中古でトヨタ・プロボックスバンを買うならこのモデルがおすすめ!

2002年7月、兄弟車となるサクシードと同時にデビューしたプロボックスは、カローラ/スプリンター・バンの後継モデルとして登場しました。
「はたらくクルマ」として、高い耐久性を備えながら、コストダウンも重要な命題として抱え、さらにライバルの日産ADバンを超える性能が要求されています。
「はたらくクルマ」に必要な要件を満たしてデビュー

プロボックスは、いわゆるコマーシャルバンと言われる商用車で、一般的な乗用車と比べると、走行距離を重ねるケースが多くなります。
そのため、耐久性の高さは重要で、距離を重ねてもすぐにヘタってしまうようでは困ります。しかも多くの荷物を積み込んで走るため、軽く作る必要があります。
軽量化を重視し、音や振動面にはある程度目をつぶる一方で、軽いため、排気量の割に乗ると動力性能の高さにも目を見張るものがあります。
もちろん、燃費の良さも不可欠です。そのほか、一度フルモデルチェンジやマイナーチェンジすると、長い間、モデルライフを維持する長寿命であることも必須です。

トヨタ・プロボックスは、こうした要件を満たすべく2002年7月にデビュー。
搭載されるエンジンは、「2NZ-FE」型の1.3L、「1NZ-FE」型の1.5Lのガソリンエンジン、「1ND-TV」型の1.4リッター・コモンレールディーゼルの3タイプを設定していました。
なお、今回のテーマは、バンですが、ワゴン仕様はガソリン車のみで、後席への着座を配慮して快適性が担保されています。
組み合わされるトランスミッションは、4ATと5MT。駆動方式は、FFとフルタイム4WD(1.5Lガソリンエンジンのみ)から選択可能でした。

さらに、2003年4月には、圧縮天然ガス仕様の「1NZ-FNE」型1.5Lエンジン搭載車が追加されています。
なお、バン仕様の荷室長(2人乗り)と積載量は、プロボックスとサクシードで異なっています。
前者が1,310mm、400kg、後者が1,830mm、450kgで、サクシードの方が多くなっています。
また、ボディサイズは、全長4,195×全幅1,690×全高1,525mmという5ナンバー枠に収まり、高さ制限1,550mm以下の機械式立体駐車場に入庫できるのも欠かせない条件といえるでしょう。
2014年8月のマイナーチェンジで 走りを洗練させ、利便性を向上

2014年8月にマイナーチェンジを受け、走りの良さに磨きを掛けています。
「1NR-FE」型の1.3Lガソリンエンジンが新たに搭載され、トランスミッションは、1.5Lガソリンエンジン車とともにCVTと組み合わされ、燃費を向上。
1.5LのFFは、JC08モード走行燃費18.2km/Lを達成しています。
さらに、安全面では、VSC(Vehicle Stability Control)&TRC(Traction Control)やヒルスタートアシストコントロールが全車標準装備されるなど、環境対策、安全装備の強化が盛り込まれています。
そのほか、車体に手が入れられていて、サスペンション構造の刷新により、操縦安定性と乗り心地の良さの両立が図られています。
フロントシートの快適性向上、運転席のすぐ横にビジネスバッグが置けるセンターコンソールトレイ(カップホルダー付)を配置するなど、ユーティリティ(ポケッテリア)の充実化も図られています。

さらに、2018年11月に一部改良を受け、WLTCモード22.6km/Lを達成したハイブリッド(1.5L+モーター)が追加され、「トヨタ・セーフティ・センス」に、昼間の歩行者も検知対象に加えた衝突被害軽減ブレーキが搭載されるなど、安全面のアップデートも行われています。

コマーシャルバンの定番モデルであり、約20年という長いモデルライフを考えると、中古車のタマ数は少なめです。
走行距離を重ねた前期型モデルでも比較的、高値安定という印象を受けます。
人気のパワートレーンは、1.5L車で、ハイブリッドはまだほとんど出回っていないようです。
また、「トヨタ・セーフティ・センス」搭載車が理想ではあるものの、中古車市場での物件数は少なくなっています。
選択肢の多い1.5L車から探すのがベストチョイスでしょう。