街乗りからアウトドアまで活躍するスズキ スペーシアギアの中古車を徹底解説。賢い買い方教えます

各軽自動車メーカーから続々と新型が投入され、活気づいているジャンルが、軽スーパーハイトワゴンにSUVテイストを加えたクロスオーバー風モデルです。
その草分け的存在のスズキ スペーシアギアは、2024年に2代目がデビュー。日常でもアウトドアでも使える装備で人気のスペーシアギアの初代と2代目の中古車について、より賢く上手な選び方を解説します。
- Chapter
- クロスオーバー風スーパーハイトワゴンの先駆者:スペーシアギア
- 軽スーパーハイトワゴンのクロスオーバー市場を構築したスペーシアギア
- 初代モデルのコンセプトを受け継ぐ2代目スペーシアギア
- 遠出をするならターボ搭載車。街乗り中心であればNAでも十分
クロスオーバー風スーパーハイトワゴンの先駆者:スペーシアギア

スズキ スペーシアギアは、軽スーパーハイトワゴンにSUVテイストを加えたクロスオーバー風モデルとして、2018年12月に2代目スペーシア(MK53S)のラインナップに追加され、スマッシュヒットを飛ばしました。
ダイハツ タントファンクロス、三菱 デリカミニ、ホンダ N-BOX JOYというフォロワーを生み出し、軽スーパーハイトワゴンのなかで、ひとつのジャンルを構築しています。
ここでは、その先駆者であるスペーシアギアの中古車についてピックアップします。
軽スーパーハイトワゴンのクロスオーバー市場を構築したスペーシアギア

近年の軽自動車のクロスオーバーモデルといえば、ハイトワゴンをベースにしたスズキ ハスラーが代表格で、ダイハツがキャスト アクティバやタフトで追随しています。
いっぽう両側スライドドアを備えた軽スーパーハイトワゴンでは、初代スペーシアギアが市場を構築。各メーカーからフォロワーも生まれました。
コンセプトは、ジムニーのような本格オフローダーではなく、内外装の加飾や撥水加工が施されたシート、ラゲッジなどにより、普段使いにちょっとした遊び心や利便性を加味している点がポイントです。
パワートレインは、NAとターボエンジンで、全車マイルドハイブリッドを搭載。
後席両側ワンアクションパワースライドドアをはじめ、室内のスリムサーキュレーターや水濡れや汚れを気にせず使える撥水加工が施された専用ファブリックシート、防汚タイプのラゲッジフロアやシートバック背面にくわえて、後席右側のパーソナルテーブル、メッシュタイプの助手席シートバックポケットなどにより、日常使いからオフタイムまで重宝する装備が充実しています。

ちなみに2023年にデビューしたライバルの三菱 デリカミニは、4WD車に165/60R15タイヤと専用ダンパーを採用して、操縦安定性などの走りを磨きあげて差別化を図っていますが、スペーシアギアは、整備されたキャンプ場やスキー場などであれば高い最低地上高や4WDでなくてもアクセスできる場所が多いという判断から、日常での使い勝手を損なうことなく、美点を加えていくという考え方で設計されています。
初代モデルのコンセプトを受け継ぐ2代目スペーシアギア

本体の3代目スペーシア(MK54S)の登場から11か月後となる2024年9月に、スペーシアギアも2代目にスイッチしました。
専用フロントマスクをはじめとしたエクステリアやボディカラーの設定、撥水加工シート、砂や泥汚れにも強い防汚タイプラゲッジフロアを備えるインテリアなどの専用装備を用意。
さらに、リアシートには3代目スペーシアで初採用となったオットマン/レッグサポート/荷物ストッパーの1台3役を担う「マルチユースフラップ」も装備しています。
この2代目も、すでに中古車市場に出回っています。

登場年月の新しさから想像できるように、2代目はいわゆる未使用車や走行距離の短い個体がとても多く、価格という中古車の美点を享受できるのか各物件を見極める必要があります。分かりやすくいえば、価格面での旨味はまだあまりありません。
そうなると、初代が狙い目になりますが、人気の軽スーパーハイトワゴンということもあり、走行距離が短い個体を中心に、強気の価格設定をしているケースが多いようです。
とはいえ、多走行とはいえない物件で比較的手ごろな値付けをしている個体もありますので、希望のモデルを根気よく探すことが賢い買い物への近道です。
遠出をするならターボ搭載車。街乗り中心であればNAでも十分

初代スペーシアギアは、NAとターボエンジン搭載車があり、キャンプなどで高速道路を使う機会が多いのなら、やはりターボは欲しいところです。
2代目もスペック上の動力性能どおり、ターボのほうが明らかに力感があり、同じような使い方をするのならターボ搭載車を指名したいところです。
初代、2代目ともに2WDにするのか、4WDにするかは、ほかの軽スーパーハイトワゴンと同様に、非降雪地域か降雪地域かで4WDが必要か否かで選択するのが基本。
ウインタースポーツに頻繁に出かけるのなら4WDを選んでもいいでしょう。