街で気になる”エモい”スタイル。2000年前後生まれの気になる中古車を徹底解説

街なかで見かけるちょっと”エモい”クルマ。気になるけど車名が分からないという人は少なくありません。
その多くは1990年代から2000年代に発売されたもので、トラブルに気を使うことなく、安価で乗るにはいまが最後のチャンスです。
そんなエモいクルマのなかから、編集部が独自にピックアップした、おすすめの5台を紹介します。
- Chapter
- 2000年前後生まれのエモいヤツ
- トヨタ bB(ビービー)
- フォルクスワーゲン The Beetle(ザ・ビートル)
- 日産 エクストレイル(T31)
- 日産 ラシーン
- マツダ ロードスター(NC)
- 2000年代前後のエモカーを気兼ねなく乗れるのはいまが最後?
2000年前後生まれのエモいヤツ

街なかや出先で気になる、他とはちょっと雰囲気が違うクルマはありませんか?
やたらと四角い見た目だったり、昔風の見た目だったり、丸っこかったり、“エモい感じになんとなく惹かれる”そんな人は少ないはず。
でもよほどクルマに詳しい人がそばにいなければ「なに、アレ?」で終わってしまい、車名もわからず、いつしか記憶の片隅に…なんてことはしばしばです。
そこでここでは、街なかで見かけるエモいスタイルをまとったおすすめ中古車を解説します。
トヨタ bB(ビービー)

トヨタ bBは、2000年デビューのコンパクトトールワゴンです。子どもが描いたような、スクエアな外観が目を惹きます。
初代bBには前期と後期のほかにリアのカーゴスペースをデッキタイプにした「オープンデッキ」というユニークなモデルも販売されました。
中古車は50万円くらいから購入できますが、いまだにコアなファンから人気を集めていることもあり、程度の良い個体は100万円前後することもあります。
いっぽう2005年にデビューした2代目は、初代の使いやすさはそのままに、妖しさやいかつさを盛り込むことで、ワイルドで存在感のあるスタイリングに変化しました。
愛嬌があると言ったら断然初代のほうかもしれませんし、初代にはアメリカから逆輸入された左ハンドルの「サイオン xB」もあります。
※画像は北米トヨタのサイオン xB
フォルクスワーゲン The Beetle(ザ・ビートル)

フォルクスワーゲン ザ・ビートルは、ニュービートルの後継モデルとして2012年に発売されました。
ルーツは、1938年にデビューしたフォルクスワーゲン初の量産車タイプ1(ビートル)。日本でもカブトムシの愛称で多くの人に親しまれ、現在はヒストリックカーとして人気です。
その初代タイプ1をオマージュして生まれたモデルが、1998年発売のニュービートルであり、後継のザ・ビートルです。
モデルチェンジによりニュービートルよりマッチョでスポーティな印象のエクステリアとなったザ・ビートルは、1.2Lターボエンジンを搭載したグレードをボトムに、2.0L TSIエンジン、1.4L TSIエンジンのRライン系がラインナップされました。
レトロな見た目のザ・ビートルですが、乗ればドイツ車の質実剛健な雰囲気。また、2.0Lモデルでは胸のすく走りを堪能することも可能です。
シートカバーなど、室内をドレスアップするアフターパーツが豊富に流通していることもザ・ビートルの特徴で、自分オリジナルのザ・ビートルに仕立てる楽しみもあります。
日産 エクストレイル(T31)

日産の2代目エクストレイル(T31型)は、2007年から2013年まで販売されたSUVです。
スタイリッシュで都会的なSUVが多いなか、無骨ながら飽きのこないデザインがエモさを増長しています。
遊びにガシガシ使える撥水シートと、汚れたギアを遊んでそのままクルマに放り込めるように防水仕様になっているトランクなどで、アクティブなライフスタイルを楽しむユーザーを中心に人気を集めました。
エンジンは、2.0Lと2.5Lのガソリンと、2.0Lディーゼルターボをラインナップ。駆動方式は、FFと4WDがあり、4WDモデルには「ALL MODE 4×4-i」が搭載されていて、優れた悪路走破性を兼ね備えています。
いっぽう2WD車は、中古販売価格が安いことがポイント。新しいものでも2013年式ですので、少々のキズは折り込み済みで中古車を探すと良いと思います。
安さにひかれて駆動方式を確認しないで購入すると、後から気づくということもありますので駆動方式の確認は忘れずに。
日産 ラシーン

日産 ラシーンは、1994年にデビューしたコンパクトSUVです。
ドラえもんを使った広告で親しみやすさをアピールしていたラシーンは、Be-1やフィガロなどに続く日産パイクカーの第5弾として市場に送り出されました。
当時のB13型サニーをベースに作られており、搭載エンジンは1.5Lを基本に、1997年に追加された1.8Lと、翌年の2019年に追加された2.0Lを用意。トラスミッションは4速ATで、1.5Lのみ5速MTがありました。
駆動方式は全車4WDですが、1.5Lはビスカスカップリング式の4WD、それ以外のモデルはセンターデフとビスカスカップリングを組み合わせたフルタイム4WDの「アテーサ」が採用されました。
四角いデザインのボディは、バックドアも非常に特徴的で上下に開閉可能。上側はルーフまで回り込んだデザインで、大きなも荷物も取り出しやすい構造になっていました。
現代のクルマと比較すると安全装備などで劣りますが、コンパクトでカクカクしたデザインは唯一無二。少しだけ時代を先取りしてしまったようです。
マツダ ロードスター(NC)

マツダの3代目(NC系)ロードスターは、初代から続く「人馬一体」という人間中心のクルマづくり深化させるべく、プラットフォームを刷新。
足まわりはフロント=ダブルウイッシュボーン、リア=マルチリンクという組み合わせとなり、2.0L直列4気筒エンジンを搭載。
車両の前後重量配分を50:50とし、パワーステアリングを電動化してわずかな入力量にも俊敏に反応するダイレクトなハンドリングを実現するなど、走行性能にもこだって設計されています。
しかしこの改良によって、車両重量、ボディサイズともに拡大。本来のライトウェイトスポーツイメージから外れてしまったことで、市場での人気はイマイチでした。
そのおかげで、現在は掘り出しモノ的存在になっています。
本来の幌タイプ以外に「RHT」と呼ばれるリトラクタブルハードトップが追加されたのもNCロードスターのトピックのひとつ。こちらは1台でクーペとオープンが楽しめる希少なモデルとなっています。
2000年代前後のエモカーを気兼ねなく乗れるのはいまが最後?

紹介したクルマは、2000年前半に発売されたモデルが中心ですので、パーツの供給、車体の程度からいっても、一般のシロウトが安心して乗れるのはいまが最後。
中古車の台数も減少傾向にありますから、車選びはまず車体の程度を優先して、ボディカラー、装備などは妥協することも大事です。