軽自動車からフルサイズミニバンまで、予算150万円!で探した掘り出し車、なにがある?

150万円で買うことのできる中古車は数多くありますが、そのなかから編集部が厳選してジャンル別におすすめを5台選びました。
メンテナンスの心配が少なく、それでいて没個性にならない、ちょっとイケてる選択の5台を、おすすめする理由とともに解説します。
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- 高級ミニバンならこれ:日産 エルグランド
- 輸入車なら定番のこれ:メルセデス・ベンツ Cクラス
- リセールと実用性ならこれ:ホンダ N-BOX
- 国産スポーツカーならこれ:スバル BRZ
- 流行りのSUVなら在庫も多いこれ:日産 エクストレイル
車の購入を考えた場合、150万円という予算は軽自動車の新車では中間グレード、普通自動車でもコンパクトカーまでという、なんとなく中途半端な金額。
普段使いならそういったコンパクトサイズでも問題はありませんが、4人家族でのお出かけや道具の多いアウトドアレジャーに使うとなると役不足です。
しかしながら物価は上がっても給料がそれほど上がらない現代において、それ以上の出費はかなりの痛手。
そこで家族でドライブに使えてお買い得感のある車を中心に、150万円で狙いたいおすすめの掘出し物をジャンル別に5台ピックアップしました。
高級ミニバンならこれ:日産 エルグランド

ライバルのトヨタ アルファード/ヴェルファイアの人気に押され、年を追うごとに影が薄くなっている感のある日産 エルグランド(3代目/E52)。
2010年のデビューから現在まで、マイナーチェンジを繰り返し販売が続けられているロングセラーです。
日産のフラッグシップミニバンとして磨きがかけられた3代目エルグランドは、刷新されたプラットフォームの恩恵もあって、低床でシャープなスタイリングが特徴。
パワートレーンは、2.5L 直列4気筒のQR25と3.5L V型6気筒のVQ35エンジンに、いずれも6速マニュアルモード付きのCVTが組み合わせ。駆動方式はFFと4WDが準備され、生活スタイルに合わせた駆動方式が選べます。
室内は7人乗りと8人乗りを用意。2020年のマイナーチェンジ前までのグレードは、「XG」「ハイウェイスター」に特別仕様車「VIP」とオーテック製「ライダー」の4タイプ。
マイナーチェンジ以降は、XGが廃止され「ハイウェイスター S」「ハイウェイスター プレミアム」の2タイプを基本に「ハイウェイスター アーバンクロム」「ハイウェイスター プレミアム アーバンクロム」「VIP」「オーテック」というラインナップになりました。
そのなかで150万以下で狙えるのは、2015年までの初期モデル。修復歴ありであれば2020年のマイナーチェンジ前も視野に入ってきます。
アラウンドビューモニターは純正ナビに装着されていますが、デュアルサンルーフやBOSEオーディオといった装備はメーカーオプションなので、購入時のチェックは忘れずにしましょう。
輸入車なら定番のこれ:メルセデス・ベンツ Cクラス

2014年から2021年まで販売されたCクラス(W205)は、1982年にデビューして一世を風靡した190シリーズの流れを汲むコンパクトなメルセデス・ベンツです。
基本設計は約10年以上前にさかのぼるCクラス(W205)ですが、アルミニウムを50%以上使用するなどして軽量化されたボディと、フロント4リンク、リアマルチリンクサスペンションの足まわりは、いま乗っても古さはあまり感じられず、現代のメルセデスライドをしっかり享受できます。
またステアリングアシスト付きの「ディストロニックプラス」や、「PRESAFEブレーキ」なども搭載されていますので、安全性に関しても十分満足できるレベルです。
150万円以下で狙うなら、初期のC180やC200のセダンがおすすめ。装備が豪華になったアバンギャルドもありますが、走行距離5万キロ以上の個体になります。
リセールと実用性ならこれ:ホンダ N-BOX

軽乗用車の枠をこえたサイズ感や、ベージュをベースに仕立てられた飽きのこない内装が、老若男女問わずおすすめできるホンダ N-BOX。
標準装備された「Honda SENSING 」は8つの基本機能に加え、オートハイビームや後方御発進抑制機能も搭載され、事故を未然に防ぐ能力にも長けた点が第一の魅力。
さらにスーパーUV ・IRカットパッケージは赤外線と紫外線を軽減させるガラスを全面に採用。室内には、アレルゲンを不活性化させるアレルクリーンプラスシートを用意するなど、女性や小さいお子さんにも優しいクルマとなっています。
新車価格は新型でも165万円〜というN-BOXですが、あえて150万円で探せる掘り出し物としてピックアップ。その理由にピンときたあなたは立派な中古車ジャンキーです。
ピンと来てないという方に説明すると、理由はリセールバリューにあります。狙うのは、2代目のJF3.4型の標準ボディ、登録済みの未使用車。「G」または「L」グレードなら150万円で手に入れることができます。
2023年10月に新型車がデビューばかりで、いまがまさに先代モデルの登録済み未使用車を手にいれるチャンスです。
この2代目の中古車相場は、今後ゆるりと落ちると思いますが、現在「G」や「L」の中古車をみると、走行距離2〜3万キロ程度の個体で、支払総額は110万円から135万円あたり。
これをもとに予想をたてると、いまN-BOXの未使用車を手に入れて、3年間所有して2〜3万キロを走っても、比較的高値で買い取ってくれる期待が持てます。
仮に3年後に100万円で売れれば、年間20万円以下で乗れることになり、流行りのサブスクよりも安く自分の車を所有できるというわけです。
とはいえ、あくまで予想なので外れることもありますのでその点はご容赦ください。
国産スポーツカーならこれ:スバル BRZ

スバル BRZの先代モデル(ZC型)は、スポーツカー市場が高騰するなかで、順調に価格が下がり手の届きやすいものになってきました。
A型からH型まで8回のマイナーチェンジを経て熟成されたBRZのエンジンは、2.0Lの水平対向4気筒。”超低重心“を特徴とし、ステアリングフィールにもこだわっています。
トランスミッションは6速MTまたは6速E-AT、駆動方式はFRのみです。
FRレイアウトは、いまや“化石”と揶揄されることもありますが、現代のハイブリッドやEVの車両が台頭するなかで、BRZは“ピュアスポーツ”の楽しみを提供する数少ない車です。
初期のグレードは「RA」「R」「S」の3つでしたが、後にワンメークレース車両「RAレーシング」や、大人の雰囲気なエクステリアやインテリアを備えた「プレミアムスポーツパッケージ」、STiコンプリートカー「ts」などが限定で追加されています。
150万円で狙えるのはE型とよばれる2018年モデルまでです。
日本の文化に根ざした数々のアフターパーツメーカーが多くのモディファイやチューニングパーツを提供されているので、150万円で購入してコツコツと自分流に仕上げる楽しみもあるBRZ。
国産ピュアスポーツカーが気になっている方は、シルビアやスカイラインのように中古価格が高騰して、文字通り“高嶺の花”になる前に、手に入れるのが吉だと思います。
流行りのSUVなら在庫も多いこれ:日産 エクストレイル

先代の日産 エクストレイル(T32型)は、2013年12月からおよそ8年半に渡って作られたロングセラーモデルです。
エンジンは2.0L 直列4気筒のMR20DDを基本に、日産独自の「インテリジェント デュアル クラッチ コントロール」機能で駆動と発電をひとつのモーターで行うハイブリッドシステムを積んだハイブリッドモデルを2015年5月に追加しました。
駆動方式は2WDと4WDが選択可能で、4WDモデルには「ヒルスタートアシスト」「アドバンスドヒルディセントコントロール」「ヨーモーメントコントロール」機能を搭載した「ALL MODE 4×4-i 」が搭載されています。
2019年のマイナーチェンジでは、「20X」にLEDヘッドライトが標準装備。またメーカーオプションですがアラウンドビューモニターや、移動物検知などのオプションも用意されていました。
150万円で狙えるモデルは、2018年くらいまで。上位グレードのXiも見つかるので、他メーカーのSUVと比べると、かなりお買い得な印象です。
日産のアイデンティであるVモーショングリルは、2017年にサイズが変更されています。
見た目に新しさが欲しい人は2017年以降がおすすめですが、2017年以前のモデルの控えめなVモーショングリルでも古さが感じられず掘り出し物といえます。

予算150万円の中古車選びは、現行車種を無理して選ばないことがひとつのポイントです。
ひとつ前の世代やマイナーチェンジ前を探すと、意外な掘出し物が見つかります。
とくにSUVや輸入車には掘出し物が多い印象です。また市場での人気が高くリセールバリューに優れるミニバンであっても、ひとつ前のモデルで探すと掘出し物を見つけることできるかも知れません。