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3シリーズの最上級グレードM340i xDrive【試乗レポート】

BMW M340 xDrive 2023

高いハンドリング性能とパッケージングによって、スポーティセダンの世界的なベンチマークとなっているのがBMW 3シリーズです。

7代目となる現行型3シリーズは2018年のパリモータショー(パリサロン)で発表され、2019年1月から日本市場に導入。

同じ年の外国メーカー新車登録台数では第6位、翌年は5位に輝くなど、堅調な人気を維持しています。

Chapter
ルーツは1962年のノイエ・クラッセ
マイナーチェンジでシャープになった外観
“駆けぬける歓び”を具現化する最上級グレード

ルーツは1962年のノイエ・クラッセ

3シリーズ 1st−6th 

BMWセダンのルーツは、ノイエ・クラッセ(新しいクラス)と呼ばれた1962年発表のBMW 1500です。

BMW 1500は、4ドアセダンが5シリーズ、直列6気筒エンジンを積んだ2500および2800は7シリーズ、2ドアの1600-2は後に3シリーズへと発展する02シリーズへとつながる今日のBMWセダンの礎となったモデルでした。

BMW 1500 1962

その後、1975年にE21型と呼ばれる初代3シリーズが、ミュンヘンのオリンピックスタジアムで発表されます。

1982年にE30型と呼ばれる2代目3シリーズが登場。1985年には、BMW初のフルタイム4WDモデル。そして1987年にはBMW初のステーションワゴン、ツーリングが追加されました。

3代目のE36 3シリーズは1990年に登場。AピラーとCピラーを大きく傾斜させたクーペ志向のデザインが特徴です。リアサスペンションは従来のセミトレーリングアーム式から、マルチリンク式へと変更されました。

1998年にE46型と呼ばれる4代目3シリーズが登場。空力性能の向上と車両の積極的な姿勢向上に重点を置いたデザインを採用したことで、歴代もっとも売れた3シリーズになっています。

2004年に登場したE90と呼ばれる5代目3シリーズは日本人デザイナーが携わったデザインを採用しています。

2012年に登場したF30と呼ばれる6代目は、ボディサイズの拡大によって全幅が1,800mmを超えていましたが、日本導入モデルは専用のドアハンドルを装備することで、機械式立体駐車場に対応した全幅1,800mmにおさめています。

そして2019年1月、G20型と呼ばれる現行型3シリーズセダンが導入されました。

マイナーチェンジでシャープになった外観

BMW M340 xDrive 2023

2019年1月に日本での販売が開始された7代目3シリーズは、2022年9月にマイナーチェンジを実施しています。

エクステリアデザインは、デイタイムランニングライト機能を採用した最新のLEDヘッドライトにより、シャープな印象を強めるとともに、ダブルバー採用のキドニーグリル、フロントエプロンのワイド化によってパワフルなデザインとなっています。

ルーフラインが描く流麗なシルエットが特徴のサイドビューは、ロングホイールベース、ショートオーバーハング、コンパクトなプロポーションによってスポーティさを強調。

BMW M340 xDrive 2023

リアデザインは、コンビネーションライトをより細く水平なラインに変更するとともに、マフラーのテールパイプ径を90mmまたは100mmとすることでパワフルな印象を強めています。

BMW M340 xDrive 2023

インテリアデザインでは、12.3インチのメーターパネルと14.9インチのコントロールディスプレイを一体化させた最新のBMWカーブドディスプレイの採用により、優れた視認性と高い操作性を実現しています。

センターコンソールのシフトレバーは、コンパクトなシフトセレクターに変更。パドルシフトが全モデルに標準装備となりました。

スポーティさと洗練された美しさを併せ持つ新世代のデザインを採用した7代目は、AIを活用した新開発のインテリジェント・パーソナル・アシストをBMWで初導入したこともトピックです。

BMW M340i xDrive 2023

安全装備には、高性能3眼カメラを使用した最新の運転支援システムを採用。

この高性能3眼カメラシステムは、長距離、中距離、周辺監視と個々のカメラに役割を特化させることで、より正確なレーンキーピング性能と、離れた場所や広い視野での危険予測が可能となっています。

2023年6月時点のセダンのラインナップは、最高115kW(156ps)/最大トルク250Nmを発生する2.0 L直列4気筒ガソリンターボエンジンを搭載するエントリーモデルの318i。

同じ2.0Lターボで最高135kW(184ps)/最大トルク300Nmを発生する320iと、320iの2.0Lターボに電気モーターを追加したハイブリッドモデルの330e。

最高出力140kW(190ps)/最大トルク400Nmを発生する 2.0Lディーゼルターボの320d、最高出力285kW(387ps)/最大トルク500Nmを発生する3.0 L直列6気筒ガソリンターボエンジンを搭載するM 340iという5つで、駆動方式は後輪駆動を中心に、320dとM 340i にxDriveと呼ばれる4WDを用意。

車両本体価格は318iが568万円、もっとも高いM 340i xDriveが1074万円となっています。

“駆けぬける歓び”を具現化する最上級グレード

BMW M340 xDrive 2023

試乗したモデルは、その最上級グレードにあたるM340i xDriveです。

全長4,725mm×全幅1,825mm×全高1,440mmというボディに、最高出力285kW(387ps)/5,800rpm、最大トルク500Nm/1,800-5,000rpmを発生する3.0L直列6気筒ガソリンターボを搭載。

トランスミッションは8速AT、駆動方式はフルタイム4WDシステムのxDriveです。

BMW M340 xDrive 2023

車両重量は1,730kgですが、1,800回転という低回転域から最大トルクを発生するエンジン特性により、非常にスムーズに加速します。

重めにセッティングされたステアリングフィールと、アダプティブMサスペンションにより、ドライバーは思いのままにM340iをコントロールすることが可能です。

Mというバッジが付いていることもあり、コンフォートモードでも乗り味は硬めですが、ワインディングを走ると、クルマとの一体感を感じる気持ちの良い走りが味わえます。

BMW M340 xDrive 2023

ライバルは、メルセデス・ベンツCクラスです。4ドアセダンに加えてステーションワゴンも用意するなどボディラインナップも似ています。

またボディサイズをはじめ搭載しているエンジン種類やFRの駆動方式そして、価格帯もクロスオーバーしており、まさにライバルと言える関係です。

※最新の中古車情報を掲載している都合上、中古車情報と記事内容が相違している場合があります。

萩原 文博|はぎはら ふみひろ

1970年生まれ。10代後半で走り屋デビューし、大学在学中に中古車情報誌の編集部にアルバイトとして加入。1995年より編集部員として本格的に参画し、2006年に独立。現在は、日本でもっとも多くの広報車両を借り出して取材を行うフリーランスの編集者として活動中。中古車の流通、販売店に精通した「中古車相場師」と呼ばれるいっぽうで、新車でもユーザー視点のバイヤーズガイドを中心に、人気車種の動向や流行りの装備の価値評価などを加味した買いのクルマ・グレードの紹介をモットーとしている。

萩原 文博|はぎはら ふみひろ

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