自動車税が安くなる!? ダウンサイジングターボを使ったおすすめSUV3選
ダウンサイジングとは、クルマではおもにエンジン排気量を小さくした『ダウンサイジングエンジン』と、小さなクルマに乗り替える層を示す「ダウンサイザー」の2つを指すことが多くなっています。
今回は、前者のダウンサイジングエンジンがテーマ。そのなかからおすすめのクロスオーバーSUVを3台紹介します。
- Chapter
- 小排気量をターボで補うダウンサイジングという考え方
- 代表例がフォルクスワーゲンT-Cross
- ホンダ CR-Vにもダウンサイジングターボを設定
- 三菱 エクリプス クロスは1.5Lターボを搭載
- まだあるダウンサイジングターボSUV
小排気量をターボで補うダウンサイジングという考え方
ダウンサイジング(直噴)ターボエンジンの考え方は、フォルクスワーゲンが直噴ターボのTDI(ディーゼル)、TSI(ガソリン)エンジンで広く世に知らしめました。
日本では、マツダがDISIターボをマツダスピード アテンザに搭載。初出となる時期は、偶然にも両社ともに2005年でした。
大排気量から小排気量にダウンサイジングすることで、排ガス規制をクリアし、燃費向上を図るのが基本的な考え方。
ただし排気量を小さくすると動力性能の面で悪影響が出てしまいますので、ターボやスーパーチャージャーなどの過給器を使って、排気量を小さくして足りなくなったパワーを補っています。
これにより車種によっては自動車税の区分が1つまたは2つ下がり、毎年の税金が安くなるというわけです。
なおVWは、初期のTSIでスーパーチャージャーとターボのダブル過給器を採用していました。
現在もダウンサイジングターボやターボを使わずに排気量を小さくするダウンサイジングの考え方もありますが、その後、アウディは適正な排気量を示すライトサイジングという呼称を使い始め、行きすぎた小排気量化に歯止めを掛けています。
さらに、近年ではマイルドハイブリッドなどの電動化により、小排気量の加勢をモーターに担わせるものが多くなっています。
代表例がフォルクスワーゲンT-Cross
輸入SUVでもっとも売れているコンパクトSUVのフォルクスワーゲンT-Cross(T-クロス)。
999cc(1.0L)の直列3気筒ターボは、最高出力85kW(116PS)/最大トルク200Nmというスペックで、数値こそ平凡ではあるものの1270kgという軽量ボディもあって山道でも必要十分といえる加速を披露してくれます。
組み合わされるデュアルクラッチトランスミッションのDSGは、ATやCVTから乗り替えると、発進時のつなぎで若干違和感を覚えこともありますが年々熟成されています。
中古車市場では、導入記念車の「1st」や中間の「Style(スタイル)」が多くなっています。
ホンダ CR-Vにもダウンサイジングターボを設定
2018年8月に発売されたホンダの5代目CR-Vは、2022年12月に販売を終えています。
ハイブリッド車のほかに、吸排気デュアルVTCを備えた直噴1.5L VTECターボ仕様を設定しています。
ステップワゴンにも積まれていた「L15B」型は、2.4LのNAエンジンに匹敵する最大トルクに加え、高回転まで気持ちよく回るエンジンで、車両重量も1.5t級に収まっていることから想像よりも走ってくれます。
5代目CR-Vは物件数も多く、いま狙い目の1台です。
三菱 エクリプス クロスは1.5Lターボを搭載
三菱自動車のコンパクトSUV、エクリプス クロスは2018年3月に発売されました。
発売時は、新開発の1.5Lダウンサイジング直噴ガソリンターボエンジンのみで、奇しくもホンダと同様に、2.4LのNAエンジンを超える中低速トルクを謳っていました。
実際に同ターボ車の走りは排気量から想像するよりも軽やかで、4WD車には車両運動統合制御システム「S-AWC」を採用するなど、ハンドリングの良さと路面状況に応じた高い悪路走破性を享受できます。
まだあるダウンサイジングターボSUV
そのほか、1.2Lターボを設定していたトヨタ C-HR、ダイハツ ロッキー/トヨタ ライズに設定されていた1.0Lターボなどもあります。
排気量によっては自動車税も抑えられるダウンサイジングターボエンジン搭載車ですが、車種によっては過給が始まるまでのトルク感が薄かったり、ピーキーな加速になりがちだったりする面もあるので注意が必要です。
また最新のハイブリッド車などの電動車両と比べると、車両価格はともかく燃費で見劣りする例も珍しくありません。
クルマの乗り方や求める動力性能なども含めて検討したいところです。