3列シートSUVをファミリーカーに選ぶのはアリ? 子育て世代も使いやすいおすすめSUVを紹介
ファミリーカーと言えば3列シートを備えるミニバンが定番ですが、違う車種を選びたい…と考えている方もいるのではないでしょうか。
そんな時、同じく3列シートを持つ車を選ぶとなると、候補となるのがSUVです。ただ実際のところ、3列シートのSUVでもファミリーカーとして活用できるのか不安がありますよね。
本記事では、子育て世代でも使いやすい3列シートSUVについて、その特長やポイント、おすすめの車種を紹介します。
3列シートSUVはファミリーカーにできる?
ミニバンと比べるとガソリン代が安く済む
子どもが生まれると何かとお金がかかるため、できれば車にかかる諸費用などは抑えたいところです。その点においては、ミニバンよりもSUVの方が燃費性能が良い車が多く、維持費の節約につながります。
最近はミニバンでも、コンパクトサイズのミニバンやハイブリッドエンジンを搭載するモデルなどもあり、燃費性能は向上しています。とはいえ、良くてもWLTCモード燃費で15.0〜20.0km/L程度です。
一方、SUVは20.0km/L以上の低燃費である車も多くあるほか、ディーゼルエンジンを搭載する車であれば燃料は軽油となり、レギュラーエンジンに比べて燃料費が安くすみます。
そのため、家計に優しいSUVは意外と子育て世代に向いている車と言えます。
家族全員で乗る機会が少ないなら、SUVでも十分
大人数でも乗車可能な広い室内空間やゆとりある後席はミニバンのメリットですが、毎日の通勤などで頻繁に使う場合や、家族全員で乗る機会が少ない(週末のみ・年1〜2回の旅行程度)場合、それがかえってデメリットとなることもあります。
通勤などでは1人で乗る時間が多くなるため、広い室内空間と大きな車体を持つミニバンではかえってガソリンを無駄に消費してしまい、維持費の面ではあまり効率的とは言えません。また、室内が広いことで空調もききづらく、それも燃料の消費に繋がってしまいます。
通勤などで頻繁に車が必要で、家族全員で乗る機会は少ないのであれば、ガソリン代の安さや普段の運転のしやすさを優先してSUVを選ぶというのもアリと言えます。
かつ、SUVは長距離ドライブやお出かけの際にもパワーを発揮してくれるので、普段使いからレジャーまで幅広く活躍してくれます。
チャイルドシート装着後のスペースを考えると、3列シートSUVが◎
さて、SUVを条件に車選びをする場合、2列シートか3列シートかを考える必要があります。
一般的な4人家族であれば、後列のゆとりを考えると2列シートSUVの方が快適に過ごせるでしょう。
ただ、後席にチャイルドシートを2台乗せる必要がある若い子育て世代などの場合、2列シートSUVでは後席はかなりぎゅうぎゅう詰めの状態に。また2列シートSUVは5人乗りが可能な車でありながら、いざという時にもう1人乗るという使い方はさすがに難しく、使い方の幅は狭まってしまいます。
そのため、子育て世代であればぜひ3列シートSUVも候補に入れて検討するのがおすすめです。
逆にこんな人は、SUVは向いていないかも?
ガソリン代が安く済むことや普段使いや運転がしやすいことから、3列シートSUVはファミリーカーとしても十分使うことは可能ですが、必ずしも万人におすすめできるわけではありません。
例えば、子育て世代を中心に大人気のスライドドアはSUVには搭載されておらず、また車高も高めに設定されているため、小さな子どもが1人で乗り降りするには不向きです。また5人以上で乗車する機会があるのであれば、同じ3列シートでもミニバンとSUVではやはりミニバンの後席の方が圧倒的な快適さを誇ります。
こういった機能を備えた車を選びたいのであれば、SUVはファミリーカーとしてはあまり向いているとは言えません。ミニバンのメリットとSUVのメリット、またデザインの好みなどをよく比較した上で、優先すべきポイントを押さえて車選びをしてみましょう。
おすすめの3列シートSUVを3車種紹介!
ガソリン代が抑えられ、通勤からレジャーまで幅広く活躍できる3列シートSUVは、意外と子育て世代にもおすすめの車であることが分かったかと思います。
また、子育て世代でも購入しやすい価格帯であることも重要。予算次第では、新車だけではなく中古車も選択肢に加えることでピッタリの一台が見つかるはずです。
そういったポイントを踏まえて、ここからは子育て世代にもおすすめの3列シートSUVを3つピックアップして紹介します。
マツダ・CX-8(6人乗り)
マツダ・CX-8はマツダの洗練されたデザインコンセプト「魂動デザイン」を採用したラージサイズSUVで、6〜7人乗りの3列シートを設定しています。
人気なのはやはりそのデザイン性。大人数で乗車できるサイズを備えつつ、上質で高級感のある磨き上げられたエクステリアとインテリアを備えているのが特長です。
またこのデザインをより際立たせてくれるボディカラーも魅力の一つで、人気のソウルレッドクリスタルメタリックはもちろん、新色のプラチナクォーツメタリックやポリメタルグレーメタリックなど、深みのある全8色をラインアップしています。
CX-8には3種類のシートバリエーションが用意されており、利用シーンや用途に合わせて高機能なセカンドシートのタイプを選択することができます。
子育て世代におすすめしたいのは、6人乗りの「キャプテンシート&角度調節機構付アームレスト(センターウォークスルー)」タイプ。SUVでは珍しく2列目から3列目へのウォークスルーが可能となっており、3列シートSUVでありがちな3列目への乗りにくさを解消しています。
また、3列目に子どもが乗っていても2列目からスムーズに移動してお世話をしたり様子を見ることもでき、子育て世代にとっては使い勝手が良いモデルとなっています。
この機能を標準装備しているのは、ガソリンモデルの25S Smart Edition、25S PROACTIVE、25S Black Tone Edition、25S L Packageと、ディーゼルモデルのXD Smart Edition、XD PROACTIVE、XD Black Tone Edition、XD L Package。
先に紹介した維持費のメリットを考えると、ディーゼルモデルから選択するのが長期的にはお得でおすすめです。
日産・エクストレイル(7人乗り)
日産・エクストレイルはミドルサイズSUVに属する車で、5人乗り(2列シート)と7人乗り(3列シート)のモデルが設定されています。
スタイリッシュさと躍動感を両立したデザインは街中にも馴染み、洗練された印象。
一方で、あらゆる路面に対応可能な電子制御4WDシステム「インテリジェント4×4」を搭載するなど、アウトドアやレジャーのお供としても頼もしい機能を備えており、家族でのお出かけにもピッタリの一台です。
エクストレイルで3列シートを搭載する7人乗りモデルは、現行グレードでは20Xi、20Xi Vセレクションのみで設定されています。
サードシートは必要に応じてコンパクトに格納することもできるので、2列シート車並みの積載力も備えているのがポイント。
4人家族であれば、2列目を後ろに下げて広さを確保しつつベビーカーなどの大きな荷物も余裕で積み込むことができますし、子どもが増えても3列目シートを出して使うことができるので、子育て世代でも長く乗り続けることができるSUVと言えます。
ホンダ・CR-V(7人乗り)
ホンダ・CR-Vは、エクストレイルと同じく5人乗り(2列シート)と7人乗り(3列シート)のモデルを設定しています。
CR-Vの一番の特長は燃費性能の良さ。同車にはパワーシステムにe:HEVを搭載しているグレードが用意されており、WLTCモード燃費はFFモデルで21.2km/L、4WDモデルでも20.2km/Lという低燃費を誇ります。
ただ、e:HEVを搭載するのは5人乗りモデルのみで、7人乗りモデルはガソリン車のみのラインアップとなるため、選ぶ際には注意が必要です。
とは言え、7人乗りでもWLTCモード燃費はFFモデルで14.2km/L、4WDで13.6km/Lと、十分低燃費と言える範囲。乗車人数が多いSUVで燃費にもこだわるならおすすめの車と言えます。
現行型のCR-Vで7人乗りが可能なのは、ガソリンモデルのEX、EX・Masterpiece、EX・BLACK EDITIONとなっています。
CR-Vでは、燃料タンク形状を工夫することで2列シート仕様と全長を変えずに3列シートを実現しています。そのため、3列シートモデルであっても運転の取り回しがしやすいのがメリットです。
3列目に乗り込む際には、2列目シートを跳ね上げてスペースを大きく広げることができるので、コンパクトながら乗降のしやすさも備えています。
また、3列シートを採用しつつ荷室容量も確保。開口部の低さにもこだわって設計されているので、ベビーカーを積み込む際も高く持ち上げる必要がなく、楽に載せることができるのが子育て世代には嬉しいポイントです。
利用シーンに合った3列シートSUVを選ぼう
街乗りにも適したクロスオーバーSUVを中心に、近年人気が高まっているSUV。スライドドアを搭載していないといったデメリットはあるものの、乗り心地がよくお出かけにも使いやすいことで、子育て世代でもSUVを選ぶ方は増えてきています。
3列シートを選ぶべきかどうかは、乗車人数はもちろんですが、実際にどのようなシーンで車を使うかを考えた上で検討するのがおすすめです。将来的な家族構成やどの位置に誰が乗るかなど、実際の利用シーンに合った車を選びましょう。