【プロ解説】話題のクルマをライバル比較:ホンダ プレリュードvs日産 フェアレディZ
2025年9月、24年振りに復活したホンダ プレリュードと、1969年の登場以来、日本のスポーツカーシーンをけん引してきた日産 フェアレディZ。
いまや日本メーカーに残された数少ないスペシャリティクーペは、昭和オヤジにとって憧れのモデルでもあります。
いずれも600万円強で新車を手に入れることができる、2台の国産スポーツを徹底比較します。
- Chapter
- ハイブリッドを搭載した新時代のスペシャリティクーペ
- 新しさのなかに歴史を秘めた憧れのスポーツカー
- コンパクトでスポーティなZと、上質なクーペを演出するプレリュード
- 経済性とパフォーマンスを両立したプレリュード
- ハイパワーV6ターボ+FRのスポーツカーらしい走りが魅力のフェアレディZ
- いくかの制約も魅力と感じれる方にはフェアレディZがおすすめ
ハイブリッドを搭載した新時代のスペシャリティクーペ
25年ぶりに復活したホンダ プレリュードは、「UNLIMITED GLIDE」を開発コンセプトに掲げ、非日常の高揚感と日常での扱いやすさを高次元で融合した、新しいスペシャリティクーペとして登場しました。
パワートレインは、2.0L直噴エンジンと2モーターを組みわせた次世代SPORTS e:HEVで、燃費(WLTCモード)は23.6km/L。そこに新開発の「Honda S+ Shift」を採用することで、モーター駆動ならではの力強く滑らかな加速性能と、変速フィールを楽しめる爽快なドライビングを実現。
くわえて専用セッティングを施したシャシーや低重心・ワイドスタンスのパッケージングによって、高い操縦安定性と上質な乗り心地を両立しています。
外観は、伸びやかなノーズと滑らかなルーフラインによってスペシャリティクーペらしい流麗なプロポーションを表現し、シャープな灯火類やワイドなフェンダーによって先進性とスポーティさを演出。
インテリアは、ドライバーを中心に設計されたコックピットに加え、上質な素材や機能的なレイアウトによって快適性と操作性を向上。さらに、荷室やリアシートの使い勝手にも配慮することで、日常からロングツーリングまで幅広いシーンに対応する実用性を持っています。
新しさのなかに歴史を秘めた憧れのスポーツカー
ホンダ プレリュードのライバルとして白羽の矢を立てたのは、日産の誇るスポーツカー、フェアレディZ(バージョンST)です。
エクステリアは、フロントの四角い開口部にはじまり、LEDヘッドランプのティアドロップ形状やボンネットのバルジ形状、デイライト、3DシグネチャーLEDによるリアコンビネーションランプに、歴代Zを彷彿とさせるデザインを採用。最新デザインをまといながら、どこから見てもフェアレディZに仕上がっています。
搭載されるパワートレインは、最高出力298kW(405ps)、最大トルク475Nmを発生する3.0L V型6気筒ツインターボに、トランスミッションは、6MTまたは幅広いギアレンジによってダイレクトで素早いレスポンスを実現している9ATの組み合わせ。
駆動方式は2WDのFRのみとされ、燃費(WLTCモード)は9.2~9.5km/Lです。
インテリアのセンターコンソールも歴代Zがモチーフで、3連サブメーター(ブースト計、ターボ回転計、電圧計)、エアコンの吹き出し口、ディスプレイオーディオ、エアコンスイッチを縦に配置しています。
メーターは、最新の12.3インチ「アドバンスドドライブアシストディスプレイ」を搭載。表示はノーマルモードのほかに、ナビゲーションやオーディオ画面を大きく表示するエンハンスモード、センターにタコメーターを配置するスポーツモードの3つから選択できます。
シートはシートバックにスエードを使い、優れたホールド性とフィット感、さらにロングドライブでも疲れにくい快適性を実現しています。
安全装備は、高速道路走行時のドライバーの負担を軽減するインテリジェントクルーズ、2台前を走る車両を監視、前方の状況の変化を検知するとドライバーの注意を喚起し、ブレーキの踏み遅れによる玉突き事故回避を支援するインテリジェントFCW(前方衝突予測警報)など、8つの運転支援機能を搭載しています。
またMT車には、坂道発進時、ブレーキからアクセルへ踏み変えるときに発生する車両の後退を防ぐヒルスタートアシストも装備されます。
各所に歴代モデルをオマージュしたデザインをまといながら、先進技術がもたらす高い走行性能と心を震わせるサウンドにより、乗員にワクワクを提供します。
コンパクトでスポーティなZと、上質なクーペを演出するプレリュード
昭和の時代に若者だった世代には懐かしい名前のプレリュードとフェアレディZですが、パワートレインはハイブリッドとV6ターボ、駆動方式はFFとFR、乗車定員は4名と2名など、さまざまな点が異なります。
ボディサイズも同様で、プレリュードの全長4,520mm×全幅1,880mm×全高1,355mm、ホイールベース2,605mmに対し、2シーターのフェアレディZは、全長4,380mm×全幅1,845mm×全高1,315mmに、ホイールベース2,550mmとコンパクトです。
搭載するパワートレインは、プレリュードが2.0Lエンジンと2つのモーターを組み合わせるハイブリッドシステム「e:HEV」。フェアレディZは、いまでは数少ないピュアな3.0L V型6気筒ツインターボエンジンに6速MTまたは9速ATの組み合わせです
経済性とパフォーマンスを両立したプレリュード
プレリュードの推しポイントは、SPORTS e:HEVによる優れた燃費性能。23.6km/Lの燃費(WLTCモード)は、フェアレディZ(9.5~10.2km/L)の倍以上。使用ガソリンも、プレリュードのレギュラーガソリンに対し、フェアレディZはハイオクガソリンなので、経済性という点でもアドバンテージがあります。
走りは、独自の制御技術Honda S+Shiftの採用で、CVTながら操る喜びを内包したスポーティな走りを楽しめるようになっていますし、アクティブサウンドコントロールシステムが走行シーンに応じたリアルで気持ちよいサウンドをドライバーの耳に届けます。
ラゲッジスペースは、フェアレディZの241Lに対して、4人乗車時で264L、リアシートを倒すと663Lまで拡大できるなど、実用性でもプレリュードに分があります。
ハイパワーV6ターボ+FRのスポーツカーらしい走りが魅力のフェアレディZ
対するフェアレディZの推しポイントは、モーターアシストを持たない3.0L V6ターボとFR駆動がもたらすスポーツカーらしい走りです。
タイトな印象のコクピットとホールド性に優れるシートは、まさにスポーツカーのそれ。
400馬力オーバーのターボエンジンと6速MTの組み合わせは、現在においては貴重な体験となるでしょう。
いくかの制約も魅力と感じれる方にはフェアレディZがおすすめ
4人乗りの利便性や燃費に優れるプレリュードと、ピュアなスポーツカーを標榜するフェアレディZは、ほぼ同じ価格です。
人も荷物も詰めて、なおかつ楽しい走りと経済性を求める欲張りな人にはプレリュードがおすすめ。
いっぽうフェアレディZをおすすめしたい人は、純粋にクルマを操る楽しさを求める方。ハイブリッドやEVでは味わうことができない、ピュアなエンジンサウンドとフィーリングを味わっておきたい方におすすめです。



































