中古車はいまが買い時!? 3代目(30系)アルファードの維持費はどれぐらい?
2023年6月21日、Lサイズミニバンの人気モデルであるトヨタ アルファード/ヴェルファイアがフルモデルチェンジを行い、4代目へと進化を遂げました。
人気モデルが世代交代を行うと、新車への乗り換えなどで先代の中古車が増える傾向にあります。
ここでは、そんな3代目(30系)アルファード/ヴェルファイアの維持費について解説しましょう。
日本の誇る高級ミニバンは中古車でも大人気
4代目の登場によって、にわかに活気づいているのが旧型になった3代目(30系)アルファード/ヴェルファイアの中古車市場です。
2023年6月20日現在、アルファードの中古車は約1,195台が流通していて、中古価格帯は約250-750万円。
いっぽうヴェルファイアは約800台が流通していて、中古価格帯は約200-550万円と、アルファードのほうが台数も価格帯もうわ回っています。
なかでも流通台数が多いグレードが、2.5Lガソリンエンジンを搭載したアルファードの2.5S Cパッケージ(2WD)です。
ここでは、その人気の2.5S Cパッケージを中心にアルファード/ヴェルファイアの維持費を検証します。
税金
税金は、自動車税、車検ごとに支払う重量税です。これらの税金は車の性能、年式によって軽減措置が取られているものもあります。
自動車税(種別割)
自動車税とは毎年4月1日の時点で自動車の所有者に課せられる都道府県税で、自動車の総排気量によって税額が決まります。
アルファード 2.5S Cパッケージやハイブリッドモデルに搭載されている、エンジン排気量は2,493ccなので、自動車税(種別割)は1年間で4万3500円、それ以外の3.5Lモデルの場合は5万7000円です。
※税額は令和元年10月1日以後新車新規登録の自家用車の場合
重量税
自動車重量税は、クルマの新規登録の際や車検時に自動車の重量に対して支払う税金で、新車の場合は3年ぶん、それ以降は車検の際に2年ぶんをまとめて支払います。
中古でアルファード/ヴェルファイアを購入した場合、エコカー減税対象車のハイブリッド車と、エコカー減税非対象車のガソリン車では税率が変わります。
人気グレードの2.5S Cパッケージ(2WD)は、車両重量が2,010kgなので自動車重量税は2年で4万1000円ですが、2.5Lガソリン(2WD)のアルファードG、S、X(4WD含む)、ヴェルファイアのX 、V、Z、ゴールデンアイズⅢなどは、車両重量が2.0t以下で2年間で3万2800円。
上記以外の2.5Lガソリン車と3.5Lガソリン車は、アルファード 2.5S Cパッケージ(2WD)と同じ4万1000円。
ハイブリッド車はエコカー減税対象車なので2万5000円です。
車検代
日本の制度では、自動車を運行するにあたり、自家用乗用車は新車登録日から3年後、それ以降は2年ごとに車検が義務付けられています。
車検費用は、法定費用および車検検査基本料(車検ラインを通す費用)が最低限かかります。
法定費用は、以下のとおり。
自動車重量税:自動車の重量に応じてかかる費用です。
自賠責保険料:最低限の自動車保険で、人身事故のみが保証対象。車両に対して加入が義務付けられている保険です。
印紙代:車検証や、検査ラインを使用するための費用を納めるために必要です。重量税も印紙購入します。
検査手数料:継続検査料2,300円。こちらは国や、都道府県に納める費用なので修理工場に預ける際には前もって準備しておきましょう。
アルファード/ヴェルファイアは15万円前後?
ディーラーでの車検費用をネットで検索したところ、基本料金(継続検査料、24カ月点検、代行手数料)が4万5980円。
法定費用(自賠責保険料、印紙代、重量税)が6万250円で、合計10万6230円でした。
それにオイルやワイパーといった消耗品を交換することを考えると、ざっと15万円ほど用意しておいたほうが良いでしょう。
自賠責保険料
アルファードの自賠責保険料は、2023年4月からの新保険料で24ヶ月で1万7650円、25カ月で1万8160円です。
自賠責保険は、すべての自動車に加入することが義務付けられているもので、強制保険とも呼ばれています。
車検切れの中古車の場合は、車検期間より1カ月長い25カ月加入するのが一般的です。
任意保険料
2020年式アルファードで、某自動車保険サイトで任意保険料の見積もりをとってみました。
運転者の年齢:53歳
年齢制限:30歳以上
運転免許証の色:ゴールド以外
使用目的:家庭用
年間走行距離:9000km以下
保険証券:発行しない
上記の条件で見積もりしたところ、最低限の補償内容プラン(対人・対物は無制限、人身障害は車内のみ補償型で1名につき3,000万円)で年間約4万5960円でした。
それに補償範囲の広い一般型の車両保険を付けると13万6920円。補償範囲を絞ったエコノミー型では8万9280円となります。
燃料代
ここでは1ヶ月の走行距離を500km、年間走行距離を6,000kmとして燃料代を割り出してみます。
アルファード 2.5S Cパッケージ(2WD)の燃費は、WLTCモードで12.4m/L。実走行はその8割が目安といわれているので、約9.9km/Lを基準に計算します。
使用燃料はレギュラーガソリン、価格は1Lあたり163円(2023年6月データ)です。
2.5S Cパッケージ(2WD)で年間6,000km走行するためには、約606Lのガソリンが必要となり、年間9万8778円の燃料代が掛かる計算です。
いっぽうハイブリッド車のエグゼクティブラウンジSの場合は、カタログ燃費が18.4km/Lで、実走行を約14.7km/Lで計算。
年間6,000km走行するためには約408Lの燃料が必要ですが、ガソリンは、2.5S Cパッケージ(2WD)と同じレギュラーガソリンなので、燃料代は年間6万6504円。
1カ月当たりで見ると、2.5S Cパッケージが約8,239円。HVエグゼクティブラウンジSは約5,542円で、その差はひと月あたり約2,700円となります。
メンテナンス費用
愛車を快適に乗るためには、定期的なメンテナンスは必須です。
メンテナンスでもっともポピュラーなオイル交換は、工賃込みで約8,000円、エンジンオイル交換とオイルフィルター交換では約1万2000円とになります。
推奨されているオイル交換のタイミングは、1万5000kmまたは1年です。
メンテナンス費用を抑えるならディーラーで用意される、スマイルパスポートと呼ばれるお得なメンテナンスパックがおすすめ。
定期点検とユーザーの好みで選べるメンテナンスメニューがパックになったもので、購入後1カ月までと次の車検までの期間によっていくつかのコースが設定されています。
中古車は前オーナーがどのように使用し、どれくらいの頻度でメンテナンスしていたのかにより、コンディションが異なります。
そのコンディションの判断に重要なものが整備記録簿です。これは人間で言えばカルテのようなもので、これまでのメンテナンスの履歴がわかります。
中古車を購入する場合、この整備記録簿があるかないかだけでなく、しっかりと記載されているのかをチェックすることが非常に大切です。