フォレスター(スバル) モデルチェンジ情報

フォレスターは、1997年に発売された初代から水平対向エンジンと4WDをくみあわせたシンメトリカルAWDを搭載し、あらゆる状況に対応する走行性能を備えた「全方位SUV」です。
ここでは初代(SF系)から現行型の5代目(SK系)まで、外観・エンジン・インテリア、装備、マイナーチェンジ情報。グレード別スペックやライバル車情報を掲載。多くの写真と、どこよりも豊富な情報でフォレスターを完全解説します。
- Chapter
- モデルチェンジの歴史
- 初代(SF系 1997年〜2002年)
- 2代目(SG系 2002年〜2007年)
- 3代目(SH系 2007年〜2012年)
- 4代目(SJ系 2012年〜2018年)
- 5代目(SK系 2018年〜)
- 競合車との比較
- 今後のフルモデルチェンジ予定
- 海外でも人気の高いスバルの代表車種
モデルチェンジの歴史

1997年 | 初代発売 |
---|---|
2000年 | マイナーチェンジ |
2002年 | フルモデルチェンジ 2代目発売 |
2005年 | マイナーチェンジ |
2007年 | フルモデルチェンジ 3代目発売 |
2010年 | マイナーチェンジ |
2012年 | フルモデルチェンジ 4代目発売 |
2015年 | マイナーチェンジ |
2018年 | フルモデルチェンジ 5代目発売 |
初代(SF系 1997年〜2002年)

外観
インプレッサのプラットフォームを使って完成されたフォレスターは、オフロードでもシティユースでも高い走行性能を発揮するクロスオーバーSUVらしく、ワゴンとSUVの中間のようなデザインで登場しました。
グレードは最廉価のC、標準のS、最上級のTの3系統で、発売当初はターボエンジンのみでしたが、のちに自然吸気エンジン(NAエンジン)搭載車もラインナップに追加。さらにスポーツグレードのSTIも加わりました。
全長 | 全幅 | 全高 |
---|---|---|
4,460mm | 1,735mm | 1,535〜1,595mm |
走行性能/燃費性能
エンジンは2.0リッターターボの水平対向4気筒 EJ20型でした。
前述した通り、発売当初はターボエンジン搭載車のみでしたが、その後、NAエンジン搭載車を加えてラインナップが増えました。
2000年に実施されたマイナーチェンジで最大トルクを向上。あわせて燃費性能もアップしました。
最高出力 | 最大トルク | 燃費性能(10.15モード) | |
---|---|---|---|
ガソリン(2.0Lターボ 前期) | 184Kw | 306Nm | 11.4Km/L |
ガソリン(2.0Lターボ 後期) | 177Kw | 309Nm | 11.6Km/L |
ガソリン(2.0L 後期) | 101Kw | 186Nm | 13.4Km/L |
ガソリン(2.5L 後期) | 123Kw | 235.4Nm | 11.0Km/L |
マイナーチェンジ(前/後の変化について)

2000年にマイナーチェンジが行われ、フロントグリルのデザインなどエクステリアが変更になったほか、足回りのセッティングが見直されました。
また、NAエンジン搭載車のグレード「C/20」と「S/20」はエンジンをリーンバーン仕様に改良し燃費を向上するとともに、ブレーキアシストを追加しました。
特別仕様車
・S/20 Limited(1998年)
グレード「S/20」をベースにした特別仕様車です。ケンウッド製インテグレーテッド・サウンドシステム、フロントキャプテンシート(AT車)、フロントUVカットガラスを装備しています。
・S/tb type A(1999年)
グレード「S/tb」をベースにした特別仕様車です。
フロント・サイド・リヤアンダースポイラーなどのエアロパーツ、16インチメッシュタイプ・ゴールドアルミホイール、ゴールドエンブレム、プロテインレザー&モケットの専用シートを装備しています。

・C/20スペシャル(2000年)
グレード「C/20」をベースに15インチアルミホイール、フロントメッキグリル、メッキドアハンドル、3連奏CDチェンジャー付オーディオ、電動格納式リモコンドアミラーを装備しながらも、ベース車とほぼ同じ価格設定にした特別仕様車です。

・S/20 type A(2001年)
グレード「S/20」をベースに、「S/tb-STi II」と同じエアロパーツを装備し、専用スポーティトリコットシート表皮、パナソニック製フォレスター7ディスクサウンドシステムを装備した特別仕様車です。

・S/tb-STi II リミテッド(2001年)
グレード「S/tb-STi II」をベースにRAYS製17インチ鍛造アルミホイールとパナソニック製フォレスター7ディスクサウンドシステムを装備し、機能を充実した特別仕様車です。
・C/20スペシャルII(2001年)
グレード「C/20スペシャル」のバージョンアップ仕様で、今回は本革巻ステアリングホイール、本革巻セレクトレバー(AT車)/本革巻シフトノブ(MT車)、本革巻サイドブレーキレバー、ビルトイン空気清浄機などを追加した特別仕様車です。
各グレードについて
・C/tb
最廉価グレードです。
・S/tb
標準グレードです。C/tbではオプションだったフロントフォグランプ搭載され、ステアリングは本革巻きステアリングになりました。またオプションでサイドエアバッグも搭載可能となっていました。
・T/tb
最上級グレードです。S/tbの装備にAM/FMラジオ付きCSプレイヤーやCDプレーヤーが追加で搭載されています。
・C/20
ターボエンジンではなく自然吸気エンジン(NAエンジン)を搭載し、ボンネットはエアインテークレスとなっています。
・T/25
ターボエンジンではなく自然吸気エンジン(NAエンジン)の2.5リッターエンジンを搭載しています。
・S/tb-STi
30mm下げられた車高となる専用サスペンション、ブレーキ強化、オンロードを重視したスポーツモデルです。
・STi II タイプM
専用チューニングにより出力アップや全高45mmのローダウン、各種エアロパーツの装着などが施されたグレードです。
フォレスターのグレード一覧・カタログ
2代目(SG系 2002年〜2007年)

外観
2002年にデビューした2代目は、SUVとワゴンのメリットの両方を追求するというコンセプトのデザインはそのままで、40Kg~70Kgほど軽量化が図られました。
全長 | 全幅 | 全高 | 車両重量 |
---|---|---|---|
4,485mm | 1,735mm | 1,590mm | 1320kg〜1500kg |
インテリア/装備


走行性能/燃費性能
エンジンは引き続きEJ20型を搭載しましたが、トルクは20Kwほど減少したものの、燃費性能が高まり、よりシティユース向けになったといえます。
2004年には、2.5リッターターボエンジン+MTのSTiバージョンが追加設定されました。
最高出力 | 最大トルク | 燃費性能(10.15モード) | |
---|---|---|---|
2.0L | 101Kw | 186Nm | 13.6Km/L |
2.0Lターボ | 162Kw | 309Nm | 13.0Km/L |
2.5Lターボ | 195Kw | 378Nm | 10.0Km/L |
マイナーチェンジ(前/後の変化について)

2005年にマイナーチェンジ。全グレードに大容量マフラーが装着され、低背圧化(低排圧化)による出力向上と排気音の低減を実現。
ブレーキには、フロントに2ポットキャリパーを使う4輪ディスクブレーキとなり、制動性能を高めました。
NAエンジンは燃焼効率の改善と触媒浄化効率の向上により、「平成17年基準排出ガス50%低減レベル)」を取得しました。
特別仕様車
・X20 L.L.Bean EDITION(2003年)
「X20」をベースにエンブレム付リヤクォーターピラーカバー、型押しロゴ入り専用ベージュ色本革シート、ベージュ色のドアトリム&インテリアを装備した特別仕様車です。
・CROSS SPORTS α(2004年)
ルーフスポイラー、濃色ガラス、ソリッドフォースサウンドシステム(MD+6連奏インダッシュCD&AM/FMチューナー、7スピーカー)などを装備し、ブラックとグレーの2トーン表皮の専用シートを採用しつつ、価格を抑えた特別仕様車です。

・XT WR Limited 2004(2004年)
WRCラリー・ジャパンの開催を記念した特別仕様車です。WRブルーのボディカラー+ゴールドペインテッドホイールを採用しています。

・X20 タフパッケージ(2004年)
傷や汚れに強い荷室ハードマット&リアシートバックハードマット、小さな荷物の散乱を防ぐカーゴネットシステムを採用するとともに、2灯式HIDヘッドランプ、サイドエアバッグ、専用16インチアルミホイールを装備した特別仕様車です。
・AIRBREAK(2005年)
グレード「2.0X」をベースにベージュ色のファブリック/本革シート、フレッシュパッケージ、HDDナビゲーションシステムを標準装備した特別仕様車です。

・CROSS SPORTS S-EDITION(2006年)
「CROSS SPORTS 2.0T」のAT車をベースに、STI製17インチアルミホイールやフロントアンダースポイラー、バケットタイプのフロントシートなどを装備し、スポーティ感を高めた特別仕様車です。

・10th ANNIVERSARY(2007年)
発売10周年を記念し、「2.0X」のAT車をベースに17インチアルミホイールやHIDロービームランプなどを装備しながら価格を抑えた特別仕様車です。
・CROSS SPORTS 2.0i ALCANTARA-Style(2007年)
「CROSS SPORTS 2.0i」をベースに、アルカンターラ/ファブリックシート、運転席8ウェイパワーシート、HIDロービームランプなどを装備した特別仕様車です。
各グレードについて
全グレードにデュアルエアバッグ、ABS、プリテンショナー&ロードリミッター付きシートベルトが搭載されています。
・X20
NAエンジン搭載車です。
・XT
ターボエンジン搭載車です。安全装備としてABSにEBD(電子制御ブレーキシステム)が搭載されています。
・2.0X
2005年のマイナーチェンジ後の標準グレードです。
・2.0XS
2005年のマイナーチェンジ後の上級グレードです。
2.0Xの装備に加え、MOMO製本革巻ステアリングホイールや本革巻ATセレクトレバー(またはMTシフトノブ)、ハンドブレーキレバー、17インチホイールが装備されています。
さらに、シフトはスポーツシフト付きとなっています。
・2.0XT
2005年のマイナーチェンジ後のターボエンジングレードです。装備は2.0XSのものとなっています。
・クロススポーツ
専用ルーフレールとローダウンサスペションを採用したことにより、全高を他のグレードよりも40mm低い1550mmとし、立体駐車場にも駐車できるようにしたグレードです。
専用の内外装デザインを採用し走行性能が強化され、よりオンロード重視となっています。
のちに、ターボエンジンの「クロススポーツ2.0T」とターボエンジンではない「クロススポーツ2.0ii」の2つのグレードに分離しました。
・バックパックエディション
撥水加工シート、カラードボディ、荷室/リヤシートバックハードマットなどを採用したレジャーユースモデルです。
・STIバージョン
スポーツモデルで、2.5Lターボエンジンを搭載しています。
フォレスターのグレード一覧・カタログ
3代目(SH系 2007年〜2012年)

外観
2代目までのSUVとステーションワゴンの中間的なデザインから、クロスオーバーSUVらしいデザインとなり、車高も85mm高くなりました。
それにともないサイドアンダーミラーが全グレードに標準装備となっています。
全長 | 全幅 | 全高 |
---|---|---|
4,560mm | 1,780mm | 1,675mm |
インテリア/装備

走行性能/燃費性能
EJ20型ターボエンジンは、最高出力を230PSに引き上げるとともに、最大トルクもアップ。さらに発生回転数を下げて、扱いやすさを向上しました。
最高出力 | 最大トルク | 燃費性能 | |
---|---|---|---|
2.0L | 109Kw | 191Nm | 14.0Km/L |
2.0Lターボ | 169Kw | 319Nm | 13.0Km/L |
マイナーチェンジ(前/後の変化について)

2010年にマイナーチェンジが実施され、2.0L NAエンジン車(2.0X、2.0XS)に新世代BOXERエンジンであるFB20型を投入。
エンジンの基本性能の高効率化がなされたことで、全域におけるスムーズな加速性能と燃費性能を両立でき、2.0XSの4AT車(グレード「プラチナセレクション」を除く)は「平成22年度燃費基準+25%」を達成しました。
くわえて、足回りについてもバネ、ショックアブソーバー、ブッシュの全面的な見直しが行われ、乗り心地と安定性が向上しました。
外観においてはフロントデザインが変更され、「2.0X」を除く全グレードでLEDサイドターンランプ付ドアミラーが採用されました。
ルーフスポイラーの形状も変更され、「2.0XSプラチナセレクション」と「2.0XSプレミアムセレクション」は17インチアルミホイールのデザインを変更しました。
内装においては、左右独立温度調整機能付フルオートエアコンが採用されました。
また、2眼メーターとセンター部のリングで構成された「スポーツルミネセントメーター」を採用しました。
特別仕様車

・BLACK LEATHER LIMITED(2008年)
ブラックレザーシート、キーレスアクセス&プッシュスタート、フロントシートヒーター、運転席&助手席8ウェイパワーシート、メタル調パネルシート、高音質6スピーカーを装備した特別仕様車です。

・SPORT LIMITED(2009年)
グレード「2.0X」をベースに、専用シート表皮、クロームメッキドアハンドル、17インチアルミホイール、スポーツルミネセントメーター(ウェルカム&グッバイ照明付)、ルーフスポイラー、HIDロービームランプ、SRSサイドエアバッグ+SRSカーテンエアバッグを装備し、上級グレード並みの仕様にしながら価格を抑えた特別仕様車です。
・2.0X FIELD LIMITED(2009年)
大型ガラスサンルーフ、撥水シート、ルーフレール、キーレスアクセス&プッシュスタート、運転席&助手席8ウェイパワーシート、SRSサイドエアバッグ+SRSカーテンエアバッグを装備した特別仕様車です。

・2.0X FIELD LIMITED II(2010年)
「2.0X FIELD LIMITED」のバージョンアップ仕様で、新たに17インチアルミホイールなどが装備された特別仕様車です。

・2.0X S-style(2011年)
215/65R16タイヤ&16インチアルミホイール、HIDロービームランプ(ポップアップウォッシャー付)、フロントフォグランプ、クリアビューパック(フロントワイパーデアイサー、ヒーテッドドアミラー)、ルーフスポイラー、UVカット機能付濃色ガラス(リヤドア・リヤクオーター・リヤゲート)、マフラーカッター(直径90×75ツイン)と要望が高い装備を備えた特別仕様車です。
各グレードについて
・2.0X
ベーシックグレードです。
・2.0XS
AM/FMラジオ、CDプレーヤーを標準で装備し、またオプションでHDDナビやTVチューナーを搭載できるスタンダードモデルです。
・2.0XT
2.0XSと同様の装備ですが、エンジンがターボエンジンのツーリングモデルです。
・2.0XTブラックレザーセレクション
2.0XTのインテリアカラーにブラックを採用したバージョンです。
・2.0XTプラチナセレクション
2.0XTのインテリアにプラチナカラーを採用したバージョンです。
・S-EDITION(Sエディション)
専用の2.5L水平対向4気筒ターボエンジンにマニュアルモード付E-5ATを組み合わせたグレードです。
フォレスターのグレード一覧・カタログ
4代目(SJ系 2012年〜2018年)

外観
4代目(SJ系)は2012年にデビュー。ターボエンジン車はダークメッキロントグリルとフロントバンパーを専用デザインにし、ヘッドランプにブラックベゼルを、フロントフォグランプにメッキリングをそれぞれ追加しています。
全長 | 全幅 | 全高 |
---|---|---|
4,595mm | 1,795mm | 1,695mm |
インテリア/装備

室内寸法・ピラーの配置・後席のフロア形状・前後席の着座位置などが見直されました。

また、インパネ中央上部にカラー表示の「マルチファンクションディスプレイ」を搭載。
瞬間/平均燃費や渡航可能距離、省燃費走行の目安になるECOゲージを表示するほか、燃費やECOゲージの履歴,装備の作動状況やメンテナンス情報などの車両状態を視覚的に確認することができます。
走行性能/燃費性能
NAエンジン車は3代目から引き続き、FB20型を採用していますが、マニュアル車については5速から6速に変更。AT車は「リニアトロニック」を採用しました。
リニアトロニックはスバルが新開発したCVTで、動力伝達は、一般的なCVTが金属ベルトで行っているところ、チェーンで行われるところが特徴です。これにより、伝達効率が高まってトルクが大きくなるいっぽうで、ミッションも小型化できるというメリットがあります。
直噴ターボエンジンはFA20型に進化。最廉価グレードの2.0i以外のAT車(リニアトロニック車)には、X-MODEが搭載されました。
これはボタンひとつでエンジン・トランスミッション・AWD・VDCの統合制御を行い、駆動力やブレーキを適切にコントロールすることで悪路での走破性を高める機能です。
最高出力 | 最大トルク | 燃費性能 | |
---|---|---|---|
2.0Lガソリン | 109Kw | 196Nm | 13.4~16.0Km/L |
2.0Lターボエンジン | 206Kw | 350Nm | 13.2Km/L |
安全性能

スバルの安全装備のパッケージ「アイサイト」を搭載したグレードが登場しました。

アイサイトは次の5つの機能・装備から構成されています。
・プリクラッシュブレーキ
車が前方の歩行者や自転車、車両や障害物を認識し、衝突しそうな場合には自動でブレーキをかけ衝突を回避したり、事故の衝撃を軽減します。
・全車速 追従機能付クルーズコントロール
高速道路や自動車専用道路で先行車を自動で追従します。渋滞での細かいペダル操作を軽減したり、先行車の加速減速を感知して車間距離をキープします。
無駄な加減速がないので燃費改善効果もあります。
・アクティブレーンキープ
車が車線を検知し、常に車線の中央を維持できるようにハンドル操作をサポートする機能です。車線から大きくはみ出しそうになった場合には、運転手に注意を促します。
・AT誤発進抑制制御/AT誤後進抑制制御
前方に壁などの障害物がある状態で発進した場合、誤発進をしたとシステムが判断し、エンジンの出力を緩めて衝突を回避、もしくは衝突の衝撃を軽減します。こちらの機能は前進はもちろん、後進にも対応しています。
・警報&お知らせ機能
運転中に大きくふらついたり、車線を逸脱した際、警報音と警報表示でドライバーに警告します。また信号待ちで青になった際、前の車が発進したことをお知らせする機能もあります。
マイナーチェンジ(前/後の変化について)

2015年にマイナーチェンジが実施されました。
フロントフェイスを刷新し、ワイド感を表現したフロントグリル・フロントバンパー(フロントバンパーはグレード「S-Limited」を除くNA車のみ)を採用。
なお、ヘッドライトは、1灯でハイビームとロービームを切替できるバイファンクションプロジェクターを備えたLEDハイ&ロービームランプとなり、ステアリング操作に合わせてヘッドランプ光軸を左右に動かすステアリング連動ヘッドランプもスバル車で初めて採用されています。
リアコンビランプは新デザインとなったヘッドランプ同様にコの字型のモチーフを採用し、赤いレンズを上方に集約しました。
17インチアルミホイールは燃費性能も考慮して空力性能に優れたデザインに変更し、ターボ車に装備の18インチアルミホイールも新デザインに変更しました。

「2.0i」を除く全グレードで、インパネにシルバーのフレームとピアノブラック調のコンビネーション加飾パネルを採用したほか、インパネセンタートレイやドアグリップに表皮を巻き、メーターパネル中央には「EyeSight」や「SI-DRIVE」の動作状況をはじめ、運転に必要な情報をわかりやすく表示するカラー液晶マルチインフォメーションディスプレイを装備しました。
また、リアシートには左右それぞれの席にLOW-HIGH2段の温度調節機能を設定したリアシートヒーターを採用しました。
走行性能では、シャシー性能を強化し、フロントのクロスメンバー剛性アップやリアのショックアブソーバーのレバー比の変更及びトレーリングリンクブッシュの最適化により操舵安定性や直進安定性を向上。
サスペンションセッティングはショックアブソーバーの減衰力やコイルスプリングのバネ定数を最適化したほか、前後ショックアブソーバーはロッドガイドブッシュと作動オイルを変更することで摺動部のフリクションを安定させて振動を抑え、初期ロール特性を最適化しました。
また、ステアリングギア比も15.5:1から14.0:1に変更してクイックギアとしたほか、NAエンジン車はエンジンの燃焼改善やフリクション低減などにより燃費性能を向上し、AT(リニアトロニック)車は「平成27年度燃費基準+10%」を達成しました。
ターボ車の「2.0XT EyeSight」はコーナリングのライントレース性を向上するアクティブ・トルク・ベクタリングを採用するとともに、オートステップ変速制御も採用し、SI-DRIVEの「S#(スポーツシャープ)モード」では8段ステップ変速をクロスレシオ化しました。
ドアガラスの板厚アップやシール部品の強化、リニアトロニックの改良などにより走行時の静粛性も向上しました。

安全機能では、「2.0i」を除く全グレードにSRSサイドエアバッグ&SRSカーテンエアバッグを標準装備しました。
特別仕様車

・X-BREAK(2013年)
「2.0i-L EyeSight」をベースに、ファブリックシート(サイド:合成皮革、オレンジステッチ)とカーゴフロアボード(ラゲッジスムーザー機構付)を撥水仕様にするとともに、本革巻ステアリングホイール、本革巻セレクトレバー(ピアノブラック調加飾パネル+シフトブーツ)、ドアアームレストにオレンジステッチを施しました。
外装も切削光輝仕上げに加えて、ダークシルバー塗装も施した17インチアルミホイールやシルバールーフレールを装備しています。

・2.0XT EyeSight Advantage Line(2014年)
最上位グレードの「2.0XT EyeSight」をベースに、外観はハイラスター塗装を施した18インチアルミホイールとサテンメッキドアミラーを装備し、内装はウルトラスエード表皮を採用したシートとドアトリム、スライド機構付コンソールリッドにブルーステッチを採用しました。
高級本革を採用し、ダークキャストメタリック加飾を施したステアリングホイール、ブルーメタリックドレープ加飾を施したインパネ、ピアノブラック調のエアコンスイッチ(シルバーリング付)を採用した特別仕様車です。

・2.0i-L EyeSight Proud Edition(2015年)
「2.0i-L EyeSight」をベースに、専用ウルトラスエードシート(センターキルト)、専用シルバーカーボン調インパネ加飾パネル、専用ドアトリム(合成皮革/センターキルト)、スライド機構付コンソールリッド(合成皮革、シルバーステッチ)、サイドクラッディング(クロームモール付)、クロームウインドゥモール、キーレスアクセス&プッシュスタート、運転席&助手席8ウェイパワーシートを特別装備しながら車両本体価格をベース車と同じ価格に設定した特別仕様車です。
・Brown Leather Selection(2016年)
本革シートをはじめインテリア各部は、ブラウンカラーリングでコーディネートされ、また握り心地の良い高触感本革巻ステアリングホイールにヒーター機能を採用した特別仕様車です。

・Style Modern(2016年)
「2.0i-L EyeSight」をベースに、シート表皮にブルーグリーンステッチと専用タグを施したウルトラスエード/合成皮革の専用コンビシートを採用するとともに、ドアトリムにウルトラスエード、ドアトリムアームレストに合成皮革、インパネ加飾にクロスメッシュ+シルバー加飾を採用しました。
外観はサイドウィンドウ全周とサイドクラッディングにクロームモールを装備し、装備面ではキーレスアクセス&プッシュスタートと運転席&助手席パワーシートを装備した特別仕様車です。
各グレードについて
・2.0i
NAエンジン車の最廉価グレードです。他のグレードには搭載しているX-MODEを搭載していません。
・2.0i-L
NAエンジン車で装備を充実させたグレードです。X-MODEやヒートシーターを備えています。
・2.0i-L アイサイト
NAエンジン車です。2.0i-Lに安全装備パッケージ「アイサイト」を搭載したグレードです。
・2.0i-S アイサイト
NAエンジン車で、パワーリアゲートや18インチホイールを搭載した最上位グレードです。
・2.0XT
直噴ターボエンジン搭載の最廉価グレードです。
・2.0XT アイサイト
2.0XTに安全装備パッケージ「アイサイト」を搭載したグレードです。
フォレスターのグレード一覧・カタログ
5代目(SK系 2018年〜)

外観
SUBARU共通のデザインフィロソフィーとして掲げた“DYNAMIC x SOLID”のテーマのもと、SUVらしいたくましさ、機能的で使いやすさが感じられるモダンキュービックデザインを表現したモデルとなっています。
全長 | 全幅 | 全高 |
---|---|---|
4,625mm | 1,815mm | 1,715mm〜1,730mm |
インテリア/装備

走行性能/燃費性能
「SUBARU GLOBAL PLATFORM」を採用し、クラストップレベルの快適性と安全性能を実現しました。
また、ドライバーの意志に忠実なハンドリング・快適な乗り心地も実現しています。
なお、初代フォレスターから設定されていた2.0L自然吸気エンジン・2.0 Lターボエンジンは、5代目では設定されませんでした。
トランスミッションも全グレードが自動無段変速機「リニアトロニック」のみとなり、6MT車は廃止されています。
最高出力 | 最大トルク | 燃費性能(JC08モード) | |
---|---|---|---|
1.8L | 130kW | 300Nm | 16.5km/L |
2.0L(e-BOXER) | 107kW | 188Nm | 18.6km/L |
2.5L | 136kW | 239Nm | 14.6km/L |
安全性能

4代目に引き続きアイサイト(ver.3にバージョンアップ)が搭載されるほか、アイサイト・ツーリングアシストが全車に標準装備されました。
これは、全車速追従機能付クルーズコントロールに加えて、車線中央維持機能と先行車追従操舵機能で構成されており、全車速域でハンドル・アクセル・ブレーキを自動制御して運転を支援します。これにより、自動車専用道路での疲労を大幅に低減する効果が期待できます。
また、インパネセンターバイザーに内蔵されたカメラが最大5人のドライバーの顔を認識し、各ドライバーごとのシートポジションやドアミラー角度などを登録・再現することなどが可能なSUBARU初となる乗員認識技術「ドライバーモニタリングシステム」が採用されています。
マイナーチェンジ(前/後の変化について)
2021年の秋頃にマイナーチェンジモデルの発売が予定されています。
特別仕様車

・X-Edition(2020年)
2.5L車「PREMIUM」をベースとして、ガンメタリック塗装の18インチアルミホイール、無塗装ブラック+ダークメタリック加飾フロントグリル・フロントフォグランプカバー、ダークメッキを施したフロント六連星オーナメントを装備。シート(ファブリック/合成皮革、シルバーステッチ付)とカーゴフロアボード(ラゲッジスムーサー機能付)には撥水機能を追加しています。
また、LEDを採用したリアゲート連動のカーゴルームランプとリアゲートランプも装備した特別仕様車です。
各グレードについて
・Touring
5代目フォレスターのエントリーモデルです。
2020年10月の改良後はe-BOXERを搭載し、燃費性能が向上しました。
・Premium
5代目フォレスターの上級モデルです。
2020年10月の改良にて、Advanceに統合される形で廃止となりました。
・X-BREAK
防水シートをはじめとしたアウトドア機能を強化したモデルです。
シートヒーター(運転席+助手席+後席左右)、LEDリヤゲートランプ、レッドオレンジ加飾付リヤバンパーガード(樹脂製、ディフューザータイプ)、ルーフレール(ロープホール付)が標準装備されています。
・Advance
発売時からe-BOXERを搭載し、先進性とデザイン性をさらに高めた上級モデルです。
・SPORT
2020年10月の一部改良後に新設定されました。
1.8L DOHC 直噴ターボ“DIT”を搭載し、伸びのよい加速感と上級装備が魅力的なスポーティモデルです。
フォレスターのグレード一覧・カタログ
競合車との比較
オフロードや悪路での力強い走破性能がフォレスターのセールスポイントですが、同様にオフロード指向のSUVとしてしばしば名前があがるのが、日産 エクストレイル(T32型)です。
フォレスターの競合車としてもしばしば購入時の交渉で名前があがる車種ですので、両者を比較してみます。
日産・エクストレイル

外観やインテリアは好みがありますから単純に比較はできませんのでここでは触れません。
安全装備について、エクストレイルが「エマージェンシーブレーキパッケージ」、フォレスターが「アイサイト」を用意しており、衝突回避自動ブレーキなどをそれぞれ搭載しています。
エクストレイルには「アラウンドビューモニター」のような駐車場内での事故を防ぐ機能が充実しているぶん、フォレスターのアイサイトよりも便利と感じる人が多いでしょう。
両車種の売りであるオフロードでの走行では、エクストレイルには常にトルク配分が自動的に最適にされるALL MODE 4×4-iが搭載され、フォレスターにはボタンひとつでエンジン・トランスミッション・AWD・VDCを統合制御するX-MODEがあり、どちらもオフロード走行を支援する機能が備わっています。
フォレスターとエクストレイルを比較する際、わかりやすいポイントとしては、
・エクストレイルには2WD車と4WD車がある
・エクストレイルは3列シートの7人乗りも選べる
エクストレイルはフォレスターよりも街乗りや普段使いをメインに使いたいオーナー向け、フォレスターはターボエンジンモデルを用意して、オフロードや悪路での力強い走行性を重視するオーナー向けということができます。
スバル・フォレスター | 日産・エクストレイル | |
---|---|---|
希望小売価格 | 214.9~312.8万円 | 223.8~336.0万円 |
全長×全幅×全高(mm) | 4610×1795×1715 | 4640×1820×1715 |
室内長×室内幅×室内高(mm) | 2095×1540×1280 | 2列シート:2005×1535×1270 3列シート:2555×1535×1270 |
定員 | 5名 | 5〜7名 |
駆動方式 | 4WDのみ | 2WD/4WD |
最高出力 | エンジン 109Kw ターボエンジン 206Kw |
エンジン 108Kw モーター 30Kw |
最大トルク | エンジン 196Nm ターボエンジン 350Nm |
エンジン 207Nm モーター 160Nm |
燃費性能 | ガソリン:13.4~16.0Km/L | ガソリン:15.6~16.4Km/L ハイブリッド:20~20.6Km/L |
今後のフルモデルチェンジ予定

2023年に北米で6代目となるフォレスターが発売になっています。ボディサイズは、全長4,655mm×全幅1,828mm×全高1,729mmと、5代目よりも若干ワイドになったぐらいです。
4代目は6年でモデルチェンジを受けていることから、2018年にデビューした5代目のモデルチェンジもそろそろでは?と言われていますが、、2024年末現在、新型の日本導入はまだ発表されていません。
海外でも人気の高いスバルの代表車種

最近は世界的にSUVが人気で、フォレスターは日本だけでなく海外でも人気の車種のひとつです。
雪道や山道など悪路を走行する機会が多い方にとっては、ターボエンジンとスバルのCVT「リニアトロニック」が生み出す大きなトルクは、これ以上ない頼もしさを感じられることでしょう。