中古でトヨタ・クラウン/クラウンアスリートを買うならこのモデルがオススメ!
トヨタのみならず国産セダンの代表格として長年の間、地位を保ってきたのがクラウンです。しかし、近年はセダン離れやSUVブーム、高級ミニバンのアルファードが売れるなど、販売を取り巻く状況は大きく変わっています。
それでも「いつかはクラウン」と憧れてきた人も少なくないはず。いま中古車で狙うべき世代やグレード、パワートレーンをチェックします。
「ゼロクラウン」から続いてきた若返り策で、スポーティセダンに変身
トヨタ・クラウンの2021年上半期(1月〜6月)の登録台数は、登録車の中で25位の9,933台。前年同期比114.3%とプラスになっているのは、さすがの販売力といえそうです。
SUVブームの中でも高速道路を走っているとクラウン、クラウンアスリートを頻繁に見かけますし、覆面パトカーやハイヤーなどフリート(法人)のニーズは根強いものがあります。
ご存じのとおり、「王冠」を意味する車名が与えられたクラウンは、現行型で15代目を数えます。
「ゼロクラウン」の12代目以降、開発陣から聞こえてくるのはクルマとユーザーの「若返り」。
「いつかはクラウン」というフレーズは、クルマを買い替える度に、軽乗用車やスモールカーからミドルサイズ、アッパーミドルとサイズ(車格)を上げていき、ヒエラルキーの頂点に立ちたい、つまりクルマのオーナーとしての「上がりの1台」として憧憬の念を抱いてきた世のお父さんが多かった証しでしょう。
しかし、人はいずれクルマ(運転)から卒業してしまうため、ユーザーの若返り策は、クラウンに限らず、必須となっています。
最新の先進安全装備を備える現行型クラウンが最もオススメ
いまや衝突被害軽減ブレーキなどの先進安全装備は、必須装備になっています。クラウンのユーザーは比較的年齢層が高いため、できれば最新の予防安全性能を備えているのがベター。
現行型のクラウンは、日本国内向けのナロー版「TNGA(GA-Lプラットフォーム)」を使い、走りから安全性、パッケージまで、練りに練られて投入されています。
14代目の先代にもミリ波レーダー式の「プリクラッシュセーフティシステム」が設定されていましたが、現行の「S220系」には、第2世代の「Toyota Safety Sense」が全車に標準装備され、昼夜の歩行者検知機能、昼間のサイクリストにも対応。
さらに、狭い街中や駐車場などでの低速域で作動する「パーキングサポートブレーキ」は、壁などの静止物、後方接近車両、後方歩行者などに対応し、コンビニなどの店舗に誤って突っ込んでしまう、といった事故の回避や被害軽減に寄与します。
また、現行型はタマ数が多いのも魅力。
14代目のS210系までは、コンサバなイメージの「ロイヤルシリーズ」、若返り策の象徴的存在のスポーティな「アスリートシリーズ」がありました。
現行型は、アスリート系のイメージを受け継ぐようなスポーティな「RS(ランナバウト・スポーツの意味)」の存在感が際立っていて、流れるウインカーのLEDシーケンシャルターンランプや4本出しのエキゾーストテールパイプなどが採用され、スタイリッシュに仕立てられています。
さらに、電子制御ダンパーの「AVS」を備え、「SPORT」、「ECO」、「SNOW」などの走行モードから好みや状況に応じて変更できます。
パワートレーンは、軽快感のある走りが魅力の2.0Lガソリンターボ、バランスの良い2.5Lハイブリッド、豪快な加速が際立つ3.5Lハイブリッドが設定されています。
街中中心であれば個人的には2.0Lでも十分という印象で、燃費重視なら2.5L、高速道路をストレスなく走破したいのなら3.5Lが最適。
伝統のクラウンらしさなら、14代目の先代を選ぶ手も
先代の14代目クラウンにも先進安全装備が設定されているほか、ロイヤル系も選べるのが美点です。タマ数は現行型よりもかなり少なくなりますが、プリクラッシュセーフティシステム搭載車なら選ぶ手もあります。
ベストチョイスは現行型で、「RS-B(B)」系には、後方からの接近車両を知らせる「ブラインドスポットモニター」などがオプションになるので、装着車を選ぶのがオススメです。