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新型スバル クロストレック試乗。質を高めた乗り心地がポイント

スバル クロストレック

スバルのコンパクトSUV、クロストレックは、2022年9月に世界初公開され、同じ年の11月に予約が開始されました。

従来モデルはスバルXVという車名で販売されていましたが、現行モデルからは海外で使用されているクロストレックに統一され、イメージの強化を図っています。

Chapter
カジュアルにクルマを楽しみたいユーザーにいち押し
インプレッサ時代から数えるとクロストレックで4代目
XVの後継として商品力をアップしたクロストレック
インテリアは質感と先進性がポイント
実際に乗って感じるのは、e-BOXERのスムーズさと静粛性の向上だ

カジュアルにクルマを楽しみたいユーザーにいち押し

スバル クロストレック

2022年末に予約が開始されたスバル クロストレック。車名は“CROSSOVER+TREKKING”という意味で、造語です。

「カジュアルなトレッキングシューズのように、街中からアウトドアまでシーンを選ばず、どんな場所にもマッチし、アクティビティのパートナーとして、クルマと過ごす時間を愉しんでもらいたい」という想いが込められています。

インプレッサ時代から数えるとクロストレックで4代目

スバル インプレッサXV 2012

クロストレックのルーツは、2010年7月に登場したインプレッサXVです。

インプレッサの5ドアハッチモデルに、専用のフロントグリル、フロントバンパー、サイドクラッディング、 ルーフレール、 ルーフスポイラーを採用。

インテリアは、ブラウン色をアクセントとした装備を施すなど、クロスオーバーテイストを強調したモデルで約2年で販売を終了しました。

2012年9月には、最低地上高200mmというクリアランスと1,550mmの全高をあわせ持つ初代XVが登場。

スリムなボディシルエットによる独創的でスポーティなスタイルに、ポップなボディカラーで都市部を中心に人気となりました。

搭載される水平対向エンジンは、2.0Lエンジンと2013年6月に2.0Lエンジンにモーターを組み合わせたマイルドハイブリッドの2種類で、駆動方式は全車フルタイム4WDです。

スバル XV

2代目となるXVが登場したのは2017年3月でした。

次世代プラットフォームのSUBARU GLOBAL PLATFORM(スバルグローバルプラットフォーム)を採用し、高い操舵応答性と操縦安定性を実現。

AWDシステムには「X-MODE」を搭載し、200mmの最低地上高との相乗効果により、悪路走破性を一段と高めています。

パワートレインは当初1.6Lと2.0Lの水平対向4気筒自然吸気エンジンのみでしたが、2018年10月に2.0L水平対向直噴自然吸気エンジン+モーターのe-BOXERを追加しています。

XVの後継として商品力をアップしたクロストレック

スバル クロストレック

クロストレックのボディ骨格は、XVと同じSUBARU GLOBAL PLATFORMですが、レヴォーグなどで採用されているフルインナーフレームの採用や構造用接着剤の拡大、サスペンション取付部の剛性向上などを実施することにより、高い動的質感を実現しています。

ボディサイズは、全長4,480mm×全幅1,800mm×全高1,575mmです。

XVの全長4,485mm×全幅1,800mm×全高1,550mmに比べると、全高が25mm高くなったように見えますが、じつはクロストレックはシャークフィンアンテナを装着した数値で、アンテナを取り去ると1,550mmになります。

スバル クロストレック

エクステリアは、厚みを感じさせるフード位置により、逞しさを表現。さらにシャープさが増したフロントバンパーやLEDヘッドランプにより、軽快かつ精悍なイメージを強化ししました。

サイドはクラッディングエリアを拡大し、高い走破性を強調するとともに躍動感を表現。

リアはキャビンを絞り込むことで、フェンダーの張り出しを強調し、リアビューに安定感を与えています。

インテリアは質感と先進性がポイント

スバル クロストレック

インテリアは、さまざまなマテリアルを使用し重ね合わせた多層構造とすることで、各素材の風合いを活かしたシンプルながら表情豊かなデザインを採用。

センターパネルには11.6インチの縦型センターインフォメーションディスプレイを採用し先進性が強調されています。

シートは、骨盤を支えて頭部の揺れを抑える構造が採用され、乗り心地が改善されました。

クロストレックのラゲッジルーム容量は315Lを確保。リアドアやリアゲート下部のトリムには山柄のテクスチャーを施し、遊び心溢れるデザインを取り入れています。

スバル クロストレック

パワートレーンは、2.0L水平対向4気筒自然吸気エンジンに最高出力10kW(13.6ps)、最大トルク65Nmを発生するモーターによるe-BOXERに、トランスミッションはリニアトロニックと呼ばれるCVTの組み合わせ。

駆動方式は2WD(FF)が復活し、フルタイム4WDと2WDの2本立てとなったことがポイントです。

安全装備のベースとなるEyeSightは、新型ステレオカメラに広角単眼カメラを追加した新世代アイサイトを採用。

従来型の約2倍の広さをカバーするとともに、プリクラッシュブレーキで対応できるシチュエーションを拡大させています。

実際に乗って感じるのは、e-BOXERのスムーズさと静粛性の向上だ

スバル クロストレック

クロストレックに試乗してまず感じたのは、e-BOXERと呼ばれるマイルドハイブリッドシステムのスムーズさと静粛性の向上です。

以前はモーターとエンジンの協調制御に緩さがあり、振動やギクシャク感を感じる場面がわずかにあったものですが、クロストレックではそういった点がすべて改善されており、質感の高い走りを味わうことができました。

注目のシートは、シートバックから座面にかけてセンターの部分が沈み込むことで、乗員の骨盤をしっかりと支えてくれ、ホールド性、座り心地ともに抜群です。

ワインディングでは、身体が大きく揺さぶられることもなく頭がほとんど揺れません。これはドライバー疲れにくいだけでなく、乗員全員に安心感を提供できます。

スバル クロストレック

国産クロスオーバーSUVのなかでも激戦区となっているコンパクトクラスに投入されたスバル クロストレック。

XV譲りの信頼性の高い先進運転支援システムに、優れた悪路走破性を兼ね添えた性能が向上したことにくわえて、従来はフルタイム4WDのみだったラインナップを見直し、経済的なFFの2WDも用意。

これまでのスバルファンだけでなく、新しいユーザーの獲得にも余念がありません。

萩原 文博|はぎはら ふみひろ

1970年生まれ。10代後半で走り屋デビューし、大学在学中に中古車情報誌の編集部にアルバイトとして加入。1995年より編集部員として本格的に参画し、2006年に独立。現在は、日本でもっとも多くの広報車両を借り出して取材を行うフリーランスの編集者として活動中。中古車の流通、販売店に精通した「中古車相場師」と呼ばれるいっぽうで、新車でもユーザー視点のバイヤーズガイドを中心に、人気車種の動向や流行りの装備の価値評価などを加味した買いのクルマ・グレードの紹介をモットーとしている。

萩原 文博|はぎはら ふみひろ

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