中古でフォルクスワーゲン・up!を買うならこの車種がオススメ!

欧州Aセグメントのスモールカー(コンパクトカー)であるフォルクスワーゲン・up! は、VWのエントリーモデルです。狭い道が多い欧州では、伝統的に小さなクルマが毎日の足として欠かせない存在になっています。
初代限りで生産、販売終了となってしまいましたが、小気味よい走りが魅力で、軽自動車以外の貴重な選択肢になっています。
欧州Aセグメントの小粋なコンパクトハッチ

フォルクスワーゲン・up!は、欧州Aセグメントに分類できるスモールカーとして、2012年10月に日本デビューを飾りました。
2ドア、5ドア仕様を設定し、低速用の衝突被害軽減ブレーキ「シティエマージェンシーブレーキ」をはじめ、フロントサイドエアバッグ、横滑り防止装置の全車標準化など、欧州車らしい安全装備も充実ぶりも光っています。
フィアット500、アバルト(500/595など)フィアット・パンダ、ルノー・トゥインゴ、スマート・フォーフォーあたりが現在、日本の中古車市場で買えるAセグメントモデルになっています。

up! のボディサイズは、軽自動車よりも65mm長いだけで、抜群の小回り性能、駐車のしやすさが魅力です。
キャビンの広さにはもちろん限りがあるものの、大人4人が無理なく座れるパッケージングをはじめ、ラゲッジは通常時で251L、後席折り畳み時で951L(VDA)という容量を確保。
2人までの乗車が多いのなら毎日のゲタ代わりとして十分に実用になります。

エンジンは、1.0Lの直列3気筒で、トランスミッションはシングルクラッチトランスミッションの5速AGSが組み合わされていました。
このトランスミッションは、2ペダルではあるものの、機構的にはMT(AMT)ですので、トルコン付ATやCVTからの買い替えだとギクシャクした変速フィールが気になるはずです。
また、MT派の人にとっては、これなら3ペダルのMTのように自分でクラッチを操作した方がいいという出来映えでした。
しかし、年次改良やマイナーチェンジなどを機に、変速フィールの「間」やショックが小さくなるなど、後期型になるほど改善されてきた感があります。
そのほか、運転席側に助手席のパワーウインドウスイッチがないなどの割り切りもありますが、エントリーモデルとしての合理性の高さも随所に感じさせます。
クロスオーバーテイストが加わった cross up! も人気モデル

2015年8月には、クロスオーバーテイストが付加されたcross up!が設定され、その後、同モデルが限定車として再登板、三度登場するなど、定番的な人気を獲得しています。
2018年6月には、限定車としてスポーツグレードのup! GTIが発売されています。
GTIには、116PS/200Nmの1.0Lターボエンジンに、待望の6速MTが組み合わされ、コンパクトホットハッチならではのスポーティな走りを堪能できます。
ほかにもup! with beatsやspice up! などの限定車が設定されていて、個性的な仕様を選択することができるのも美点です。
いまが買い時といえるup! 低走行距離の物件も多め

中古車市場でのタマ数も欧州車では多めといえるでしょう。まだ年代的にも狙い所といえるのがフォルクスワーゲンup!。
スモールカーなのに高速道路でも走行安定性に優れ、その気になればロングドライブもこなしてくれるup! ですので、走行距離を重ねた個体もあり、かなり値落ちしているモデルもあります。
距離を重ねた個体でとくに注意が必要なのがAGSのトラブル。記録簿のチェックは必須でしょう。一方で、予算が許せばほとんど走行していない物件や保証が残っている認定中古車などもまだある時期といえます。
また、新車の販売状況と同様に、中古車市場でも5ドアモデルが圧倒的に多く、先述したクロスオーバーのcross up! も根強い人気があります。スポーティ派にならMTのGTIを指名したいところです。