後に洗車すると傷を発見することがあります。しかし、このような場合の傷は、販売店にクレームを話しても、相手にしてもらえません。
納車後に発覚した傷では、どの時点で傷がついたか判断できないからです。
そのため、傷のチェックは、納車受け渡しの時点でしっかり行いましょう。
中古車購入する際にチェックするポイント
中古車を購入する際に、販売店とトラブルにならないために購入前に気を付けるポイントがあります。
多くのトラブルの事例は、購入前に車の確認をしていないことから発生しています。
中古車購入時に、以下の6つに気を付けるだけで、後々のトラブルを回避できる可能性が高まるので、ぜひチェックしてみてください。
1:シートの汚れ
2:車体の歪み
3:車両状態の確認
4:サビつき
5:オイルのような臭い・甘い臭い
6:試乗する
1:シートの汚れ
中古車を購入に車内を確認すると、シートが汚れていたという事例があります。
購入前に、汚れなどがないかすべてのシートを確認することが必要です。
特に、ミニバンやSUVで3列目シートが折りたたまれて展示されているときには、シートを起こして汚れなどがないかよく確認しましょう。
2:車体の歪み
中古車は事故歴がなくても、ハードな使い方をしているとボディに歪みが生じることがあります。
また、事故車でも修理が完璧でなければ、外板部品の取り付けに無理が生じて、歪みが出ることがあります。
購入後に他の整備工場などで修復歴が発覚する事例の報告も少なくありません。
中古車を選ぶときには、車を遠目から見て歪んでいないか、立ち姿は不自然でないか確認した後、左右の開口部の隙間を比べたりする必要があります。
3:車両状態の確認
車を購入する際は、車の状態を詳しく知ることが大切です。
車の状態を一般の人が目で見て知ることはなかなか難しいですが、中古車にはフロントガラスに年式や装備品、そして走行距離といった細かい表示がされています。
また、点検の有無や修復歴、保証といった多くの情報を得ることができるでしょう。
中古車のプライスボードは、値段だけの表示ではなく、車両の状況を表示する役目も果たしています。
4:サビつき
中古車購入後に発覚する事例として多いのが車のサビです。
展示車両は綺麗に磨かれているので、ぱっと見てサビがない綺麗な車に見えます。
サビの出やすいポイントは、ホイールハウスのアーチ部分やロッカーパネルと呼ばれるドア開口部のステップ周りなどです。
このほか、スポット溶接で2枚以上合わせてある部分は錆に注意しましょう。
5:オイルのような臭い・甘い臭い
車から普段感じたことがないオイルのような臭いがないか、また甘いような臭いが漂っていないかも確認しましょう。
オイルのような機械的な臭いを感じたら、エンジンオイルなどが漏れている可能性があります。また、甘い臭いがするとLLC(ロングライフクーラント)が漏れている可能性が高いでしょう。
どちらも、エンジンに致命的なダメージを与えるので、臭いのチェックは重要となります。
6:試乗する
中古車を購入する前には、できるだけ試乗することが重要です。
中古車を試乗すると、展示車を眺めているときでは感じられない多くの情報を感じ取ることができます。
乗り心地やハンドリングはもちろん、スムーズに加速するのか、異音や異臭はないのかといったことなど、走行性能のほかに快適性に関わる部分が見えてきます。
【必見!】中古車トラブルが起こった場合の相談窓口
ここまでで紹介した事例のようなトラブルに見舞われたときに、販売店で相手にされないことも少なくありません。
そのような場合は、決して泣き寝入りする必要はなく、しかるべき団体に相談しましょう。中古車購入後にトラブルとなった場合に相談できる窓口を4つ紹介いたします。
自動車公正取引協議会
自動車公正取引協議会は、消費者庁公正取引委員会から認定されたルールである「自動車公正競争規約」を運用する機関です。
国産車や輸入車を扱う中古車店が加盟しています。加盟店で購入した際にトラブルがあった場合は、最初に自動車公正取引協議会に相談しましょう。
自動車製造物責任相談センター
自動車製造物責任相談センターは、中立な立場で、自動車やカー用品の販売店と購入者の間に立ち、的確な助言で問題解決をサポートする団体です。
国民生活センター
国民生活センターは、自動車に限らず、消費者問題や暮らしの問題に取り組む機関です。消費者が商品やサービス全般で問題が生じた場合、国民生活センターでは、苦情などを公正な立場で解決します。
国内だけでなく海外からの商品購入でも越境消費者センターを紹介することで、問題解決の手伝いを行なっています。
日本中古自動車販売協会連合会
日本中古自動車販売協会連合会(JU中販連)は、中古車の健全な発展を図るために、消費者の利益の保護、安全、環境の保護などの国の行政施策に協力しています。
日本各地に中古車相談室を設け、中古車に関する質問に答えています。また、中古車の購入方法やトラブル事例なども公開しており、中古車購入には非常に参考になる機関です。
中古車トラブルを防ごう
中古車は、新車とは違いコンディションは1台ごとに異なっています。そのため、消費者が中古車を購入する際には、入念な車の確認が必要となります。
中古車トラブルの原因は、安易な契約がほとんどであり、しっかり現車確認と契約書の確認をしていれば、避けられた事例も多くあります。
中古車トラブルを避けるために、自分が納得できるまで良く吟味して中古車を選ぶようにしましょう。