中古でスズキ・キャリイを買うならこのモデルがオススメ!
スズキ・キャリイは、60年を超える歴史を誇る軽トラック。バン仕様のキャリイバン/エブリイ、エブリイワゴンも含めて、スズキの軽商用(軽乗用も含む)シリーズを構成しています。
日本の第一次産業を支え、多様な運送用途に応えてきた一台です。
ここでは、軽トラックを中古車で選ぶ際のポイントも合わせてご紹介します。
60年超えの歴史を誇る、日本を代表する軽トラックの1台
初代は1961年にスズライトキャリイFBの名で、セミキャブオーバーとして誕生しました。こちらは2サイクル2気筒エンジンの360ccを搭載。その後、1965年に登場したスズライトキャリイの2代目は、快適なシートやウイッシュボーン式前輪独立サスペンションなどを備え、快適な乗り味により大ヒットモデルになっています。
1966年登場の3代目からはスズキ・キャリイに名を変え、フルキャブタイプに進化を遂げ、広大な荷台を備えていました。1976年には、550ccの新規格に対応し、さらに同年登場のキャリイワイドは、フルで新規格に対応。そして、1990年に現在の660cc規格に対応し、翌年9代目に進化を遂げています。
現行型は2013年登場の11代目で、軽トラック(軽商用バン)はモデルライフが長く、14年ぶりのフルモデルチェンジでした。
さらに、見逃せないのが2018年にリリースされたスーパーキャリイ。キャビンを拡大することで、シートのスライドやリクライニングの自由度が高まったビッグキャビン版は、「農業女子」などの新たなニーズもキャッチ。最近は、ライバルのハイゼットトラック(新型)もビッグキャビン版のジャンボが売れ筋になっています。
その背景には、快適性も重視したい、積載性のニーズが変わってきた、などの理由があるようです。
たとえば軽トラックには、ミカン箱が何個積めるのか? 畳が何枚積めるのかなど、業界によって特有のニーズがあります。畳でいえば、和室が減ってきた、あるいは琉球畳など新しい大きさが出てきた、といった時代の変化もあるようです。
ニーズに応じてきめ細かい仕様を用意
つまり、キャビンの快適性も重視するのか、積載性を重視するのか、あるいはMTなのかATなのか、4WDが必須なのかなどにより選び方が変わってきます。
AT限定免許の人も増えていますので、「軽トラ=MT」という図式も変わってきています。また、農道で使う際は、泥濘なども走る機会が多く、悪路走破性や万一、スタックした際に脱出しやすい4WDが必須になります。
こうしたニーズは、ユーザーにより異なります。また、キャリイにおいては「農繁仕様」という農業仕様も設定しています。
現行型を買うなら、衝突被害軽減ブレーキ搭載車がオススメ
先述したように、キャリイはモデルライフの長い軽トラックですから、中古車で選ぶ際もある程度状態がいい物件を探すのであれば、2013年登場の現行型がオススメです。
トランスミッションでは、2ペダルMTのAGS(オートギヤシフト)も設定され、荷台は荷台フロア長2030mmを誇り、高い積載性に寄与する650mmの低い荷台高を備えています。
売れ筋のスーパーキャリイは、キャリイよりもキャビンを後方へ460mm伸ばすことで、快適な車内とシート環境を用意。
軽トラックを初めて運転すると、直立したシートとスライド量の制約などに驚かされると思いますが、スーパーキャリイなら運転席は40°のリクライニングと180mmのシートスライドにより快適な移動が可能。もちろんその分、荷台フロア長は1975mmと短くなっています。
さらに、2018年に前後方向の誤発進抑制機能、2019年の一部改良で先進安全装備の強化が図られ、衝突被害軽減ブレーキは、軽トラックで初となる夜間の歩行者に対応しています。
ペダル踏み間違い事故の社会問題化が指摘されている、高齢ドライバーも乗る機会が多いはずの軽トラック。MTを操れるのであれば、MT車に乗り続けるのがペダル踏み間違い事故を防ぐ手段にもなります。
一方で、ATやAGS車なら衝突被害軽減ブレーキ搭載車を選ぶのがベストチョイスといえるでしょう。
あくまで道具であるはずの軽トラックですので、予算に応じて古い世代を選ぶ手ももちろんあります。
荷物を積むため走行安定性や悪路走破性の高さにより、4WD物件が多いのも軽トラックの特徴です。先代の10代目も多くのタマ数があり、条件が合えば狙い目です。